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2014/11/03

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  • これは問題PEN-Wの巻

    関東地方は急に気温が上がって梅雨の中休みでしょうか?昨日から部屋のエアコンを入れてしまいましたが、買い物車のエアコンのガスも入れていないので連れ合いから文句が出てしまいます。夏はまだ先と思っていましたので・・で、作業はしていますが途中で中止などがありましてUPする話題がありません。では、カメラ店様から届いたPEN-Wでもやりましょうかねと始めたのでしたが・・この個体、外観はきれいに清掃されていてモルトもきれいにやり直されてプロの仕事と思われます。しかし、シャッター羽根が開かない重大な不具合があって送られて来ました。画像の駒数盤の停止位置も違いますね。確かに小さな動力で作動する設計のシャッターですから、経時のバネの劣化やフリクションの増大などで気難しいシャッターには違いないのですね。すべて洗浄して確実に組み...これは問題PEN-Wの巻

  • もっと古いローライフレックス・スタンダードの巻

    何とか4X4が終わって次と思いましたら・・ローライフレックス・スタンダードはもっと古い1932年のカメラだそうですよ。ベビーローライを6X6判にしたカメラのようですが、基本構造が良く似ています。立派な革ケースに何十年寝かされていたのでしょう?;レンズは白内障状態。外観はあまり酷使されていないようです。となると問題はシャッターですが、やはり不動状態で特に絞り羽根が解放状態で完全に固着しています。ハウジングの分解をしたいのですが、1本のネジがレバーに隠れています。何とか分解しました。前回のコンパー・ラピッドとは違い、シャッター羽根は3枚で絞りの設計も異なります。あまり工数は掛けられない事情がありますので、出来れば超音波洗浄で羽根の張付きが解除されればと思いましたがダメでした。では分解します。完全にドーナッツ状...もっと古いローライフレックス・スタンダードの巻

  • PEN-D3とローライフレックス4X4の巻

    関東地方は梅雨入りしたのかな?鬱陶しい季節になりました。で、少しUPをサボりました。変な組み合わせですが順番なので悪しからずです。このPEN-D3は殆ど使用感が無く、本来は美品クラスなのですけど例の電池の液漏れです。D3の場合は必ず電池蓋が開かなくなります。最悪の場合は留めネジも腐食して緩めようとすると折れるのですけど、この個体はそこまでは行っていません。溶剤で緩めることが出来ました。しかし、只でさえ良質とは言えない本体の塗装が液漏れの影響により劣化しています。剥離した部分はタッチアップをしておきます。損傷を受けた部品を磨き出して組み立てます。生産は新しくてほとんど使用されていないシャッターのため低速まで正常に作動しますが、完全にO/Hをしておきます。あら、吊環部にへこみがありました。修正をしておきます。...PEN-D3とローライフレックス4X4の巻

  • PENと変なDemiの巻

    コンパクトの基本、PENとDemiをやるよ。正直なところこれらのモデルは整備に工数をかけて販売して頂くのはきびしい相場のカメラなので扱っていただけるカメラ店様に感謝です。あまり状態は良いとは言えないPENですが、特筆すべきはレンズがきれいなのです。外観はかなりくたびれていますね。#4268XXですが、面白いことにシャッターの製造捺印は38.10.5とその横に39.1??と2つ捺印があります。他の手がかりから1964年の10月(東京オリンピック)の製造ではないかと思います。スプロケットはアルミアルマイト、スプールはグレーですから初期ではありません。とりあえず分解洗浄をしたところ。不具合は巻き止が掛からないのとヘリコイドグリスの劣化、モルトの劣化、ファインダー汚れなどで致命的なものはありません。PENのファイ...PENと変なDemiの巻

  • 買ってしまったミリウォッチの巻

    関東地方はやっと晴れ間が出て気温が上がって来ました。最近は多忙で外出することが少ないので腕時計はしないのですが、夏となると時計は左のハミルトン・カーキをすることが多いです。で、ダイソーに行く度に気になっていたミリウォッチを買ってしまいました。アメリカ軍の使い捨て腕時計のタイメックス・キャンパーに似ています。オリジナルが使い捨てのチープ時計ですからダイソーが作る安物時計がオリジナルに忠実とは変な感じです。ムーブメントはなんとSII(セイコー)のPC21Sを搭載していますよ。これは信頼性に期待が持てます。風防ガラスの形状が少し安っぽい(正確じゃん)気がしますので、手持ちの中からもう少しドームタイプに変えると良いかも知れません。あと、NATOタイプのベルトも上質なものに変えると良いでしょう。しかし、ムーブメント...買ってしまったミリウォッチの巻

  • ローライコードⅤaとライカCLの巻

    相変わらず関東地方は梅雨に入ったような天気が続いていて気分も晴れません。作業としてはローライコードⅤaとライカCLのへこみ直しです。まず、Ⅴaですが、点検すると不具合と言うところは特にないきれいな個体です。このまま販売も出来ると思いますが、ご依頼のカメラ店様のポリシーとして全てメンテナンス済みを販売するということですので全体にメンテナンスをして行きます。さすがにシャッター羽根には油の付着がありますしガバナーとセルフタイマーも油切れの兆候ありですのでメンテナンスをします。ビューレンズは殆どの個体で曇りがありますが、この個体はきれいです。しかし、分解清掃をしておきます。これも多い症状ですが、とくに不良と言うほどでもありませんがシャッター/絞りレバーの動きが少し重いかな?清掃とグリス交換で軽くなります。シボ革は...ローライコードⅤaとライカCLの巻

  • キヤノン・デミEE17他の巻

    関東地方は梅雨のはしりのような天気が続いていまして、しばらく太陽を見ていませんので気が滅入りますね。作業はしておりますが、特にお書きするネタも無い感じですので間隔が開いてしまいます。このフジカミニは純正のチェーンが付いていますが残念ながら切れています。これ、修復は出来ないのでしょうか?先日のモデルはシボ革がゴムのような材質でしたが、この個体は一般的なタイプ。このシボ革の材質は基材は紙なんですね。その上にアルミ箔のようなコーティングされている。よって、一度剥がすと再接着をした時に折り目がついてしまうので、出来るだけ剥がさずに修理をしたいわけです。この個体の場合は過去に修理を受けていて各部に水油がジャブジャブ状態で、それがシャッター羽根に回ってネバリとなっています。シャッターを搭載のままで洗浄します。レンズで...キヤノン・デミEE17他の巻

  • きれいなローライ35TとPEN-Wの巻

    程度が良くてあまり書くことが無いローライ35T#6347XXXなので次のPEN-Wと一緒にします。点検すると露出計が不動ですが、他は特に不良と言うほどの不具合ではありませんが、一通りやり直しましょう。ご覧の通りメーター針が動いていませんね。35Tは新しいので不動の原因は恐らくあれでしょうね。重症ではありませんが、電池の液漏れガスが接点を腐食させています。メーターやCdsは正常ですので回路の修復をしておきます。メーターは動いています。真ん中のチャージギヤは真鍮製に変わっていますので、耐久性を心配される方は35Tが良いかも知れません。スプール・スプロケット軸の清掃潤滑とファインダーの清掃などをして行きます。他は通常のメンテナンスで終了しました。気になっているのは上下カバーの質感です。35Tはアルミに梨地アルマ...きれいなローライ35TとPEN-Wの巻

  • 思い入れのPEN-EEDの巻

    プログラム式のEEカメラなのでマニュアル撮影が出来ないことからPENマニアさんにも人気のないPEN-EEDです。実は私のうちのホームカメラであったので思い入れが強く、クラカメブームの頃に中古店のジャンク棚にあったEEDを救出して来ていたので現在でも10台以上所有しています。EEだけではなく、デザインも大型になって角ばったデザインも嫌われる原因でしょうか?で、この個体はカメラ店様から「直らなければ返却不要」と見放された個体。固着した電池蓋の中には粉を吹いて美味しそうなH-D電池。これはあかんかなぁ・・裏蓋を開けるとあまり使用されていないと見えてきれいです。モルトの貼りも小さいので有難いところ。EEDの「D」はデラックスのDですから内部は他のPENとは比較にならないぐらいの部品点数で豪華です。シャッターはコパ...思い入れのPEN-EEDの巻

  • ミノルタ・レポの続きの巻

    ミノルタ・レポがもう一台来ていましたので続けて作業をします。あれ、裏フタのシボ革が「Retina」になっていますね。貼り方がきれいでないので貼り替えて欲しいとのご希望です。この個体は当然分解されていて、ピントリングが途中までしか回りません。∞がズレているのでしょう。リングのイモネジ3本のうち2本がスリ割破損です。ドライバーを適切なものを使用しないからでしょ。内部は例によって劣化したモルトでこのようになっています。例によってシャッターは羽根が開かない。応急で作動させると絞り羽根が絞られるが解放方向に戻らない。シャッターユニットを単体でメンテナンスをして行きます。点検していくと、本来あるはずの絞り羽根の戻り用バネが無い。(赤く書いたもの)このシャッターも過去に分解を受けているので、その時に紛失されたのでしょう...ミノルタ・レポの続きの巻

  • 長期放置のミノルタ・レポの巻

    使用感の少ないミノルタ・レポ#1712XXのブラックですが、シチズンのシャッターは羽根の張付きが多く、特に絞り羽根が固着して動きません。外観は比較的きれいなので、あまり使用されずに忘れられたような個体です。裏蓋の塗装はあまり良くないようで、錆が浮いています。レポのモルトは劣化すると赤茶になりますね。古いモルトを溶剤で溶かして(頭痛い)貼り直します。これも多いです。シューとトップカバーとの接合は3本の真鍮ピンによってカシメられていますが、強度が弱くカシメが外れやすいのです。これは再カシメをします。シャッターをオーバーホールするため本体から分離しますが、この「弁当箱」の遮光モルトが劣化していて、カメラを振ると「カタカタ」と音がします。ここはモルトの接触圧力だけで止まっているので、組立時にモルトをやり直しておき...長期放置のミノルタ・レポの巻

  • フジカミニのブラックの巻

    昨日と今日は横田基地の友好祭なのでうちの頭上を戦闘機が飛んでいますが、元々ブルーインパルスは来ないけど同じT4は飛行止めなので予定されていても飛べません。しかし、T4も35年経過しているとか。なぜ後継機を開発しないのか?フジカミニのブラックが来ました。多くの個体が露出計の感度低下気味と思いますが、この個体も特に低輝度側が弱いです。↑の接眼部のモルトの劣化による光線漏れが多いです。ここは万全に貼っておかなくてはなりません。で、モルト剥がしで溶剤を使い過ぎて頭痛がありますので簡単にUPします。調整抵抗は半固定タイプですが、恐らく全てパスしてもどうか・・トップ面に打痕がありますので修正をしておきます。なぜか絞り羽根の開きが偏っているので分解してみます。シャッターユニットの取付けも緩んでいます。取り付けネジ4本の...フジカミニのブラックの巻

  • 真贋判定? PEN-S2.8ブラックの巻(2)

    自衛隊のT4練習機が小牧基地を離陸直後に墜落したというニュースにショックを受けました。緊急脱失も出来なかったようですので離陸直後のエンジン故障により高度も機速も無い状態で失速に陥ったのではないかと素人考えをしていますが、大切なパイロットの人命と数の少ないT4を失うことは残念でなりません。信頼性の高いエンジンに何が起きたのか原因究明が待たれます。もう一台クセナー付のローライ35ブラック#3343XXXを仕上げました。こちらも電池室の接点腐食によりメーター不動でしたが、軽度でしたので研磨で回復しています。アルミカバーですが、塗装も施されていて劣化もなく非常にきれいです。逆に言えば真鍮のようにエージングをしない。こちらはB35#5078XXXで、沈胴が緩めなので分解調整をしています。こちらも傷もなくきれいな個体...真贋判定?PEN-S2.8ブラックの巻(2)

  • ローライ35系をまとめての巻

    今回の風邪は熱は出ませんでしたが中々抜けなくて体調が戻りません。そこに急ぎの作業も入って来たりでつらいところです。ローライ35系に戻りますが、これはローライC35ドイツですが、沈胴で完全にレンズが収納されないとのこと。画像は巻上げた状態ですが、スプール軸とスプロケット軸の停止位置が変ですね。半円断面になっているスプロケット軸は本来フラットになっているはずですが飛び出していてトグルレバーと接触をしています。チャージギヤ、スプール軸、スプロケット軸のギヤ連動はどこでも良いわけではなくて、画像のように各「合いマーク」が一致するように組み立てなければなりません。(画像は正しく組み直した状態)組み直すと画像のようになります。トップカバーのネジは痛んでいましたが、過去にギヤ列部分を分解された形跡は確認できません。どう...ローライ35系をまとめての巻

  • 風邪をひきましたの巻

    日中は気温が上がりますが、朝方はまだ寒いので一週間ほど前から風邪を引いたようで体調が良くありません。みなさんもお気を付けください。そのような事情ですので画像を撮ってありません。ローライフレックスⅢのセルフタイマーは作動タイミングなどで不調となっている個体が多いと感じます。シャッターの切れるタイミングとの同調が非常に難しいです。二眼レフで多いのが四脚の陥没です。この個体は左側が僅かに変形していますが、これでも平らなところに置くとギッタンバッコンになってしまいます。次はキャノネットGⅢです。最近人気があるとのことですが、初代よりもコンパクトになり機能も充実で、ホームカメラとしてはこれで充分の性能を備えています。ただし、小さくはなったのに重いですね。レンズの曇りやカビが多いのと、メーター不動が多いと思います。因...風邪をひきましたの巻

  • 真贋判定? PEN-S2.82ブラックの巻

    みなさんはゴールデンウィーク中でしょうか?私は連休中は混むので動かないのですが、ホームセンターに行きましたらやはり人が多かったです。気温が高くなって来ましたのでカーエアコンのガスも補給(スズキ軽の持病)しなければなりません。で、作業の方ですけどコニカⅢが来ていました。シャッター羽根の油で作動せず。次はセルフタイマーをチャージした時ロックしない。前面のシボ革は剥がすとバリバリに割れるので出来ません。後ろのスプロケットカバーを開けるて何とかアクセスが出来ます。ファインダーの清掃をしておきます。チャージ機構はカメラの底部にリンケージがあるので分解清掃とグリス塗布をして閉じます。この個体はft機ですから輸出された個体です。で、本題のPEN-S2.8#1686XXですけど「はい」本物ですね。「贋」の方は私が作ったの...真贋判定?PEN-S2.82ブラックの巻

  • またまた液漏れローライ35の巻

    しかし、電池液漏れの個体ばかり入って来るなぁ・・。他のカメラでも状況は同じでしょうけど、被害を受ける程度が違うということでしょうね。#3030XXXとドイツ製の初期の個体になるのでしょうか?あまり使用された形跡が無いきれいなブラックモデルです。ご覧の通りしっかり液漏れの電池が入ったままです。この状態で使用されていた(露出計は使わず)のでしようか。その場合でも電池は抜きますよね。さて?幸い、接点を清掃しましたら、メッキの劣化が起こる前できれいになりました。トップカバーはレリーズ横にかすかな凹みがありますけど修正をすれば分からない程度。材質はアルミで、梨地を打ってから黒アルマイト処理のみで塗装はされていません。妙にエージング感がなくきれい過ぎますね。内面は梨地処理はなくアルミ地のままアルマイト処理。メーター窓...またまた液漏れローライ35の巻

  • ローライ35系の続きの続きの巻

    その前に、こんなのが混じっていました。オリンパスXA2は1980年頃の生産でしょうか。PEN発売から20年でカメラの製造技術は急速に進歩したことが分解してみると実感しますね。基本的には電子カメラですので私には扱えないのですけど、この時代に多用したモルトの劣化などメンテナンスをしておきます。裏蓋にシールの残りが付着しています。あと、小さな傷もがあるのは残念です。A11の専用ストロボがカメラに合体するのはユニークな設計。果たして発光はするでしょうか?古いコンデンサーは通電すると煙を発するので注意をして見ます。少し時間が掛かってパイロットランプが点灯しました。コンデンサーは生きていましたね。果たしていつまで使えるのかは不明。このモデルはXAも含めてファインダーが曇りますね。トップカバーを開けて清掃します。ネジは...ローライ35系の続きの続きの巻

  • ローライ35系の続きの巻

    ローライ35系が続いて入って来るので進めます。ローライ35ドイツ#3118XXXですが、角当りが目立ちますね。多少修正はしておきましょう。不具合個所を点検していきます。あれ?なんでこんなに錆びているのかな?過去に腐食性の潤滑剤でもつけられたのでしょうか?清掃をしておきます。問題はです。スプロケット軸の下側のネジが欠落していました。スプロケットの下側は支持されずに回転していたようです。ここは普通緩むことは無いと思いますけどね。ストックから取り付けておきます。→の部分に注目。セクターの孔がへこんでいます。これは後玉側のピンが正確に嵌っていない状態で強引に締めたものです。シャッターは未分解と思いました。ドイツ製でもこんなものです。次はローライ35S#6535XXXです。一見きれいに見えますが、この個体は電池の液...ローライ35系の続きの巻

  • う~ん、ローライコードⅤbの巻

    実際はかなり難儀でしたので簡単にです。軒先に数年吊り下げられていたかのような汚れ具合。動くのでしょうか?内部も雨風が当たったような汚れ。シャッターは動かない。シャッター羽根は錆びによりすべての羽根が張り付いている状態。スローガバナーとセルフタイマーも動かない。それらを分解洗浄をしてもシャッターは走らない。問題はシンクロ機構でした。ガンギとアンクルが正常に動いていません。シャッターに目途が付いたのでレンズを分離清掃していきます。フォーカシングルーペが上方に曲がっていますね。清掃と修正をします。この個体のシボ革は合皮が使われていますが、なぜかスプールノブ部分だけは本革が使われています。それが痛んでいます。合皮で作り直しておきました。見違えるようにきれいになりましたね。元々は悪い個体ではないのです。トミーのリペ...う~ん、ローライコードⅤbの巻

  • ローライ35Sのメンテナンスの巻

    その前作業のローライ35ブラックは完成しましたが、これもたまに見る光景です。「SINGAPORE」の色が意識的に落とされています。お気持ちは分からないわけでもありませんが、返って目立って貧乏臭く見えますね。私はドイツ/シンガポールは全く気になりませんけどね。かっちり胸を張ってシルバーを入れておきました。で、このローライ35Sは悪くはない個体ですが、長期に放置されたようです。背面は緑青が発生し始め、巻き上げレバーは戻らない。レバーアテは欠落している・・低速でシャッターが止まりますね。ローライ35Sのメンテナンスの巻

  • シャッター幕破壊のPEN-FVの巻

    PEN-FV#1255XXですが、リターンミラーがフリーズしたとのことで送って頂きました。応急復帰も利かず分解をしてみましたが・・あれ?シャッター幕(セクター)が変ですね。取付け部のカシメ部分のチタン材が切れて変形しています。PEN-Fの開発時にはチタン幕の破壊は起きて、形状の変更などで市場では意外にトラブルは少ないように思っていましたが・・過去には幕が扇子のように折畳まれたように破壊されたものを見たことがありますがそれ以来のことです。さて、どうしたものかオーナーさんとご相談です。シャッター幕破壊のPEN-FVの巻

  • フジカミニが来たのでの巻

    ローライ35系の合間にフジカミニ#1508XXが来ましたので見て行きます。フジカミニは女性向けのハーフカメラとして1964年9月に発売されたようです。翌月の10月10日の東京オリンピック開会式にギリギリ間に合ったということですね。まず、露出計が動かないとのこと。分解してみると赤リード線のベースへの半田付けが外れています。この部分の半田付けは経験的に非常に困難です。試しにリード線とベースを接触させてみるとセレンは生きていました。生きているのであれば何とか半田付けに成功しました。エポキシ樹脂で補強をしておきました。可動部分の清掃とグリス塗布などをします。定点合致式の置き針部分の構造。リペイントの場合はカシメを分離する必要があるので厄介な構造。この時代のセレンは寿命を迎えているものが多いですが、まずまずの起電力...フジカミニが来たのでの巻

  • 不具合のデパートローライ35の巻

    OCNブログからgooブログに移行してすでに15年ほどになるようですが、今回、gooブログも閉鎖となるようです。他のブログに引き継ぐかも含めて検討しなければなりません。で、ローライ35系に戻りますが、シンガポールのローライ35ブラック#3314XXXの不具合個所を書き出しているところですが、まぁ、よくここまであるものだという感じ。・メーター不動・巻上げ固着・レンズ汚れ・絞り同調せず・ヘリコイドグリス抜け・ファインダー汚れ・トップ横ネジ欠品・カウンター進まず(戻らず)・シャッター低速止まり・巻き戻しダイヤルゴリ・レリーズボタン低い・電池接点腐食など多岐にわたっています。長期に不動状態のためかメーター針の動きが渋いですがCdsも含めて生きてはいます。回路の修復をします。スプールギヤ関係の動きが固着気味でしたの...不具合のデパートローライ35の巻

  • PEN-FTの三兄弟の巻

    先週末は運転会に出掛けておりまして、たまの外出で疲れて更新が出来ませんでした。青梅線にも二階建て車両(4号車-5号車)が導入されましたが、その両脇の車両はギュウギュウ詰めの大混雑となり困ったものです。で、PEN-FTが部品取りを含めて来ています。まずは#2569XXから始めますが、全体時にはまぁまぁ動いているという感じ。しかし、シャッターダイヤルの動きと露出計指示窓との動きが連動しない部分がある。これはメーターのコイル部分の動きがスムーズでない可能性あり。トップカバーを開けてみると・・あれ?この景色はしばらく前に見たことがありましたよね。電池室からのリード線を別ルートで引っ張っていてメーター基板もいじられています。メーター針のピポット部のネジロックが(青)?今まで見たことがありません。恐らくオリジナルのネ...PEN-FTの三兄弟の巻

  • 通常作業のローライ35の巻

    ローライ35系の作業が続いていますが、あと数台かな。販売のための通常整備なので特に書くこともないと思いますから簡単にUPして行きます。この個体をパッと見て感じたことはドイツ製の#3239XXXレンズNr5326XXXですがファインダーがシンガポール製と同じになっています。普通はドイツ製はガラス製のファインダーと思っていましたけど・・私のノート記録によると#3252XXXNr5491XXXがシンガポール製となっていますのでドイツ生産の最末期と言うことでしょうか。ローライ35は研究されている方が多いので、私のような只のリペアマンが断定的に無責任なことも言えませんが・・接眼部分を見てくださいね。右側面に打痕があります。これは修正をしておきます。当初、側面のネジもドイツ製の頃ならマイナスネジでは?付け替えかと思い...通常作業のローライ35の巻

  • ローライフレックスの巻

    簡単にUPします。ローライフレックスの3.5なのかな?このぐらい古くなると光学系に色々な問題が出ている個体が多いようです。この個体はファインダー劣化、レンズのカビ、シャッター不調とその他、セルフタイマー不調などもありますね。ファインダー内はホコリの混入が多く、ビューレンズやスクリーンの汚れとミラーも交換でしょうね。内部の清掃を終えて新しく切り出したミラーを取り付けます。ビューレンズはレンズ中間のリングが腐食して太ったために分解が非常に困難でした。何とか分離に成功して清掃します。シャッターのメンテナンスを終えて、外付けのセルフタイマーユニットを取り外し超音波洗浄と注油をして戻します。作動は問題はないが↓のセルフ解除が出来ない状態。これですと次の巻上げが出来ません。これを調整します。巻上げが重い?とのご指摘が...ローライフレックスの巻

  • 買取りのローライ35Sの巻

    三寒四温とは言うけど雨上がりに急に気温が上がって体がだるいですね。すでに後ろのローライ35Sクロームが終わって、しばらくローライ35系が多いかなぁ。ブラックはカメラ店様の買取りのようですけど、カビの臭いがプンプンするソフトケースに入ったローライ35SBK#2388XXXが来ました。ソフトケースに長期間入ったままの個体は湿気により電気系や光学系にダメージがあるものが多いです。逆にケース入りのためトップカバーのへこみなどは殆どない状態。ローライ35Sを所有の方は確認してみてください。ピントダイヤルを回転方向に前後に動かすと「カタカタカタ」とガタを感じる個体が多くあります。これはアウター側のヘリコイドのグリスがカラカラになっているためです。新品から未分解の個体や、修理歴があっても沈胴チューブの内周のヘリコイドネ...買取りのローライ35Sの巻

  • 初期型Canon Demiの巻

    特に書くこともなく淡々と作業をしています。このベビーローライはシャッター羽根が戻りませんね。シャッターの清掃をして行きます。純正のストラップは切断されています。痛んでいたのでしょうね。金具があれば複製を製作することは出来ますね。特にシボ革が本革の場合、真鍮ネジの腐食による剥がれが多いです。金属は腐食をすると膨張する。接着されているシボ革を持ち上げてしまうすごい力が働きます。腐食物を取り除いて再接着をしておきます。シンクロ接点のナットを取り付けます。やっとデミです。最中の外装カバーは初期型の真鍮梨地クロームです。それにしてはきれい。お店に元箱もあるようです。トップ中央付近にへこみがありますね。ここは0.6mmのペラペラ板厚なので簡単にへこみます。これを修正しておきますが、すでにへこんだ時の衝撃でメーター窓に...初期型CanonDemiの巻

  • 修理歴ありのローライ35の巻

    昨日の土曜日は暖かでしたので久しぶりにカミさんと立川に買い物に出ました。普段出歩かないのもあって人込みの流れに付いて歩くのはつらかったです。あら、有本香さんが演説しています。小柄な方だったんだなぁ。で、家に戻って作業をします。しかし、流石に鉄道時計に採用されただけのことはあって、びっくりするような精度を示します。+30秒程度で調整をしておきましたらぴったり30秒進みです。5振動で大したものです。ローライ35ですけど、分解歴があって、低速止まり、沈胴緩い、レンズ汚れ、ファインダーカビ、巻き上げ重い、カウンター戻らず、など定番の不良があります。詳しい画像はあえて載せませんが、過去にファインダーの清掃でホルダーが切り刻んであって、あ~ぁ。こういうのの修正作業は面倒です。下のギヤ列の清掃とグリス塗布をしてから完成...修理歴ありのローライ35の巻

  • 簡単じゃなかった19セイコーの巻

    久しぶりの時計作業は老眼には厳しいです。懐中時計の19セイコーは昭和4年から昭和46年まで生産されて国鉄や私鉄などに採用された鉄道時計で、以後はムーブメントをクォーツに変えて現在でも生産されています。また、戦時中は航空時計の基礎にもなりましたね。もっとも海軍のお偉いさん達は国産は使わずウォルサムなど舶来時計を愛用されていたようですが・・で、昔に手に入れていた昭和28年国鉄採用の個体をオーバーホールして動かそうと考えました。この頃の針は美しいブルースチール仕上げです。文字盤はずいぶんと劣化していて♬「思えば遠くへ来たもんだぁ」としみじみ感じます。あぁ、ダメです。天真が折れているのとガンギ車のホゾも折れています。天真は社外なら新品があったと思いますけど、どこの入っているやら。昭和33年製のジャンクを見つけて来...簡単じゃなかった19セイコーの巻

  • 意外に難儀ローライC35の巻

    ローライC35#5072XXX(ドイツ製)が来ました。ケース入りでしたので一見良さそうに見えますが、点検するといろいろと問題があります。まず、沈胴がスムーズでない。ヘリコイドグリスが抜けている。シャッター不調。フィルムカウンター不動。トップカバー中央へこみ。ファインダーとレンズカビ多数など。まず、フィルムカウンター不動ですが、C(B)35の持病とも言えるのですが、アドバンスレバーの不具合が多いと思います。この個体はレバーの動きが固着気味で、分解をしようと見てみると過去にこじって結局外せなかったような傷があります。そもそも横の孔はシンガポールでは無かったと思いますが、観察するとポンチが打たれていて抜けないようにしてあります。なんで??で、抜きました。この個体は相当長い期間放置をされたようで軸部が完全に粉を吹...意外に難儀ローライC35の巻

  • シャッター不動のPEN-Fの巻

    足が冷え性の私としては、やっと足元の電気ストーブがいらなくなって来ました。長い冬がやっと終わりますかね。ブログの閲覧ランキングを見ると、意外にも上位は腕時計のページなんですね。最近は目がきつくて腕時計を組んでいませんけど、トレーニングで私の生まれた年代の精工舎の懐中時計でも組んでみましょうかね。で、先日、PEN-FのO/Hをご依頼頂きました方から、もう一台PEN-F#2156XXが来ています。シャッターは不動状態ですが、過去にメンテナンスを受けているようです。事前に「シボ革が縮んでいるので修正希望」とのことでした。殆どの場合は、過去にシボ革を剥がされて、両面テープで再接着をされている個体に多いのですけど・・やっぱりです。両面テープがはみ出していますよね。貼った時は縮んでいなかった証拠です。本来はグッドイヤ...シャッター不動のPEN-Fの巻

  • ボチボチの作業の巻

    少し更新に間が開きました。寒い早朝から定期健診のため新宿まで出掛けたりで少々疲れまして、カミさんにも少し休みなさいと言われてそうしています。かと言って全く作業をしていないわけではなく、ご常連さんは2台のPEN-Wを所有されていて、程度の良いレンズを入れ替えて欲しいとのこと。PEN-Wでは意外に多いご相談です。レンズの入れ替えはあまりお勧めできませんが、2台はずっと所有されてきれいなレンズでの写りを確かめてみたいとのことで、すぐに原状復帰が出来るように前群のみ入れ替えて組みました。工業製品で同じように見えるユニットですが、∞は変化しますね。こちらはミノルタALSですが、裏蓋のラッチの掛かりが浅く開いてしまう時があるとのことです。「カギイタ」はPEN-FTなどに比較して板厚も厚いのですが、先端のロック爪の部分...ボチボチの作業の巻

  • ペトリカラー35は久しぶりの巻

    久しぶりのペトリカラー35ですけどね。カメラ市に間に合わせたかったのですけど。汚れ放題でしたけど作業前に清掃をしました。PASSEDシールが貼られたままの輸出向けフィート機のブラックモデルです。シャッター羽根の張付きで不動が多いシャッターですがこの個体もです。海外帰りのためかレンズは曇りもなくきれい。未分解機と思いましたが良く見るとレンズリングのすり割りが傷になっていますので分解されています。シャッターの洗浄注油をして行きますが、カム板とシャッターダイヤルとの合いマークがひと歯違っていない?スローガバナーを洗浄して戻します。トップカバーを開けます。シューレールが腐食気味、巻き戻しレバー下のリングナットも錆びついて回りません。まず、フィルムカウンターのカバーを外しておきませんと無意識に触って曲げてしまうので...ペトリカラー35は久しぶりの巻

  • ミラー剥がれのPEN-FTの巻

    このPEN-FT#3105XX(1969年8月製)はリターンミラーが剥離したため、全体のオーバーホールの中で修理をすることになりました。何やらリターンミラーが両面テープで貼られています。あれ、電池室のリード線は通常露出計の裏側を通るのですが、この個体はレリーズの前面に接着されていますね。う~ん、過去に見たことがあったかなぁ?Cdsへの赤のリード線はオリジナルではないので手が入っていますね。露出計ユニットを分離すると小さなコイルバネが挟まっていました。ミラーホルダーを分離して点検します。一応、接着強度を上げるためにヤスリが掛けられていますが目が荒過ぎ。側面のつや消し黒塗装も剥離気味。接着面の清掃をすると・・過去にゴム系接着剤を塗布されていました。ゴム系接着剤で接着したのに剥離をしたので、今度は両面テープで貼...ミラー剥がれのPEN-FTの巻

  • 小型でマニュアルも35RCの巻

    この頃のオリンパス35mmコンパクトは小さくカチッとしたデザインがセンス良く好きです。35RCは1970年の発売だそうで、マニュアル撮影も出来ることからファンの多いカメラです。しかし、この頃になるとパトローネ押さえにもモルトが使用されるようになって、それがれ劣化をして内部が粉々になるのが常です。こんな感じにね。全体的にはきれいな個体ですが、残念ながらシンクロ接点部分が落下による陥没があります。(反対側も)これは出来るだけ修正をしておきます。問題は露出計が作動せずEE撮影が出来ない。この頃の35シリーズ共通の不具合は、底部の電池室が電池液漏れにより導通不良になっていることが多い。接片とM1.4ネジ間に導通が無い。M1.7ネジは交換して導通を確認して組みます。普通はこれで直るのですが、この個体の場合メーターは...小型でマニュアルも35RCの巻

  • お帰りPEN-Wの巻

    PEN-Fは38mmを清掃して終了。同じオーナーさんから次々と送られて来ます。PEN-W#1099XXですが、最近入手をされたようです。機能的には問題はないがフィルターが外れなくなっているので全体のオーバーホールをご希望です。ここで、状態を見るために操作をしてみましたが、あれっ、これ過去に私が手掛けた個体ではないか?かなりの台数をオーバーホールして来ましたので良くあることではあるのですが、記録ノート(アナログ)を見ていくと2006年にオーバーホールをしていました。良く動いていてくれました。フィルターの固着は良くあることですが、無理に緩めようとして強く回すと絞りユニットごと回ってしまい、絞り値と▽がズレてしまいます。組立時、微調整をすることから回り止めのキーのような機構を付けることが出来ないのです。分解をす...お帰りPEN-Wの巻

  • う~ん、このPEN-Fは?の巻

    直接ご依頼の方のPEN-F#280609ですけどね。ファインダー像に黒点があって、これはプリズムが腐食しているのですが28万台で腐食かぁ?まぁ、保管条件によっては無いことは無いですけどね。あと、巻き上げが重くフィーリングが悪いです。トップカバーを開けてみると・・あらら、シンクロのリード線がカットされていますね。乱暴なことを・・当然ストロボは同調しません。問題はだ。このシャッターユニットは28万台ではないです。恐らく19万台付近かと思います。トップカバーがヘコンでいたので別個体から移植されたのではないかと想像します。それだとプリズム腐食は納得できます。19万台の個体をO/Hすると思えば何の問題も無いのですけどね。さて、どうするか・・う~ん、このPEN-Fは?の巻

  • いろいろやってますの巻

    ミノルタオートコードなど普段は見ないモデルの作業もしておりましたが画像は撮っていないので画像があるものだけ簡単に。これはローライ35ですが、過去に分解歴があってチャージギヤのタイミングやリターンスプリングの掛かりなど滅茶苦茶で正常に巻上げが出来ません。アイドラーギヤ軸のカシメが緩んでグラグラしています。再カシメをしておきます。無事正常に巻上げが出来るようになりました。沈胴調整をしてシャッターユニットをO/Hします。メーターユニットを留めるネジが脱落していました。レリーズボタンの抜け止め用Cリングを紛失したようで自作してありますが、線径が太いためレリーズボタンのストロークが正規になりません。純正に交換しておきます。全く不動のPEN-Fを仕上げました。付属の40mmの絞り羽根が完全に開放になりません。すべて分...いろいろやってますの巻

  • クロームをブラックにPEN-FTの巻

    もはやPEN-FTのご常連となった方ですが、PEN-FT#3608XXのクロームボディーをメンテナンスしてブラック外装に交換して欲しいとのことです。外観はきれいですが巻上げの固着でウンともスンとも動きません。動かないとセルフタイマーを掛けてしまうのはお約束の行動。大体見当はついていましたが、楊枝の先のブレーキカンを留めているブレーキナットが緩んで(左ネジ)手前のハンマーに噛み込んだことが固着の原因。この部分はPEN-Fなどでは緩み止めのポンチを打つなどして対策をしてありましたが、FTでは省略されていて緩む個体もあります。では、本体の洗浄、モルト貼りから組み立てて行きます。巻き上げユニットはレバーがブラック用に交換して組みます。クロームをブラックにPEN-FTの巻

  • しばらく中古市対応ですの巻

    現在、有り難いことに多くの修理ご依頼を頂いておりますが、今月は26日よりの「世界の中古カメラ市」対応のため、ブログの更新は余裕のある時だけとさせて頂きます。よろしくお願いいたします。みんな大好き42mmf1.2です。レンズの曇りが多いのは知られていますが、年々作動も重くなっています。うちの46万台の標準機でフリーズします。マウント部の絞り機構が重くなっているのも要因ですので分解洗浄をして組みます。うっすらと曇っているのが分かりますか?2枚レンズ重ねに接着されていますので、その内側は清掃することが出来ません。ガラス自体も曇って来ます。こちらは40mmですが、前玉の内側外周が曇っています。これは保管が良くなかった個体に多い不具合です。幸い清掃できれいになりました。次はローライコードⅣです。送られて来るのはこの...しばらく中古市対応ですの巻

  • 元箱付きのローライ35の巻

    短くUPします。これは私のストックですけど、ローライ35ドイツの#3107XXXとドイツ製の後期でしょうか?ファインダーの仕様以外はシンガポール製と変わらないという個体。外箱のシリアル№と本体のシリアル№は合致しています。レンズキャップ以外は付属品はないですね。本体は使用は少なく長期に保管されていたというような個体で低速の不具合意外に作動には問題はない状態。各軸部のグリスが固化してアイドラギヤの動きも重いですので全体的にメンテナンスをしておきます。シャッターも問題はありませんが特にレンズの状態は無傷という感じ。使用されなくとも沈胴のフェルトは緩んで来るので分解調整、ヘリコイドグリスは交換です。∞調整をして距離目盛を取り付けます。元箱付きに希少性があるのかは分かりませんが、販売された時の状態が分かるので、自...元箱付きのローライ35の巻

  • PEN-FとローライコードⅤですの巻

    今年の冬は寒いですね。筑波サーキットで落っこちた時の腰痛がつらいです。カメラ店様経由での修理ご依頼でPEN-Fをやっていました。特筆することもないので簡単に。。巻上げが異常に重く38mmf2.8の軽量レンズを装着時でもシャッターが止まります。典型的なフリクション増大と思いますのでメンテナンスをして行きます。いつものように分解洗浄を終えてモルト貼りからやって行きます。シャッターユニットの洗浄をします。この個体はチャージギヤのベベルギヤが一般的な鋼板プレス製ではなく真鍮の切削物が使われています。シリアルは#2948XXで、この頃に一時的に採用されたようで、過去にも確認しています。切削ギヤは歯の当り面が大きく、動力の伝達性は良好ですが、巻き上げフィーリングに抵抗感が感じられるような・・この頃のプリズムは保管条件...PEN-FとローライコードⅤですの巻

  • PEN-FT(V)のセルフタイマーの巻

    作業は続けていますが画像を撮っておりませんでした。PEN-FTと70mm、25mmなどをオーバーホールしておりました。このPEN-FV#1310XXはセルフタイマーは巻き上げてもロックせずにレバーが戻ってしまう不具合。FT(V)のセルフタイマーには大きく2種類ありまして、前期は巻き上げると「ジッジッジッ」と音がするタイプで、その後の改良型は音もなくスゥーっと巻き上がるタイプ。FVは全般的に改良前のユニットが使われている個体が多いですが、この個体は改良タイプが付いています。その改良型にだけ起こる不具合です。厳密に言うと取付けネジの位置が画像のタイプと、後期には〇に孔位置が変更されたタイプがあります。↙の歯車がワンウェイクラッチになっていて、反時計回りはフリーで時計回りではロックとなりますが、内部の3つのコロ...PEN-FT(V)のセルフタイマーの巻

  • しばらくローライ35系かなの巻

    特に書くことも無いのですが、ローライ35系の通常作業をしています。まず、ローライ35Sブラックですから外装アルミですが、へこみもなく良いコンディションに見えますが・・ホットシューが黒く塗られていますね。ブラックアウト化ということ?商品ですから塗料を取り除かないと・・ローライ35系のレンズはカビは経験的に少なく、発生しても清掃が出来る場合が多いですけど、この個体は各レンズとファインダーも大量に発生していますね。こんなのも珍しい。どんな環境に置かれていたものか・・ヘリコイドグリスもだめですので全て分解洗浄をします。しばらくローライ35系かなの巻

  • 最近多い初期型FVの巻

    人出を避けて今日(9日)に立川の諏訪神社へ初詣に行って来ました。思惑通り参道に並ぶ人の列はありませんでした。冬になると作業で手を洗うことが多いので肌が荒れています。今年は新品のケースを奢って仕上げたセイコークラウンを嵌めて参拝です。で、最近初期型のPEN-FVが多いように思います。#1075XXは1967年4月製で、製造開始から2ヵ月目の個体になります。珍しい38mmf2.8の廉価版レンズが付いています。トップ面にかなり目立つへこみがありますね。出来るだけ清掃をしておきます。作動をチェックするとリターンミラーの戻りが変です。絞りレバーが戻っていないです。分解をしてみると・・リターンバネが折れていますね。PARTS№5856「モドシバネ」です。右が交換する良品。折れたバネはすでに開き気味で伸びていることが分...最近多い初期型FVの巻

  • ローライコードⅤbの巻

    今年初めての二眼レフをやります。ローライコードⅤbですが、長期放置の不具合と外観の汚れ(シボ革剥離)の個体で大きな問題はないと思いますので簡単にUPしておきますね。フードを取り付けようとするとスムーズにセットできない。嵌め合い位置を調整しておきます。シャッターとセルフが不調なので洗浄と注油が必要です。その他、レンズの清掃と巻き上げレバーの動きが異常に重いので改善させます。シャッターユニットを分離して巻上げレバー付近の状態を点検します。↙部、内径に真鍮のリングがあって、そこにクロームメッキをされた巻き上げレバーが嵌るという単純な構造。特に潤滑はせず金属の硬度差によりスムーズに摺動する設計でしょう。作動が重い原因は真鍮の摩耗粉が粘っているようです。清掃でスムーズになりました。ビューレンズも曇りがありますので分...ローライコードⅤbの巻

  • ペトリ2.8をやりますの巻

    先月ペトリ1.8を取り上げましたが、今度はペトリ2.8です。外観の状態はこちらの方が良いですが例によって動きません。簡単にUPします。ペトリのカメラ生産1,200,000万台突破記念のプレートなのでしょうか?プレート自体を貼ってあるのではなく、右のシューの裏側に加工を加えて押さえています。カバーのメッキは良くありませんね。へこみがあるので修正をしておきます。1.8はコパルSVでしたが、2.8では社内製カーベルMXVが使われています。M/X接点遅延装置が固着してギヤが動かない。また、↓のレバーが左のカムと干渉して下に下がらない。(Bが利かない)このように作動するようにしました。セルフタイマーが短時間で切れてしまう。原因はチャージギヤの歯の摩滅。摩滅するほどタイマーを使うことは無いので、シャッターが不動となり...ペトリ2.8をやりますの巻

  • 新年2台目はPEN-FVの巻

    みなさんは初詣に行かれましたか?私は混雑で並ぶのが苦手なので、例年松の内ギリギリに行くことにしています。で、このPEN-FV#1072XX(1967年4月製)は生産開始から二か月目の製造です。FTで言うと11万台付近の初期型ですので使われているユニットは変更前で巻き戻しダイヤルノブは丸のローレットタイプです。例によって主のいない個体で、最後の所有者は関口さんですね。巻上げも出来ない、セルフタイマーも固着の状態。このような症状の場合、多くは巻上げが完全に完了していない状態で、シャッターが切れないので「おかしいな?」とセルフタイマーを掛けてしまったことによる固着状態が多いですが、この個体は本当に動きません。未分解機と思いますけど接眼枠を留めるネジの片方がありませんね。このような場合、カメラ内部に落ちていること...新年2台目はPEN-FVの巻

  • 今年初めはPEN-Wの巻

    みなさん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。大晦日から作業をしていまして2年掛かりでやっているのはPEN-W#1210XX(1964年11月製)です。カメラ店様からの個体で、一度役割をを終えた個体の商品化作業になります。とは言ってもきらりと光る掘り出し物ですぞ。トップカバーの塗装剥離は無く完全な状態。純正のフードが付いているのがうれしいところ。レンズの状態も悪くは無いようです。問題はレンズ/絞り本体と外周のリングを留めているナットが緩んで本体が空回りしてしまう状態。固着したフィルターを強く緩めたりすると起きる不具合ですが、今回はフードを装着したストレスが緩みの原因でしょうね。とにかく使用されていない個体ですから外観の汚れが激しいですので、すべて洗浄をしたところ。で、この後は作業...今年初めはPEN-Wの巻

  • 最後はローライ35系かな ? の巻

    今日は今年最後の耳鼻科の通院でした。帰りに連れ合いと一緒にスーパーに寄って、正月用品の買い出しをしましたが、いよいよ押し詰まって来ましたね。で、feet機のローライ35ブラック#3292XXXのシンガポールですがカバーはアルミです。しかし、外観が薄汚れていてメーターは動きません。電池が入りぱなしで電解液漏れがあると思います。電池はナショナル(パナソニックじゃないですよ)のMR9です。液漏れをすると電池室の周辺のリングル黒塗装が溶けてしまいます。ここと内部の接点を見ればおおよそ液漏れの判断が出来ます。あと。電池蓋ね。部品の接触部分に緑青が発生していて導通不良になっています。分解清掃をしておきます。内部にガスが発生して巻き戻しレバーの化粧ネジが緩みません。何とか取り出して分離します。カバーを外してみると・・惨...最後はローライ35系かな?の巻

  • PEN-Fと三光PENの巻

    アッいう間にクリスマスですね。息子が通勤帰りに買って来たケーキ食べました。今年中にあと何台作業が出来るかな?カメラ店様からのPEN-Fです。外観はきれいな個体ですが付属の40mmが絞りが粘ってフリーズしてしまいます。未分解機かなと思いましたが分解はされていますね。経時的な劣化のみで部品の不具合はないと思いますので簡単に・・まずはすべて分解洗浄をして組み立てて行きます。#2556XXと1966年1月製ですからユニットは変更後のものが使われています。プリズムに黒点腐食もありません。問題もなく組み立て完成。問題は40mm方です。絞り羽根に油がの回って不調になる個体は多いですが、この個体の場合は絞り機構の作動が重いのです。38mmとは設計が全く違っていて40mmは絞りの作動が渋い傾向にあり、完全に脱脂をすると作動...PEN-Fと三光PENの巻

  • 東京光学 PRIMO-JRの巻

    年内に何台手掛けることが出来るかの時期になって来ました。簡単に作業経過だけUPしておきます。稀に入って来る4X4のプリモジュニアです。50年代のカメラにしては内部はきれいですがスクリーンに点々と腐食があります。この頃のシボ革は剥離するとバリバリに割れるので過去の分解で別生地で補修してあります。これを剥がしたら、まだバリバリになって再使用不可となりました。上部のネジ部も同様で欠損を補修してあります。さすがに古いので繰り出し部のグリスが抜けていますので交換しておきます。シャッターは粘って不動です。セイコーのMXLですからメンテナンスで良くなります。裏からリングナットを開けようとした形跡がありましたが、あらら、緩んでグラグラです。アキアサヒさんから交換用のシボ革が発売されているようですが、部分的な補修なので作り...東京光学PRIMO-JRの巻

  • さらに難儀なPEN-FVの巻

    クリスマスも近いので世の中せわしくなって来たようですね。修理の方もスムーズに行きたいところですが、PEN-FVの初期#1117XX(1967年5月製)が来ました。発売が2月だそうですからまだ生産が軌道に乗らない頃です。初期のFVはねぇ・・・。FTでも初期に多い駒数ガラスの内部劣化によるクラック。駒数盤の数字が読み取れません。その他、接眼枠の破損、リターンミラーの腐食などがあってさらに難儀が続くようです。さらに難儀なPEN-FVの巻

  • ドイツ製後期のローライ35の巻

    暮に来てスムーズに作業をしたいのですけど、また変なのが来ました。ローライ35#3145XXXとドイツ製後期でしょうか?外観は悪くはありませんがシャッターが不調です。通常のメンテナンスを実施しても改善しません。スローガバナーがコントロールされていないようです。前板を分解して点検します。↗の部分は本来接しているはずですが変形をして離れています。これですとコントロールが出来ません。取りあえずスローガバナーは超音波洗浄します。右の部品はリン青銅のような材質ですが、スチール製もあります。↗の部分の曲がりを修正しておきます。中央はシャッターバネ。画像のように接するようにして正常になりました。接する部分にはモリブデングリスを塗布しておきます。(潤滑が無くなると摩耗が進んでシャッタースピードをコントロールできなくなります...ドイツ製後期のローライ35の巻

  • 難儀なフジカハーフ1.9の巻

    世の中忙しなくなって来たのでしょうかね。木曜日に修理材料を注文したAMAZONがまだ届きません。昨日と今日の二度、「配達を試みました」と表示されていましたが「配達を断念した」でしょ。日本語間違えているね。それと、最近皆さんから送られてくる荷物の送り状ですが、コンビニからの発送でしょうか?感熱プリンターのような印字で住所が不鮮明で、郵便番号と発送日も入っていません。どなたのお荷物が先に届いたのか分からなくなる時があります。そこでお願いですが、発送前のメール中に正確な郵便番号と住所を記載して頂けるご返送時に大変助かります。よろしくお願いいたします。で、押し詰まって難しいカメラが来ています。フジカハーフ1.9は珍しいですね。落下品でシャッターは不動状態。「フィルターリングへこみの修正をして欲しい」とのことでした...難儀なフジカハーフ1.9の巻

  • 早や12月も半ばの巻

    先に業務連絡です。PEN-FTの件でメールを頂いている〇木さん。お返事が二度リターンメールになってしまいます。他に同様な事例はありませんのでお手数ですが別のアドレスから再度ご連絡を頂ければと思います。で、12月に入ったと思いましたらもう半ばですね。暮は早いですね。おかげさまで多くの修理ご依頼を頂いておりましてブログを更新する余裕がありません。しばらく出来る時の更新とさせて頂きますね。作業は色々やっておりました。更新予定はないので画像がありませんがカメラ店様からのPEN-W#1002XX(1964年8月製)です。過去にシャッターを分解しようと試みて断念した形跡があます。ネジの緩み止めは溶かすのです。まぁ、大きな問題もなく修理が完了しました。次はミノルチナPと言うカメラ。発売は1964,年の11月とのことです...早や12月も半ばの巻

  • 新嘉坡のローライ35ブラックの巻

    今日は開戦記念日(12/8)だったですね。映画「トラ・トラ・トラ」のDVDでも見直そうかな。海岸線に軍艦「長門」のオープンセットを作って、アメリカの練習機「テキサン」を零戦や九九艦爆に化けさせたり、今じゃ、CGでやるんだけど、偽物とはいえ実在の迫力が違いますね。もう、あのような映画は作れないでしょう。ハワイのアリゾナ記念館に行ったのは40年も前のことです。シンガポールにも行きましたよ。イギリスの東洋艦隊の基地がありました。プリンスオブウェールズとレパルスを海軍航空隊が撃沈したのは開戦から三日のことでした。で次を急ぎます。シンガポール製のローライ35ブラック#6016XXXは一見疲労の少ない良い個体に見えましたが・・画像で絞りダイヤルと絞りが連動しませんね。フィルムカウンターも戻っていません。その他シャッタ...新嘉坡のローライ35ブラックの巻

  • PEN-Dをやりますの巻

    思わぬ時間を取られましたのでPEN-D#1635XXの作業をして行きます。ご依頼のお父様が60年代に購入された個体とのことで、フィルターも付属して来ました。生産的には前期で、スプロケットはアルミ地、スプールはグレーです。使用はされていなかったとのことでフィルムレールに腐食が発生しています。シャッターは何とか切れるようです。駒数ガラスがかなり曇っています。メーターは作動しています。トップカバーを外してみると駒数ガラスが剥がれて来ました。修理歴は無しとお伺いしていましたが、接着を見るとゴム系接着剤でやり直されているように見えますが・・すべて分解洗浄をして組み立てて行きます。シャッターとヘリコイド部を分離しました。後玉は持病の曇りもありません。例の「PENは初期の方がレンズがきれい」という仮説が当たったか?気に...PEN-Dをやりますの巻

  • ペトリ1.8の修理お見積の巻

    当初、修理お見積でカメラ店様から来ていましたので画像はあまり撮っていませんでした。ペトリ1.8と言うのかな?レンズが2.8の個体は比較的、個体数があるようですけど1.8は珍しいようで、この個体はfeet機ですから里帰り機でしょう。専用革ケースに入っていましたが、お世辞にもきれいとは言い難い外観です。画像ですときれいに見えるのですが、トップカバーのメッキはかなり来ています。フィルムカウンターも動ぎません。真鍮地から緑青が上がって来ています。これ本当に直すのかな?現状はジャ・・発売は1959年頃らしいですけど、2.8はシャッターはペトリ内製ですが、1.8はコパルSVが奢られています。当時、キヤノネットやコニカSⅡ、ヤシカラピード、その他オリンパスやマミヤなど多くのモデルに採用されていたシャッターです。しかし、...ペトリ1.8の修理お見積の巻

  • 不具合のデパートローライ35の巻

    以前にも満身創痍のローライ35がありましたけど、高級コンパクトなのに乱暴に扱われるカメラですね。#6020XXXはシンガポール製です。アルミのトップカバーは零戦の外板のようにペコペコで、板厚は塗膜を含めて0.6mmしかありません。この個体は巻き上げレバー側を下に落下をしています。そもそもの修理ご依頼は「沈胴が作動しない」でした。原因は沈胴レールを留める2本のネジが緩んで脱落していたのでした。よそのカメラ店さんから整備済みで購入されたとか・・作業をしながら、ざっと不具合を書き出してみました。沈胴レールネジ外れ、画像のトグルレバーとハンマーの位置関係不良、巻き上げギヤ地板ネジ折れ、巻き上げギヤタイミング不良(組み間違い)、メーター不動、メーターガラス欠落、ヘリコイドグリス抜け、ファインダー曇り、レンズ汚れ、ト...不具合のデパートローライ35の巻

  • 平和なPEN-Fの巻

    公開することもない個体ですけど間が空くので・・O/H済のPEN-F#2717XX(1966年2月製)を入手されたとのことで、確かに作動に問題はないようですのでこのまま使用されては?と申し上げましたが、O/Hをご希望ですのでやって行きますが、恐らく書くこともないと思います。気になるのは巻上げにゴリツキを感じることですね。O/Hしたの?では、すべて分解洗浄から作業をして行きますが、結論から言うとO/Hはされておらず、光学系の清掃程度でしょうね。シャッターユニットもまっさらの未分解です。27万台ですから特に問題はないという判断でしょうか。ブレーキですけどね。僅かにOリングの摩耗粉が出てはいますが、ブレーキは利いてはいますので今回はこのまま再使用で行きます。前板関係の分解。№2プリズムは僅かに腐食がありますが、持...平和なPEN-Fの巻

  • 鉄道博物館に行って来ましたの巻

    今日は大宮の鉄道博物館に出掛けて来ました。というわけでEF55のクッキーがお土産です。特に「撮影禁止」とは書いてありませんでしたので。まず驚いたのは、EF5861のお召機が入っていたことです。2008年に休車扱いとなっていましたが、鉄道博物館に入っていたとは知りませんでした。こちらは帰り際の光線が変わった逆側から。さすがに大切に保管された居たのでピカピカできれいです。戦前の特急つばめなどの展望車として人気のマイテ39は青梅鉄道公園にあった車両かな?クッキーのモデルEF55。ニックネームは「ムーミン」戦前の「流線形ブーム」によって設計された。一度は除籍されて復活し、近年までイベントで活躍していましたが、内部の電気装置が現在では製造が出来ないとのことで残念ながら廃車となりました。蒸気機関車は復活するのにね。旅...鉄道博物館に行って来ましたの巻

  • 明日は鉄道博物館に行きますの巻

    相変わらず作業が遅いので忙しいのですけど、明日(29日)は高校の同級生達と大宮の鉄道博物館に行って来ます。開館してずいぶん経つのに暇が無くていけませんでした。館内の画像が撮影できるかは分かりませんが、画像をUPしたいと思います。で、作業はしていましたが・・お祖父さんの形見だったかな?を使ったみたいとのことでローライフレックスⅢですけど、巻き上げ・フォーカシングダイヤルのアルミが腐食していますね。このモデルで多い巻上げ(巻き止め)不良はなく、シャッターの不調とレンズの曇りですね。スローガバナー、シャッター・絞り羽根の洗浄などをします。撮影レンズの分解をしています。ビューレンズはフード全体がねじ込み式となっているモデルもありますが、このモデルは一般的なリングナット式です。ミラーは外周に腐食がありますが、今回は...明日は鉄道博物館に行きますの巻

  • 白黒PEN-FT二題の巻

    多忙で一日中机に座ったままですので、たまに自転車整備などをすると体の動きが良くなりますね。とりあえず前回やり残したVブレーキの交換とシフトケーブルの交換をしました。これは#2272XXと前期の個体ですけど、フィルムカウンターの戻りが悪いです。これは前期までの個体に多い現象でバネが良くないのです。シンクロのターミナルですけど、ここも壊れやすいです。中心の絶縁軸のカシメが弱くて抜けてしまうのです。使用する方も急いでターミナルを繋ごうとして力いっぱい差し込むのが原因ですが、それに耐える作りになっていないのです。慢性的に中心軸を保持するカシメが弱いのです。構造もチープでコストの問題でしょうね。再カシメをして組みます。革ケースのプレートが変形していますので修正をしておきます。次はブラックモデルですけど、#3436X...白黒PEN-FT二題の巻

  • 扱い乱暴ローライ35の巻

    以前に沈胴ボタンの脱落で修理をした個体が戻って来ました。今度は巻上げ巻き戻しが重くなる不具合と言う。画像はすでに修正をしたところですが、原因は巻き戻しクランクが変形して中央軸と接触をし、切り欠きに嵌ってロックをしてしまう状態。その他を点検すると、ホットシューのレールが陥没(曲がり)している。このカメラの設計上のウィークポイントですが、カメラ底部に巻き戻し機構とホットシューが有って、カメラを机の上に置く時に乱暴に置いてしまうと変形をしてしまうのです。ここは不用意に直そうとするとリベットが外れてしまったり、クラックが入ったりしますので修正は慎重にします。まぁ、なんです。精密機械のカメラを愛情をもって扱って欲しいと言うことです。前回と言い満身創痍だものなぁ・・。トミーのリペイント扱い乱暴ローライ35の巻

  • 初期型PEN-Sの巻

    作業が一段落したので午後遅くから自転車のVブレーキ交換を始めました。(画像が暗い)新車に付いていたテクトロを良く騙しながら使って来たものです。ブレーキを解除しても片方のシューがリムから離れない。調整も限界なのでシマノの廉価版を付けましたが調整がばっちり出ます。早く交換しておけば良かったです。後輪ブレーキとシフトワイヤーの交換が残っていましたが、風が強く寒くなって来たので今日はお仕舞です。で、PEN-Sの前に公開予定のなかった「マミヤ6オートマット」と言うカメラです。本当はお店から私のところに来るはずではなかったようです。このカメラは国産スプリングカメラにセルフコッキング機構を装備した優秀なカメラみたいです。そのセルフコッキング機構が機能しない。機構は底部に入っていました。修理をしましたが画像がありません。...初期型PEN-Sの巻

  • ドイツ初期のローライ35ブラックの巻

    古いPENのお客様から初期のローライ35ブラックが来ました。初期にしては非常にきれいな個体です。入手してテスト撮影をすると・・すみません。オーナーさんに無断で画像を使わせて頂きますが、中央横にスジが入ると言う症状です。スプロケットからスプールに巻き取られる時、初期型の場合はフィルムレール中央にフィルムが接触をして巻き取られます。点検すると、画像は突起物を爪で取り去ってしまった後の画像ですが、黒塗装が剥がれているので、材料が酸化をして盛り上がったところにフィルムが接触をしてキズがついたとの仮説です。じつは過去にも同様なトラブルを経験していて、以後生産の個体では、この部分の形状が面取り形状に設計変更されています。何らかの問題があったために変更されたのでしょうから、今回の不具合の改善だったのかも知れませんね。今...ドイツ初期のローライ35ブラックの巻

  • 巻き止め不良のPEN-Wの巻

    昨日は運転会のためお休みしました。携帯を忘れたため画像が撮れず、友人の画像を転送してもらいました。やはりポイント通過時の接触はベーカーカプラーのようです。先輩からは「うちのレイアウトはベーカー禁止」と言われました。ケーディーカプラーを調達しなければ・・で、巻き止めが掛からないPEN-Wが来ました。これは多い不具合ですね。各部の位置関係や摩耗により調整がズレるもので修理は調整で可能です。その他、シャッターもだめですね。PEN-Wとしては状態は悪くはない方です。レンズもバルサム黄変はありますが、まぁまぁでしょう。巻き止め不良のPEN-Wの巻

  • シボ革バリバリのオリンパス35の巻

    オリンパス35Vですかね。メーカーサイトを見ると1955年6月発売と言うことで古いです。「焦点合わせに直進ヘリコイドを採用」とのことで「あぁ、なるほど」セルフタイマー内蔵のコパルシャッターはシャッター羽根が開かない。レンズを分離してシャッターを点検します。古い割には状態は悪くはないですね。シャッター/絞り羽根の洗浄脱脂とガバナー/タイマーを分解洗浄などして行きます。まだ、距離計は内蔵されていないので非常にシンプルなファインダー。助かるのは対物レンズと光枠が普通は接着が多いですが、このモデルはバネ付きフレームで留める設計で、簡単に分離出来、清掃する作業性がすごく良いです。で、問題は、このモデルだけではなく、この時代のシボ革は薄いビニールレザーのような材質で、接着が甘くなるとバリバリに割れてしまうことです。小...シボ革バリバリのオリンパス35の巻

  • ED14の調整の巻

    また運転会が近いので、作業の合間に前回不具合の手直しをしておきたいと思います。前回の運転会では、ポイント通過時に下回りのどこかが接触をして正常に通過出来ないというトラブルがありました。うちには直線レールしかないので発見できなかったのです。当初から気になっていたのは・・キットに入っていた純正のモーターなのに、組み立てるとウォームギヤから1.5mmほどシャフトが飛び出しています。レールに乗せるとこれだけクリアランスはあるのですが・・そこで、飛び出しているシャフトを削りました。台車を車体に取り付けたところ。もう一つの可能性は、現在では殆ど使われないベーカーカプラーが付いていますが、←部分がポイントに接触をする可能性。厚ワッシャーを1枚噛まして取り付けてみます。多少差がありますかね?これで再度レイアウトに挑戦して...ED14の調整の巻

  • 汚れ放題PEN-Wの巻

    カメラはこれほど汚れるのかと言うほど汚れたPEN-Wが2台来ました。手前の牛の鼻輪の方#100238が程度がよろしくないのでこちらを取り上げます。過去に分解を受けていますがファインダーの汚れが激しいです。70年代頃までは私も車の計器表示に使用をしていたダイモテープでオーナー名が貼られたままですね。これオランダのメーカーだったかな?現在でも所有しています。シャッターユニットは分離されているのでしょう。ネジが1本規格外です。とりあえず分解の上、洗浄しましたが、まっ茶色の汚れ水が出ました。ただ撮影するだけでここまで汚れるかなぁ??いつものようにスプロケット・スプール軸から組み立てて行きます。スプロケットはまだアルミ製です。事前にシャッターの作動を見て置かなかった。見当は付いているのでですけど案の定動きません。す...汚れ放題PEN-Wの巻

  • ローライフレックスT他の巻

    朝方は少し寒くなって来たのにまだ台風が来るとか。最近の気候はおかしいですね。作業はボチボチとやっていますが、これと言って取り上げる話題もあまりありませんので色々混ぜて・・ローライフレックスにTと言うモデルがありますが、ローライフレックスとローライコードの中間のような中途半端なカメラです。シャッターのレリーズなどは4X4と同じ横型を取り入れていますが、内部の構造もかなり特殊です。一般的なローライフレックスの巻上げ部の景色は画像のようなものですが・・Tの場合は全く異なる設計になっています。巻き上げ軸に貫通しているロック爪によりギヤを駆動するしくみ。部品点数はこちらの方が少ないので合理的な設計ではあるのですかね?巻上げが重いとのことで、古いグリスを清掃して巻き上げ軸とギヤに新しいグリスを塗布して組み立てます。絞...ローライフレックスT他の巻

  • 金属疲労のPEN-FTの巻

    過去に私がメンテナンスをした女性ペン使いさんのPEN-FT#2481XXですが、撮影中にリターンミラーがフリーズ状態となり緊急で里帰りしました。当初はリターンミラーの剥離も疑いましたがそうではなくリターンミラーユニットに問題があると辺りを付けて分解をしてみました。あ~これは・・正式な部品名は「Sレバー2」となっていて要するにレンズを絞るレバーですね。それが折れています。多くのFTを修理してきましたが、これは過去にも記憶が無いですね。金属疲労で折れたのでしょう。折れた個所は強いバネが掛かるピンがカシメられているところで、ピン孔が大きく、レバーの残り部が1mmもありません。このレバーの組み立てはネジの終端を緩み止めのためカシメてありSSではASSY交換対応でしょう。当初は別のユニットに交換も考えましたが、この...金属疲労のPEN-FTの巻

  • 初期のローライ35の巻

    ジャーマニーの#3073XXXですから一応初期型でしょうか?販売のためのメンテナンスをしますが、大きな故障はないので書くこともないかも知れません。不調の定番、シャッター、レンズ、ヘリコイドなど作業指示があります。絞りダイヤル不良となっていましたが、回転が少し重いのとロックボタンの復帰がスムーズでない程度ですかね。ダイヤルを分離して清掃と潤滑をしておきます。露出計は動くのかな?電池を入れてチェックします。少し感度が高い傾向にあるのと受光窓を塞いでもメーター針が完全に左端まで戻りません。これはジャーマニーに多く出ている症状で、Cdsの劣化です。今回は実用上の問題はないの調整のみとします。ファインダーは清掃で特に問題はないです。ここはドイツ製の良いところ。スプール、スプロケット軸とアイドラギヤの清掃と潤滑をして...初期のローライ35の巻

  • 打撃のローライフレックス3.5Dの巻

    ローライフレックス3.5Dですが、シャッターやレンズ、ファインダーと一通りのメンテナンスをしていますが、問題はフォーカシングの繰り出し感触です。ガタがあるとご指摘頂いていますが、このダイヤルは軸に固定さけておらず側面カバー側に付いていてそちらのガタを感じますが、それ以外に回転に違和感があります。前カバーの前面から見て左上部を指で押すと「カクッ」とへこみます。これはカム部に問題がありますね。巻上げハンドルの重さもありますので分解をして行きます。巻き上げ系のユニットを分離します。軸部のグリスが乾いています。これはやり直すとして・・ユニットを取り外すと繰り出し機構が露出してきます。問題はここです。正式にはストラットと言うのかな?繰り出しのアームですが、カムとの当り面より↑に上がっています。恐らく前方から強い力を...打撃のローライフレックス3.5Dの巻

  • 1/500の補助バネの巻

    短く簡単に。。精工舎のMXLですがシャッターダイヤルが1/500に回らないのこと。1/500にセットした時に作用する補助バネの内周が錆びています。セットする軸も錆びています。これによって捩じりバネの動きがスムーズでなく、シャッターダイヤルが重くなって1/500まで回らないということでした。バネと軸の錆を落としてグリスを塗布して組み立てます。これでスムーズにセットできるようになりました。もう一つの問題は、このシャッターは前期型かな?係止めのバネが非常に弱く、確実に係止めが掛からない現象があります。後期のシャッターと比較すると、明らかに後期のバネの方が線径が太くバネも強くなっています。不具合を修正したようですね。トミーのリペイント1/500の補助バネの巻

  • あぁ、クセナーがぁの巻

    ローライ35のリピーターの方です。希少なクセナー40mm付きのローライ35ブラック#3381XXXを入手されて来ましたが、外観はそこそこなのに不具合個所が多すぎる。電池液漏れメーター不良、シャッター低速不良、沈胴不良、ファインダー汚れなどは良いとして、問題はレンズです。ピントリングが固着して動きません。事前の∞確認でも合致しません。一応、他も見ておきます。電池室は液漏れの形跡があります。トップカバーにえくぼが2つ。一番懸念をしていた状態。恐らく、あまり経験のない方がレンズを清掃しようと前玉を抜いて(汚く拭いてあります)前玉をねじ込もうと強引に押し付けたのでしょうね。ネジの先端部が変形してガタガタの状態となっています。簡易的に計測してみると、ネジはM20XP0.5だと思いますが、ヘリコイドの細密ネジは入り口...あぁ、クセナーがぁの巻

  • 最廉価盤のローライC35の巻

    10月も中旬と言うのに日中は野外にいると暑かったですね。しかし、真夏の時期は野外にいると熱中症の危険があるの控えていましたが、昨日からカメラの作業の合間に自転車やバイクの整備をしています。一日中机に向かっているより体が軽く調子が良いです。で、ローライ35系の最廉価盤C35#53990XXです。B35からさらに露出計を取り去ったモデルで、レンズもトリオター40mmf3.5になっています。故障ではなく販売のためのメンテナンスをしておきます。シャッターダイヤルが重いとのご指摘がありました。このモデルに多い不具合で、極端に重い個体もありますが、この個体はそこまでではありません。↖のカムに潤滑が無くなると重くなります。清掃と注油をしておきます。レンズのクリーニングをするのでシャッターユニットを本体から分離します。基...最廉価盤のローライC35の巻

  • 難儀な二眼レフの巻

    すみません。得意ではない二眼レフをやっておりまして、余裕が無くついつい更新が出来なくなります。生存確認のため簡単にUPしておきます。ローライコードⅢぐらいになると、いくらローライと言っても部品の劣化が進んで作動は厳しくなります。レンズやシャッターのメンテナンスを終えて巻上げ部分で問題です。状態の良くない個体に多い、巻き止が解除されないという不具合です。毎回症状が出るわけではなく、「良いかなぁ」と思っているとカツッとロックする厄介な故障です。関連部分を一つづつ手を入れていくしかありません。まずは巻き上げダイヤルの逆転防止機構から。いろいろ見て行くと、やはりカウンターギヤに内蔵されている真鍮ギヤの動きですね。内部に入っているコイルばねは何度も分解を受けていて二か所で伸びています。その他、真鍮ギヤの表面腐食のた...難儀な二眼レフの巻

  • 片足棺桶のPEN-FVの巻

    露出を落とさないと写らないので・・カメラ店様から来る個体は現役機以外に、片足が棺桶に入っているような長期放置機もあります。個体数の限られたカメラですから、不動機の掘り起しによって個体数を増やし市場に出回るので、それも意味のあることだと思います。PEN-FVの発売は1967年2月のようですが、この個体#1188XX(1968年1月製)は改良前のユニットが使われている前期型ということでしょうか。長期放置でトップカバーも腐食が始まっています。もちろん全く動きません。カバーを開けると分解歴は無いようですね。それほど使われずに古くなって放置されたという感じです。リターンミラーユニットのMバネカケの停止位置が変です。一度、ユニットを分離して不具合を確認しました。不動の原因はほぼ分かりましたが、頭を黒塗装したM1.4X...片足棺桶のPEN-FVの巻

  • 沈胴ボタンがぁ、ローライ35の巻

    カメラ店様からこんなのが来ました。ローライ35ブラックですが、かなり乱暴に使われています。沈胴ボタンの座がトップカバーとのカシメが外れて脱落しています。どうも自然に外れたとは思えませんね。座もヤスリのようなもので削られています。何をしたの??材質がアルミですし、すでにカシメしろもありませんから再カシメでは耐ちません。接着で補強をするようですね。ここまででなくとも、沈胴ボタンが外れた修理も来ますが、まずボタン復帰用のバネとワッシャーが付いて来ませんね。恐らくバネが入っていたことも気が付かれていないのでしょう。沈胴ボタンがぁ、ローライ35の巻

  • 液漏れPEN-FTの巻

    PEN-FT#3682XXと本来は良い頃の個体ですが、いつも問題になるのは電池の液漏れです。事前の点検で露出計が作動しません。電池室には電池が入りっぱなし。取り出しのリード線も腐食をしていて導通がありません。ここだけで済めばラッキーでしたが・・各ユニットも気化ガスによって表面が劣化しています。露出計を点検すると、メーターは辛うじて生きていますがCdsが不良です。↗の赤リードの芯線も腐食していてCds基板との取り付け部分が激しく腐食をして導通がありません。基板のパターンには半田付けは出来ないので、ここは直せないのです。オーナーさんが交換用の個体を提供頂きましたのでそちらに交換することにします。まずはすべて分解洗浄をして、新しくリード線を半田付けした電池室を組み立てて行きます。意外にもこの個体は過去に二度プロ...液漏れPEN-FTの巻

  • きれいなローライ35Sの巻

    言われてみれば、ローライ35Sはブラックモデルが多く、きれいなクロームモデルが少ないようですね。カメラ店様から届いた個体はへこみや使用感も少なく良い素材に見えます。また、書くことが無いかも知れません。とは言っても放置は長かったようでファインダーのカビ曇りは進んでいます。ドイツ製のガラス製であればこのようなことは無いわけですが・・巻き戻しクランクの回転が非常に重いです。黒い樹脂も白化していますので分解清掃をして組みます。ローライ35系のメッキはライカなどとは違いそれほど良くありません。国産のメッキと同等でしょう。長く保管された個体は、メッキがこのようにポツポツと腐食します。メッキ面は多孔になっていて、人間の汗の塩分が付着したままで湿度の多い場所に長期間置かれると孔から塩分と湿気が入り込み腐食が発生するのです...きれいなローライ35Sの巻

  • 305万台のローライ35ドイツの巻

    その前にローライコードⅤです。「巻上げノブのロックが解除されない」というもの。これは稀にある症状で、毎回ロックするわけではないので原因特定が厄介です。まずは、巻上げノブのワンウェイクラッチ部を洗浄注油をしてみます。症状が続きます。観察していくと、フィルムカウンターに付いているバネが巻き上げギヤと接触することが分かりました。2枚のギヤが揃っているこの状態では巻上げが出来ません。バネの力によって2枚のギヤがズレた状態でロックが解除になります。バネの張力劣化と変形により、巻き上げギヤと接触して2枚のギヤがズレないのが原因です。バネの形状を修正して改善しました。このように微妙な部品の組み合わせにより不具合が発生する機構です。で、ローライ35#3055XXXとドイツ製としては初期型ではない中期付近の個体でしょうか?...305万台のローライ35ドイツの巻

  • 保管がねぇPEN-FTの巻

    長かった残暑も終わり、朝方めっきり涼しくなって来ましたね。体調を崩さないようにしましょう。で、今回のご依頼ですが、フィルムカメラに興味を持った娘さんにお父様がプレゼントをするためメンテナンスをしたいとのことです。お話をしていくと、お父様は若い頃に私と同じロードレースをされていたとのことで当時のお話を楽しくさせて頂きました。到着したカメラを拝見すると、汚れてはいますが、ブラックモデルの塗装の劣化が殆どない本来は美品レベルです。しかし、保管が悪かった。特に光学系に大きくダメージを受けています。今回はその辺を中心に作業をして行きます。あと、露出計も不動です。#3213XX(1969年10月製)にしてはハーフミラーの劣化が進んでいます。リターンミラーにも劣化がありますね。PEN-FTの白の色入れが黄ばんでいます。...保管がねぇPEN-FTの巻

  • ペトリ・コンパクトの巻

    右下のプレートがPETRICONPACTになっていてfeet表示機ですので輸出されたカメラでしょう。何となく東南アジア風のような雰囲気のデザインで、緑のファインダーもエキゾチック。フィルムカウンター部の印刷の色が緑、オレンジ、赤と東南アジアのトゥクトゥクを思わされるような配色。この個体はシャッター不調やファインダー内のレンズの脱落などが有って、分解歴もあるようですので分解前にピントをチェックしてみると・・あら、像が結像しない。裏側からレンズを確認してみると・・「後玉が無い」オークションでの入手だそうですが、これはひどいですね。このカメラの後玉は白濁し易いので、外して置けばきれいに見えるだろう。とかでしょうか?或いは専門でないリサイクルショップなどだと分からないでしょうね。手持ちのペトリハーフを見てみます。...ペトリ・コンパクトの巻

  • 災難にあったPEN-Wの巻

    今年は記録的な猛暑だそうで、スーパーに買い出しに行こうと車のドアロックを開けようとしたら開かない。エアコンの使用によりバッテリーが上がったようです。現在バッテリーを持ち帰って充電中。早く涼しくなってくれないかなぁ。。で、暑い中の作業になりますが、PEN-W#1068XXという満身創痍状態の個体が来ました。外観の塗装剥げを補修塗装してありますが、確かに塗装の第一の目的は母材の保護ですから間違いはないのですが・・タッチアップではなく補修塗装でしょうねぇ・・過去にあまり程度のよろしくない分解を受けていまして。ピントリングの回転が途中で重くなる。リングが斜めに組まれていますね。シャッターユニットを留めるネジが斜めに入っています。シャッターユニット側のハウジング部の雌ネジが心配です。シャッターは油漬け状態。シャッタ...災難にあったPEN-Wの巻

  • 微妙な時期のPEN-FTの巻

    PEN-FT#2117XXは変更前のユニットが使われていて製造からも時間が経過している微妙な頃の個体です。このような個体が何故か女性の手に渡ることが多い印象です。で、古いので過去に分解を受けています。作業の流儀は修理される方様々でそれぞれに特徴がありますが、同様な個体を最近見るようになりました。修理のご依頼内容は、巻き上げが出来ない時があるのとシャッタースピードの不調ですが、分解をしてみると内部が油汚れで完全に清掃されていません。また、接眼プリズム押さえのネジが緩んでいてプリズムがぐらぐらです。巻上げの引っ掛かりはここです。吊輪を留めるネジが緩んで巻き上げカムと接触をしているのです。ここの緩みは私もうっかり見逃すことがありますが、この頃は接着剤を併用されていない時期なので緩みは確認しなければなりません。問...微妙な時期のPEN-FTの巻

  • デジタル温調はんだごての巻

    相変わらず残暑が厳しいですね。現在、作業で手一杯のため、ひと段落つくまで更新はお休みさせてください。で、作業に使う半田ごてですが、電子工作用の30Wから鉄道模型用100Wまで数本所有していますが、最近発売になっていたデジタル温調の半田ごて(gootPX-280)を購入してみました。任意のこて温度に設定出来るのとスリープ機能があります。特に古い基板は劣化していて温度を掛け過ぎるとパターンが剥離し易いので、出来るだけ低い温度に設定して使用します。こての温度が適正なので、半田の酸化も防げて快適に作業が出来ます。また、リード線の被覆が溶けるようなことも少ないです。現在は標準のこて先を付けていますが、もう少し先端の細いタイプの方がより精密な作業が出来るかもしれません。こて先の交換もネジ式で簡単に交換できます。で、現...デジタル温調はんだごての巻

  • PETORI 17というカメラの巻

    UP予定が無かったので画像が少ないです。大阪のご常連さんからずっと前に来ていました。いつも食玩のヒコーキを入れて頂き恐縮しています。今回は試作で終わったエンテ型(先尾翼)戦闘機の震電でした。私が初めて震電のプラモデルを作ったのは小学一年生だったと思います。三共のピーナッツシリーズと言うのがありまして、単発戦闘機は殆どシリーズされていました。値段は30円だったと思います。変わったヒコーキだなぁと思いましたが、その時は実用機とばかり思っていましたね。で、このモデルはペトリが1962年頃に輸出したハーフ版の輸出専用機のようです。年代を考慮するとコンディションは良く、PETRI-Sシャッターは正常に作動しています。では、ファインダーの清掃などをして行きます。ファインダー像の上部にEEのメーター針が見えますが、決し...PETORI17というカメラの巻

  • PEN-F系もやってますの巻

    最近、PENの修理ご依頼が少ないです。PENの作業もしておりますので修理のお問い合わせをお待ちしております。で、特に取り上げる大きな話題もありませんが、簡単にUPして行きます。レンズ付きのPEN-F#1476XXですが、巻き戻しダイヤルのレバーがへこんでいますね。これは、中央のネジが純正ではないためです。このネジでレバーを留めていますので、規格外の高さの低いネジを使うとレバーが下がってしまいます。純正ネジに交換します。PEN-Fは古いですから殆ど分解をされています。駒数盤を留めるネジの下に入るウェーブワッシャーが入っていませんでした。これが入っていないと駒数ギヤに上下ガタが出て、噛合いが外れる可能性があります。追加して組みます。F用の38mmはヘリコイドグリスが完全に流化していて内部はドロドロです。すべて...PEN-F系もやってますの巻

  • 310番台のローライ35ドイツの巻

    疑問点の多いローライ35#3106XXXのフィート機です。まず、電池室に電池が入りっぱなしで液漏れが発生していましたが、接片の腐食は免れていました。次に固着したフィルターを外せ。とのことでしたが、ローライ35の場合、力任せにフィルターを回すと回転範囲を規制する爪が折れてしまうのです。前玉に負荷を掛けないように裏技で外したところ。シャッターユニットを沈胴チューブに留めるネジ3本のうち2本が脱落していて1本はネジ部で折れています。?どうやったらネジ部が折れるのか??最大の関心は前面から見てファインダーにカビや汚れが多く見えること。ドイツ製はガラス一体ではないの?四角の樹脂ケースに3枚のレンズが組み込まれています。このような仕様の個体は見たことがありませんが、分解された形跡はないのでオリジナルと思いますが・・保...310番台のローライ35ドイツの巻

  • ヤシカ・ラピードを何とかするの巻

    先日中止をしましたヤシカ・ラピードですが、「何とかせよ」とのことですのでレンズは出来るだけ清掃をして使うことにします。いつも思うのですが、このカメラはシャッターに辿り着くのに多くの部品を外さなければなりませんので面倒かな?レンズと絞りダイヤルはグリスが抜けてクルクル回ります。EV窓は曇って見えません。∞の位置はどこでもセット出来てしまいますので分解前に記録しておきます。とりあえず前面カバーを取り除いてシャッターユニットを取り出します。ボディー間のモルトは完全に劣化していてダイカストも劣化気味です。中玉ユニットを取り外します。困るのは過去に分解をした方がことごとくイモネジのスリ割を壊しているので分離に苦労しました。真鍮製のイモネジなので、スリ割にドライバーが合っていないとスリ割の片側が簡単に折れてしまいます...ヤシカ・ラピードを何とかするの巻

  • 彩雲を見て来ましたの巻(2)

    画像が何枚か救出できましたのでUPをしておきます。彩雲は胴体の外板を貼り終えた状態。翼は回収されているのか今後の進捗に期待です。発動機から機体を見ます。零戦や隼は1000馬力級のいわゆる軽戦闘機クラスですが、中島飛行機が大東亜決戦機「疾風」用に開発した複列18気筒の2000馬力重戦級発動機「誉」を搭載しています。機体と同時に回収されたオリジナルの発動機は状態が悪いため、同型発動機を取り付けてあるため、オリジナルとは細部が異なるようです。意外に華奢に見える発動機架。材質はクロモリ鋼ですが、取り付けられているものはオリジナルではなく、形状も異なるとのことです。翼との隙間から胴体内部を見る。空気抵抗減少のため極端に細い胴体に3名の搭乗員と撮影用の日本光学や小西六が製造した航空写真機や無線機などが搭載されるので非...彩雲を見て来ましたの巻(2)

  • 彩雲を見て来ましたの巻

    少しさぼりました。今年の夏休みは偵察機「彩雲」を見に行きたいと思っていましたが、来週は台風の影響を受ける可能性が高いので25日(土曜日)に高校の同級生とジジイ二人で行って来ましたよ。目的地の河口湖飛行館まで夏場の軽自動車はつらいので電車とタクシー乗り継いで到着してみると、恐らく同じ思いの人たちが大勢詰めかけて駐車場は満杯です。自動車博物館の建屋にはF104が載っていますが、この光景は私が若い頃にホンダS800で訪問した時もありました。しかし、その頃は建屋はこれのみで、砂利道を入るとポツンとあるのみでした。お目当ては格納庫の飛行館です。内部は照明設備も殆どない薄暗さでしたが、撮影はスマホに限定されており、返ってデジカメより明るく撮影できたとは思いますが、ここで失敗しました。普段スマホでの撮影はしないので設定...彩雲を見て来ましたの巻

  • 連休終わり? の巻

    みなさんはお盆休みは終わりでしょうか?帰省された方は台風の影響で計画運休があって大変でしたね。私は普段の行いが悪いので連休は無しでいろいろ作業をしておりましたが、ブログの公開を予定しないため画像を撮らないので楽をしておりました。とは言っても習慣で撮っていたものをアラカルトで・・二眼レフのオーパホールは前面のシボ革を剥がさなければならないのが面倒です。特に画像のように革のたんぱく質繊維が加水分解か、全く強度を無くしていて剥がそうとするとグズグズに崩れてしまいます。このような個体は諦めてリプロ品に交換することにします。ローライコードの場合、巻き上げレバーの動きが重くスムーズでない個体も結構見ますね。分解清掃をして油をつけても思ったほど改善しない場合が多いのです。スムーズな個体は潤滑なしでも軽く動くのに。とりあ...連休終わり?の巻

  • お盆休みのローライ35Sの巻

    皆さんはお盆休みでしょうか?カメラ店様も連休に入って、その間に溜まったカメラを修理するつもりですが、途中で急ぎが1台入って来る予定なのでブログの更新は出来る時にということにさせて頂きますね。普段は夏休みに出掛けることはしませんが、お盆休みが終わった頃に河口湖自動車博物館に行ってこようと思っています。若い頃に一度ホンダS800で行ったことがありましたが、残念ながら閉館時期で見学することが出来ませんでした。現在は飛行機館もあって、零戦、隼、一式陸攻がレストアされて展示されています。また今年の目玉「艦上偵察機彩雲」を見たいのです。彩雲から打電された「我に追いつくグラマンなし」(本当は「我を追尾する敵機なし」らしい)で高速が有名な機体です。で、カメラ店様ではローライ35系は35Sのブラックが足りないとのことでした...お盆休みのローライ35Sの巻

  • 真鍮カバーのローライ35の巻

    次はローライコードⅢをやっておきますが前のⅣと同様な作業です。殆どの個体は巻き上げとフォーカシングダイヤルが腐食しています。人間の手汗が付着して長期に放置されたからでしょう。アルミの切削加工のみではなく表面処理はされていると思うのですけど・・性能には関係はありませんが、私は研磨をしておくことにしています。フード内は・・あら結構汚れ放題ですね。と言うことは逆にあまりいじられてはいないということ。その方が作業がしやすい時もあります。Ⅲ型は古いのでシャッターが不調です。特にスローガバナーのバネが弱っていてシャッタースピードが遅い傾向にあります。撮影レンズの分解清掃。ビューレンズの分解清掃。中間の凹レンズと後玉は裏表の形状が似ているので間違わないように注意をします。ダイヤルの研磨とローレット内に詰まった手垢の洗浄...真鍮カバーのローライ35の巻

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