大石邦子「地図を傍らに」を読んで
地図を傍らに一冊の本を読んだ。鎌田悠介著「オーストラリア自転車旅」である。地名が出て来ると分からないので、地図に花丸を赤マジックでつけるので真っ赤になった。ページをめくるたびに胸がときめいた。森で犬にかまれた?荷物が全部なくなった?ジムに4か月も通うの、それじゃ留学じゃない。読みながらいちいち反応してしまう。オーストラリアは日本の国土の22倍もある。私も一度だけ言ったことがある。シドニーの船着き場で思いがけない日の丸をつけた南極観測船「しらせ」だった。遥かな地で肉親に逢ったよう親しみを覚え思わず手を振ると、乗組員たちも大きく手を振ってくれた。この船の名は、明治43年小さな木造船で臨んだ日本人探検家・白瀬矗(のぶ)の名だと思った。鎌田さんが独りで、自転車でオーストラリア大陸を一周する度の本に、何故か白瀬さんを思い...大石邦子「地図を傍らに」を読んで
2021/11/22 04:56