ポルトガルの哀調漂う大衆民謡ファドの歌声。
「夕暮れに人通りもまばらな、そんな坂道を歩いていると、どこからともなくポルトガル民謡のファドの音が流れてきて、私は思わず足を止めて、自分がまぎれもなく異邦人であることを思い知らされたものです」〜「吉永小百合街ものがたり」(講談社)のなかの、小百合さんが訪れたポルトガルの首都リスボンの一節です。ファドといえば、アマリア・ロドリゲスの「暗いはしけ」が有名ですが、19世紀からギターとともに歌われている哀調漂う大衆民謡のようです。遠い昔、ファド居酒屋でポルトガルワインを飲みながら、心揺さぶられる歌声に酔いしれた記憶がよみがえりました。CDは93年のホンダアコードのCM「海と旋律」のマドレデウス(ポルトガルの風景を音楽にするグループ)と、お気に入りの美貌の歌姫カティア・ゲレイロの「至上のファド」です。ポルトガルの哀調漂う大衆民謡ファドの歌声。
2021/04/30 09:28