寒雀
季節に春の香りがしてくるとどこか旅に出たいが、かーたんが病身なのでそうもいかぬ。ごくごく自宅の近辺の花鳥風月を愛でるのみである。こういうのを、プチ引きこもりとでも言うのであろうか?都内から出たのは、月初にコンサートに川崎まで行ったのが唯一である。ドイツの哲学者、イマヌエル・カントは生地を出なかった。一生の間、生地のケーニヒスベルグで暮らし、そこから一歩も出なかった。しかし彼はそこで宇宙を観、宇宙を考察し、宇宙を語った。偉大である。オカブはカントと比較のしようもないどーしようもない爺である。カントを引き合いに出すのもおこがましい。しかし今の引きこもり状態はなにか似ている。寒すずめひもじうてなら手こそこよ素閑寒すずめ弓の月こそ愛でにけれ素閑寒すずめ筆を持つ手を止めにけり素閑黄泉の世は昏き限りや寒すずめ素閑寒雀けふよ...寒雀
2019/01/31 13:23