ゆるくて、やさしい中国/古染付と中国工芸(日本民藝館)
〇日本民藝館『古染付と中国工芸』(2024年3月30日~6月2日)古染付とは、明代末期の中国・景徳鎮民窯で、日本への輸出品として作られたやきものを言う。だが、染付(そめつけ)という柔らかな和語の響きからも、私はこれが中国産であることを忘れてしまいがちだ。今回、玄関に入ると、左手の壁には「大空合掌」の泰山金剛経拓本と鄭道昭の山門題字。右手には殷比干墓、楊淮表記摩崖(なんのことやらメモだけ取ってきて、調べながら書き写している)。見上げると、大階段の2階の壁には『開通褒斜道刻石(かいつうほうやどうこくせき)』の拓本が左右に並ぶ。そうか、古染付って中国の工芸だったな、と気づいて、なんだか嬉しくなる。大階段の踊り場中央には、呉州赤絵(漳州窯)の『人物山水文皿』。赤いチェックのような文様で縁取られた中型の皿で、人物と...ゆるくて、やさしい中国/古染付と中国工芸(日本民藝館)
2024/04/22 22:22