『ローズのジレンマ』
大学の劇団の4年上の方にSさんと言う人がいる。この方は、早稲田学院高校でも演劇部だったそうで、ある日クラブの部長のKさんという方が稽古を見に来られるというので、大騒ぎになったそうだ。部長の先生が、クラブの稽古を見るに来ることなんてなかったからだ。そして、終わった後、K先生はこう言われたそうだ。「君たち、プロの役者に芝居を見てもらった方がいいなあ、例えば民芸のような・・・」生徒は、この人は、なにを言っているのだと思った。だが、先生は、文学部のドイツ哲学の樫山欣四郎先生で、娘はすぐに樫山文枝として、女優デビューし、NHKの朝のドラマの主演にもなったので、皆驚いたそうだ。樫山文枝は、吉永小百合と共通したところがあり、まったく不潔さがなく、それゆえに多くの年配の女性にも好まれることだ。それが、女優として良いかどう...『ローズのジレンマ』
2023/09/30 08:54