『陸軍中野学校・密命』『同・開戦前夜』
日本シリーズが終わって昼も夜も見るものもないので、大好きな『陸軍中野学校』シリーズを2本見る。これは、どちらも英米のスパイ網との対立を描くもので、「ゾルゲ事件」をヒントにしていると思う。脚本はどちらも長谷川公之で、監督も井上昭である。主人公の椎名次郎は、市川雷蔵で、相手役は4作目では高田美和、5作目では織田利枝子という女優である。また、5作目ではスパイ側の女性医師が小山明子で、これは好演である。二人が料亭で会っている場面で、雷蔵は半ば自分の身分と役目を打ち明け、「あなたとあっているときにも、何を考えているのか、ハラの中を探っている。悲しい運命です」というが、小山は「平和な時にお会いしたかったですわ」と二人はキスする。この頃、小山明子と大島渚の創造社は大変だったので、彼女は大映作品に出ている。それは、大島渚...『陸軍中野学校・密命』『同・開戦前夜』
2022/10/31 22:30