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本の夢 夢の豆本 https://yt076543.hatenadiary.com/

トランプサイズの手製本を作っている装丁家の、忘れ得ぬ本、出会った人々、作品のエピソードなどを語る。

豆本 ミニチュアブック 手製本

nerine
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2014/06/17

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  • 至福の仕掛け絵本――2冊の『シンデレラ』

    子どもの頃、初めて買ってもらった仕掛け絵本は「光文社の動く絵本」の『シンデレラひめ』(絵=岩本康之亮)だった。その時代は、十見開きのうち、ハイライトの一開きだけが仕掛けになっていた。シンデレラの場合は、もちろんカボチャが馬車になり、二十日鼠が馬に、ドブネズミが馭者になる場面。黄金の馬車と馬は赤い紐でつながれ、馬車のなかには、ほとんど幼女の顔をしたシンデレラが乗っている。この本の存在がどれほど嬉しかったことか。大人になって仕掛け絵本を集める原点になったのだと思う。 神田小川町にオフィスがあった頃、図録や洋書や画集を扱っている源喜堂書店の裏のビルに居たために、ランチに出る時には必ずその店を通った。…

  • 『ペレアスとメリザンド』とフォーレのシシリエンヌ(シチリアーノ)

    『ペレアスとメリザンド』(Pelléas et Mélisande)は、『青い鳥』を書いたベルギーの劇作家モーリス・メーテルリンクの禁断の愛の戯曲である。 日暮れの森の中で、長い髪の若く美しい女性が泣いている。通りかかったアルモンド王国の王太子ゴローは、メリザンドという名前を知るが、遠くから来たこと、冠を水の中に落としたこと以外は何もわからない。ゴローはメリザンドを連れ帰り妻にする。 やがて王国の城にやって来たメリザンドは、暗い城の中に案内され、ゴローの異父弟で若き王子ペレアスと出会う。ともに気に入った二人は、城の庭にある「盲目の泉」で戯れて遊ぶ。 「この泉はかつて盲人の目を開いた奇跡の泉と言…

  • アナトール・フランスの童話『アベイユ姫 』

    アナトール・フランスの童話『アベイユ姫 』 ジョルジュ・ド・ブランシュランドは、生まれてすぐに父の伯爵を、三歳の時に母を失う。伯爵夫人は、ジョルジュの行末を案じて、親友のクラリード公爵夫人に、ジョルジュの養育を託して天に召される。その日から、一歳のアベイユ・デ・クラリードは、ジョルジュと兄妹のように育てられた。 ある日、物見台に登った二人は、遠くに青く光る湖を見つけて、お城をぬけだし、湖のほとりまで歩いていく。足が痛いというアベイユのために草のベッドを作り、ジョルジュはひとりで木の実を探しにいくと、水の精オンディーヌたちに囲まれ、水の中のオンディーヌの御殿へと連れて行かれてしまった。 ぐっすり…

  • ジャック・プレヴェール脚本『やぶにらみの暴君』

    ジャック・プレヴェール脚本『やぶにらみの暴君』 1952年に邦題『やぶにらみの暴君』としてアニメーション公開。原作はハンス・クリスチャン・アンデルセンの「羊飼い娘と煙突掃除人」。監督のポール・グリモーは、1967年に『王と鳥』として改作。この映画に影響を受けたのが、スタジオジブリの宮崎駿や高畑勲で、2006年に同スタジオなどにより、ミニシアターで劇場公開された。 砂漠の真ん中に聳え立つ孤城に、ひとりの王が住んでいた。その名はシャルル16世。わがままで疑心暗鬼の王は、手元のスイッチ一つで、気に障る臣下を次々に「粛清」していった。 望みさえすれば、何でも手に入れることが出来るはずの王シャルルは、ひ…

  • オートマタの悦楽とセーラ・クルーの「最後の人形

    オートマタの悦楽とセーラ・クルーの「最後の人形」 オートマタ(Automata ギリシャ語の「一人で勝手に動くもの」が語源)は、主に18世紀から19世紀にかけてヨーロッパで作られた機械人形ないしは自動人形のこと。ゼンマイを巻いて動くからくり人形。 動かないビスクドールは、アーテーの小さめのレプリカを一体持っていたが、うっかり落として首が折れてしまった。縁起が悪いので箱に入れてずっと仕舞ったままだった。レプリカを制作しているセサミブレインズさんに相談すると、修理可能ということ。お願いしたら、ほとんど傷がわからない状態で戻ってきた。 そのセサミブレインズさん制作のジュモーのオートマタを入手。人形は…

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