博愛という言葉を、毎日のように聞かされていた。 澄みきった広大な湖のすぐそばで城は湖面にその姿を映し、威風堂々とそびえ立つ。湖上の城というのがこのクーデルライト城の通称だ。 城は四棟から成る。総じて優美だが、城の顔とも言うべき中央棟は特に、外壁や屋根に金銀の細かな装飾が施された絢爛豪華な造りである。 クーデルライト国の第一王太子、サディアスはその華やかな中央棟で暮らしていた。彼は今…
「腰を浮かせて……」 腰骨のあたりをつかまれ、そうするよううながされる。 すっかり体をとろかされているカタリーナはルイスの言いなりだ。 執務机の上に両手をついて、なんとかしてお尻を持ち上げる。そのあとは、ルイスがうまく突き上げてくれる。 「んぁっ、あぁ……ッ!」 大きな肉茎がみちみちと体のなかに押し入ってくる。濡襞をこすりながら奥へ奥へと進み、カタリーナの体内を我が物顔で蹂躙し…
ルイスはカタリーナの耳もとでやけに大きく息を吐いた。熱い吐息が耳朶をくすぐり、それだけで「ひゃっ」と嬌声が漏れ出る。 「じゃあ、ちゃんとさわってあげる……」 彼の無骨な両手の指が胸の尖りを突き上げる。 「んぁっ」 「これで、どのデザインがいいか決められるでしょ?」 硬い乳頭を、雄々しい指の先で下から揺さぶられる。 「ぁ、んっ……ん、んふっ……!」 こんなふうに胸の先をいじら…
「カタリーナ、休憩にしようか」 その呼びかけにカタリーナはギクリとして、手に持っていた紙束を机の上に何枚か落としてしまう。 バラバラと落としてしまった紙を拾い集めて整えたあと、 「ではメイドを呼んでお茶にしましょう」 「いや、茶はあとでいい」 「………」 カタリーナは無言で、執務机の向こう側に座るルイスを見やる。 彼はニヤニヤとした面持ちでポン、ポンと自身の膝の上を叩いている。…
彼の声音に、ゾクッと背すじが震えた。寒いだとか、嫌な予感だというのとはまったくべつの震えが走る。 ルイスはカタリーナのなかからそっと指を引き抜き、代わりに自身の大きなそれをあてがった。 「痛む、かも……しれない。カタリーナ、いい……?」 痛むと聞いて不安げな顔になったカタリーナをなだめるようにルイスは彼女の体を撫でさすった。 ルイスはそれ以上なにも言わなかった。無理強いせず、カタリ…
カタリーナは悩んだ挙句、小さく首を横に振った。 しかしルイスはそれには気がつかず、先ほどの言葉を実行に移す。 肉粒をこする彼の指の動きが強さと速さを増す。 「ひぁっ、ああぁっ!」 枕を持つ両手に自然と力がこもる。先ほどから手足の先がひっきりなしにビリビリと甘くしびれている。 素早い指の動きはそのままに、胸の先端をギュッといささか強くつままれると、快感が最高潮に達した。 「ふぁっ…
「ぁ、おにいさま……っ」 ルイスの碧い瞳が細くなる。口もとはわずかに弧を描いていた。 「違うだろう? 僕が本当にきみの『おににさま』なら、こんなことしない」 意地の悪い笑みを浮かべてルイスはカタリーナの乳頭を指先でくすぐる。 「……は、ぁぅっ」 指で弾かれた薄桃色を核にして快楽のさざ波がジワリと全身に広がっていく。 (そうだった……。名前を呼ぶって、決めたのに) とっさ…
ナイトドレスは背中のリボンをほどいて肩からずらせばあとは足先までいっきに脱げてしまう作りになっていた。 ルイスはそれを知ってか知らずか、簡単に脱がせられるものだからドレスを拭い去ってしまった。 残ったのは、先ほど彼につけてもらった銀色のクマだけ。 裸なのに、ネックレスだけをしているのが妙に恥ずかしくなってカタリーナは両腕で胸を隠す。 「見せて、カタリーナ」 甘い声音で彼が命令して…
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