氷の王子は花の微笑みに弱い 第一章02
「……だが、ほどほどにな」 包帯だらけのアリアの指をサディアスはそっと覆って撫でたどった。 「は、はい」 膝の上に置いていた両手に大きな手のひらを重ねられ、とたんに心拍数が上がる。 (サディアス様の手……温かい) 彼の手の温もりが心のなかにまでじわりじわりと伝い広がるようだった。 こうしてふたりきりでいると落ち着くけれど、体の距離が近かったり手を触れ合わせたりしていると、胸…
2018/12/29 05:53
2018年12月 (1件〜100件)
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