鬼の章(100)
馬上からの落下である。只で済む筈はなかった。 これで良い。詩織は全くの無抵抗だった。 詩織が橋に叩きつけられる寸前、その身体を抱き止めたのは服部だった。 詩織を抱き止め、そのまま服部が下になって橋に叩きつけられる。服部の短い呻き声を聞いて、詩織は初めて、服部に助けられたことに気付いた。 「服部様」 慌てて身体を起こした詩織が目にしたのは、不自然な方向に曲がっている服部の右腕だった。詩織を抱き抱…
2021/12/26 03:34
2021年12月 (1件〜100件)
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