鬼の章(92)
地声の大きな佐原と清原の掛け合いは、ここ最近では御陵衛士の名物のようなものだ。2人が揃えば口論が絶えないが、そのくせ行動を共にすることが多い。 「服部よ。これでも出ていくつもりか?」 綻びかけた表情を整えてから、服部は篠原を見た。 「そもそも、芹沢がその気であればお前がいようがいまいが、奴は1人ででもここに討ち入って来るだろう。今この時に、単独行動を取る意味は小さいと思うがな」 「はい。その通りだ…
2021/09/26 10:17
2021年9月 (1件〜100件)
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