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幕末血戦録 http://thshinsengumi.seesaa.net/

若者達が異なる信念の元に命を賭した時代、幕末。新撰組と御陵衛士を中心に、人々の生き様を書き記します。

服部武雄
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2013/12/07

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  • 鬼の章(66)

    加納や篠原にとっては、会談の場での伊東の発言は容認出きるものはなく、伊東からの離反に至った。 それが加納が考えた筋である。 京の市民感情も、既に京都天狗党から離れつつある。だが、在京の各藩は勿論のこと、新撰組を始めとする公の組織は動くことが出来ない。 京都天狗党が禁裏の後ろ楯を得ている以上、彼らに敵対することは、そのまま禁裏、すなわち帝に弓を引くことと同義でもある。つまりは逆賊になってしまうとい…

  • 鬼の章(65)

    浴びるように酒を飲んだ京都天狗党の者達が島原を後にしたのは、夜も更けた頃だった。駕籠は敢えて断り、夜道を歩く事にした。酔った身体には、冷えきった空気は寧ろ心地よい程だった。 酒を存分に楽しみ、会合の首尾も上々とくれば、自ずと鼻唄なども洩れだす。 心もとない足取りの男達を、幾つかの目が凝視していた。気取られないように、殺気は押さえている。 内海次郎と阿部十郎である。 芹沢達が今夜は角屋に留まる…

  • 鬼の章(64)

    「承知致しました。では、その懸念は身内である我々の手で拭い去りましょう」 「ほう」 芹沢は、口元を大きくつり上げて大袈裟な程の笑みを浮かべて見せた。しかし、対照的にその視線の鋭さは変わらない。 「それはつまり、どの様な意味と捉えれば宜しいのか?」 「分離派の者達は、我々御陵衛士が粛清します」 芹沢が伊東の覚悟を試しているのは明らかだった。敢えて言質を取るようにもって行ったのも同じ理由だ。それが分…

  • 鬼の章(63)

    芹沢は酒を飲み干した杯を盆に戻し、続けた。 「内海次郎、藤堂平助、毛内監物。いずれも手練れだが、やはり本命は服部武雄でしょうかな。その他の者達が手を貸したかも知れないが、彼の者達であれば、あるいは新見を斬ることが出来るのではないかと私は考えているのです。動機もある。我々、京都天狗党の存在によって、同志が二分することになったのは紛れもない事実。合流を拒否するに留まらず、仕掛けて来ることは十分に考え…

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