23日午後、名古屋城の「フジの回廊」を見てきました。あいにくの曇り空でしたが、堀に沿って続く660㍍の回廊に垂れる9種類85本のフジはほぼ満開。名古屋城の天守閣や石垣、緑のマツなどを入れながら膨らんだフジの花房にケータイを向けていました。 楽書き雑記「名古屋城のフジの回廊へ」
定年から10年余。趣味のお絵かきや街歩き、仲間たちとのふれあいの成果を、水彩画やエッセーで。
水彩画を趣味にしたのは、子供のころ苦手だったことに挑戦してやろう、が動機。カルチャーセンターの教室に通ったり、出会った多士済々の仲間たちとの「課外研究」を楽しんでいます。雑記は70代の目線で、エッセー風に。 ブログタイトルの「風の遊子の楽がきノート」は、旅人を意味する「遊子」のように気ままに書き、描いていこうというわけです。
名古屋・鶴舞公園にある緑化センター前の庭で、風に揺れるパンパスグラス(別名・クロガネヨシ)。「ああ、やっと秋がやって来たな」の感じです。2・5㍍近い茎の先に付けた羽毛のような花穂、1・5㍍以上はありそうな細長い葉。「これは、ススキの親分だな」と思っていたら「お化けススキ」の俗称があるそうです。雌雄異株。ふんわりした花穂が長く伸びるのが雌、短いのは雄だそうですが・・・。南米やニュージーランドなどの原産。日本へは明治中期にやってきて、見栄えのする姿形から、たちまち公園などに広がったようです。楽書き雑記「やっと秋を感じるパンパスグラス」
庭のタマスダレ(別名ゼフィランサス)が、数を増やしています。南米の原産。明治初期に入ってきて、人家の周りで野生化して居場所を確保したようです。我が家でも庭の隅の何カ所かに定着して、踏まれようが、少々、引き抜こうが平気。日当たりさえあれば、球根から丸みのある葉を何本も伸ばし、その中に伸びた25㌢ほどの花茎の先に白い花を一つだけ咲かせます。花期は初夏から秋までと長いですが、我が家ではこの時期に咲くことが多いようです。タマスダレの名は、球に見立てた花の周りを葉が囲むような様子から付いたそうです。楽書き雑記「残暑の庭に白いタマスダレ」
暑さ大歓迎のアメリカディゴも、あまりの猛暑にはタジタジだったのでしょうか。ちょっとひと休みしているかに見えた、名古屋市農業センターのアメリカディゴが、息を吹き返したように花数が増えています。南アメリカの原産で、アルゼンチンやウルグアイの国花でもあるようです。日本へは江戸時代末期に渡来し、夏の公園などを彩っています。農業センターには、温室の周りに4本。初夏になると、前年の花後に枝を切り落として彫刻作品のようになった切株から、勢いよく枝葉が伸び、真っ赤な花を咲かせます。それが連日の猛暑の最中にセンターへ出かけると、勢いが止まった感じでした。しかし、前線の停滞で日差しが弱まり、気温が下がると、復活したように新しい花が咲き始めました。秋口までは咲きそうです。楽書き雑記「息を吹き返したアメリカディゴ」
名古屋市農業センターの市民農園方向へ向かう半日陰の通路に、茂った細長の葉の間から花茎を伸ばして、紫がかった小花を穂状に付けた花と、同じように白い小花を穂状に付けた花が咲いています。紫はヤブラン。白いのはヤブランなのかノシランなのか迷いますが、ノシランのように思えます。ヤブランは常緑性の多年草。藪に寄り添うように咲くことが多く、葉が欄に似ている所からこの名が付いたらしく、この傍にも竹藪があります。花からは緑色の実ができ、秋にば黒紫に変色します。ノシランと思える方は、細長い葉がさらに伸びて、こんもりと覆っています。白い小花が集まった花穂は、ヤブランより太め。花の形が祝儀袋などの熨斗のように見えることから名前が付いたらしく、紺色の実が生ります。ヤブラン ノシラン楽書き雑記「紫と白の穂状の花・ヤブランとノシラン」
立ち木の下に生えた白いキノコ。名古屋市農業センターのしだれ梅園の一角で見かけた風景です。僕にはキノコの種類や毒の有無などは分かりません傘の直径が6~15㌢、丈は10㌢ほどの、合わせて20本余。雑草が下刈りされた地面に並んでいます。比較的広いしだれ梅園の一帯を見回しても、キノコが生えているのはここだけでした。長く続いた雨に、キノコ菌が芽生えたのでしょうか。楽書き雑記「しだれ梅園に並ぶキノコ」
夏のシンボル花、ヒマワリ。開花の峠は過ぎましたが、それに代わって特徴のある「種子の円盤」が大きくなっています。ここは散歩道にある畑。市民の農業体験や食育の場として、建設関係団体や名古屋市農政緑地局などが設け、地域住民らのグループが野菜作りや稲作を楽しんでいます。栄養豊富な種子を煎ったり炒めて食べるだけでなく、食用油の原料やお菓子づくりのトッピングにもなるヒマワリも、その一角で栽培。数十本が大きな花を咲かせ、そこに大きな種子の円盤が実っています。円盤は直径10~20㌢以上。分厚い皿に長さ1㌢余の種が、右回りの渦巻き状に規則正しく、びっしりと並んでいます。どの円盤も直射日光を避けるように下を向いています。楽書き雑記「花後に垂れる大きな種子の円盤=ヒマワリ」
長雨の晴れ間に立ち寄った名古屋市農業センターの花畑で、赤の競演にしばし足がとまりました。まずケイトウの花。ケイトウは、さまざまな姿かたちの品種がありますが、これはモコモコした半球形。オレンジ色も咲いていますが、赤の鮮やかさに引き付けられました。2つ目はホウセンカ。こちらも白、赤、ピンクなどさまざまですが、強い赤が印象的です。傍のプレートに「花弁はツメを染めるのに使われた」とあります。ホウセンカの実に触れて、弾けるのを楽しんだのは遠い昔。花言葉の1つは「私に触れないで」だそうです。最後はトウガラシ。真っ白い花から生まれた真っ赤な実には、ドキッとさせられます。辛好きなので、何年か前に庭で激辛品種の「ハバネロ」を育てたのですが、少しかじったとたん「こんなバカなことは、やめよう」と反省したものです。ケイトウホウセンカ ...楽書き雑記「赤の競演。ケイトウ、ホウセンカ、トウガラシ」
名古屋・鶴舞公園のプラタナスの夏の様子を、公園のシンボルである奏楽堂を入れて描きました。緑の葉が次第に大きくなり、樹幹を覆い、木陰を広げています。向こうにあるのは、公園のシンボルである奏楽堂です。太い幹の木肌は樹皮が剥げ落ち、不規則なまだら模様。茶、灰色、緑、褐色・・・。黄色やピンクに見えることもあります。ただ、冬期の肌はゴツゴツ感がありますが、この時期はややスベスベした感じです。楽描き水彩画「夏のプラタナス」
自宅の庭で、数年前からこの時期に咲く2本のユリが、梅雨期のような天気の中で開花しました。半日陰の雑草の庭。数が増えることもなく、品種も知りません。図鑑ではタカサゴユリに思えますが、自信はありません。半日陰のせいか130㌢前後まで伸びた茎は細く、ヒョロヒョロしています。2本のうち1本は蕾の重さに倒れ、根元を痛めて葉が萎びるなどしましたが、蕾は数日遅れで開きました。花弁には、セミの抜け殻も。そういえば、今年はセミが例年以上に賑やかでした。傍にある高さ1・2㍍ほどのサクラの若木を見ると、葉の裏などに7個もの抜け殻がありました。若木の葉に残されたセミの抜け殻楽書き雑記「ユリの花とセミの抜け殻」
連日の猛暑のなかで、我が家の庭にも少しずつ秋の彩りが見えます。秋の七草の一つである「オミナエシ」(女郎花)。黄色い花数を増やしています。数年前に秋の七草展会場で、草丈30㌢ほどの苗を一本だけ買ってきたオミナエシ。いろんな草花が思い思いに育つ庭の一角で、隠れるようにしていたのが3株に増え、70㌢から1㍍余の高さに伸びた8本の花茎から、何本かの枝も出て花を咲かせるまでになりました。秋の七草の仲間であるフジバカマやハギも、順調に秋に向かっていますが、開花にはまだかかりそうです。 楽書き雑記「秋の七草・オミナエシ(女郎花)」
多彩な色や姿・形から花壇でも、切り花としても人気のダリア。名古屋市農業センターの花壇でも、比較的小柄な品種が彩っています。原産地は、メキシコから中央アメリカの多年草。。ヨーロッパで品種改良が進み、赤やピンク、白、黄、紫・青などの花色や一重、八重など形だけでなく、草丈も極小種から皇帝ダリアのような3㍍近い超巨大種まで、花のサイズも小輪から大輪までさまざまです。日本へは天保年間の1842年、オランダ船によって渡来したとされ、天竺牡丹(テンジクボタン)の和名もあります。開花期が長く、秋まで楽しめます。楽書き雑記「夏の庭を彩り続けるダリア」
庭に植えたゴーヤに、やっと1個だけ実が育っています。長さ7㌢、太さ1・5㌢。ちゃんと育つだろうか、気をもみつつ見守っています。かつて、ゴーヤは我が家の夏の庭の主役的存在でした。しかし、長期間の連作のせいで、実が生っても曲がったり、大きくならなかったり。6年前から栽培を断念して、他の草花を植えていたのですが、この春「もう5年以上も経ったのだから」とゴーヤの苗を植えてみたのです。でも、蔓や葉に、かつてのような勢いはありません。雄花の数も芳しくありません。「やっぱり、きちんと土壌改良をすべきだったかな」と、気をもんでいたところ、7月末になって1つだけ雌花の蕾を目にしたのです。花粉を媒介する虫の姿を見かけないので、雄花を摘み取って受粉させたのが、この久々に目にする庭のゴーヤです。今のところ、他に雌花の蕾は見当たりません...楽書き雑記「1個だけのゴーヤ」
サルスベリ(百日紅)。名古屋・鶴舞公園の緑化センター前の庭でも、赤と白のサルスベリが花数を増やしています。するりと伸びた枝の先に、縮れた花弁の比較的小さな花のかたまり。百日紅と書くように、3ヵ月の夏の間を咲き続けます。もうひとつ、名前の通りサルでも滑り落ちそうなツルツルとした幹の肌。「受験生は近寄らない方がいい」なんて話を聞いたのは遠い昔です。そのせいか、花言葉には「不用意」なんてのもあります。 楽書き雑記「夏の3カ月余を咲き続けるサルスベリ(百日紅)」
楽書き雑記「モンローが愛した『花の中の花』=イランイランノキ」
楕円形の葉の腋から垂れる、長い花びら、そして香り。その名は「イランイランノキ」。ちょっとエキゾチックな感じもする花が、名古屋・鶴舞公園にある緑化センターの温室で咲いています。東南アジアやインド洋の島々が原産の常緑樹。この温室にあるイランイランノキの背丈は1㍍そこそこですが、15㍍にもなる高木だそうです。紐が垂れるように咲く花は、緑色から次第に黄色へと変化します。マスクを外して鼻を近づけると、まだ若木だからなのか、さほど強くはなかったものの、嫌な香りではありませんでした。花言葉は「乙女の香り」や「誘惑」。誕生花にはなっていないようですが、他にも話題には事欠きません。イランイランはカタログ語で「花の中の花」の意味。その香りはダジャレではなく「イライラを鎮める効能」があるようです。ベッドにまき散らしたり、あのマリリン...楽書き雑記「モンローが愛した『花の中の花』=イランイランノキ」
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23日午後、名古屋城の「フジの回廊」を見てきました。あいにくの曇り空でしたが、堀に沿って続く660㍍の回廊に垂れる9種類85本のフジはほぼ満開。名古屋城の天守閣や石垣、緑のマツなどを入れながら膨らんだフジの花房にケータイを向けていました。 楽書き雑記「名古屋城のフジの回廊へ」
散歩道や名古屋の鶴舞公園など、どこを歩いてもツツジ、ツツジです。赤白ピンクのツツジの揃い踏みや噴水搭を背にしたり、壺型の小花を満載したドウダンツツジや深緑のソテツなどとコラボするツツジ、道路の左右にツツジの植え込みが並びツツジ通りと言えるような道、春先から葉が紅葉したように赤いノムラモミジとツツジのコラボにも出会うことができました。楽書き雑記「ツツジ、ツツジ」
どの動物でも一番満足げな表情は食事の時。まさに「黙々と」です。描いたのは東山動物園の食事中のカバ。刈り取ってから余り時間が経っていない青草を、大きな口に入れています。ホームページなどによると、カバの食事のメニューは青草の他に干し草やオカラ、ニンジン、サツマイモ、リンゴなどのようです。楽描き水彩画「食事するカバ」
名古屋市農業センターの宿根草園でも初夏の花が咲き始めました。まず66の属からなるアヤメ科の代表格・アヤメ属のダッチアイリスとシャガです。ダッチアイリスはオランダアヤメの別名もあり、いろんな種を掛け合わせて開発された園芸種。。白、黄、紫などの花は優しく清楚な感じで、「私はあなたにすべてをかける」といった花言葉も。シャガは中国東北部の原産の帰化植物。寒暖や日照の過不足にこだわらず、病害虫にも強くて繁殖力も十分。白地に青い斑点とオレンジの模様が鮮やかです。 楽書き雑記「ダッチアイリスとシャガ」
名古屋市農業センターの花木園で、寄り添うように咲く白いドウダンツツジと真っ赤なボケです。ドウダンツツジは日本や台湾の原産。小さな壺の形をした白い花が、高さ3㍍前後で小枝3方に伸びてこんもりした樹形を覆うように咲いています。まさにプラネタリウムの満天の星のようで、秋の紅葉もひと際赤く魅力的。そのためか、ドウダンツツジを漢字では灯台躑躅(つつじ)とか満天星躑躅と表現するほどです。ボケは中国から平安時代より前に渡来。日本が原産のクサボケよりは樹高、花径とも大きめで、大正期にちょっとしたブームになり200種を超える園芸種が生まれたそうです。 楽書き雑記「ドウダンツツジとボケ」
地面から何本もの幹が伸びる樹高3㍍前後の株立状樹形の枝に、幾つもの黄色い花穂。トサミズキ(土佐水木)が名古屋市農業センターでも咲いています。先日掲載した同センターのヒュウガミズキ(日向水木)と共に東アジアの原産。ただ、日本での分布地はヒュウガミズキが日向(宮崎県)とは関係なく兵庫県や京都府、福井県などの日本海側ですが、土佐水木の分布地はれっきとした土佐(高知県)を中心とした四国。しかも僕の故郷である四万十川沿いの山地が代表的な自生地とあって、開花を楽しみにしている花です。またヒュウガミズキが半日陰でも育つのに、トサミズキは日照が少ないと花の色が褪せるとか。花穂はヒュウガミズキよりトサミズキが長いようです。楽書き雑記「トサミズキの花」
緑の葉の中に白と紫紺の可愛い花が幾つも覗いています。名古屋市農業センターの野菜畑で目にしたソラマメ(空豆)の花に、70年も前の少年時代の記憶が蘇りました。莢(さや)が青空に向かって伸びるからこの名が付いたと言われますが、少年時代を過ごした高知ではソラマメを「トマメ」と呼んでいました。念のためネットで調べると「とまめ(唐豆=そらまめ)」とあり、地域によってはこう呼んでいたと書かれていました。食べ方も近年のような塩ゆでではなく、硬くなって収穫した豆を煎り口にするのが一番。ポケットに詰め込んでポリポリやり、ソラマメの花言葉通り「永遠の楽しみ」のひとつでした。高齢になっても売り場を探して手に入れ、家族のひんしゅくを買いながら味わっていましたが、歯が1本2本と減り「中断」している昨今です。楽書き雑記「ソラマメの花」
今回は名古屋・鶴舞公園の緑化センター前広場にある花壇です。学生らが手入れなどをしている花壇やベッド状の立体花壇、岩を重ねた花壇など。チューリップやクリスマスローズなどの草花が楽しませてくれています。楽書き雑記「この時期この花壇・鶴舞公園」
名古屋もやっとサクラ日和の週末を迎え、近くの農業センターのサクラを見てきました。ここのサクラは数多くはありません。でもサクラを見ながら竹藪や雑木林、宿根草園、野菜畑、乳牛牧場などを歩くのはここならでは楽しみです。それに、今年は閉園して進められていた本格的なリニューアル整備が完了して、最初のシーズン。改築された牛舎などを見学、新しく設けられた軽食とジェラードの店で食事を挟んでのお花見となりました。楽書き雑記「名古屋市農業センターのサクラ」
名古屋市農業センターの散策路を分け入ると、派手さはありませんが半日陰でも咲くビバーナムとシキミの白い花が目を引きます。ビバーナムは日本を含む東アジアや南欧など幅広く分布し、和名ではガマイズミと呼ばれるそうです。蕾の段階では赤やピンクに見えるのに、コデマリのような真っ白な花が咲くのには驚かされます。枝先に乳白色の花を咲かせるシキミ。仏事に使われ線香や抹香の原料にもなりますが、シキミの名は「悪しき実」からついたといわれるほど、全体に強い毒性があるそうです。ビバーナムシキミ楽書き雑記「ビバーナムとシキミ」
名古屋市農業センターの散策路を黄色で飾るレンギョウとヒュウガミズキ(日向水木)です。いずれも低木。レンギョウは中国から1680年代に渡来したといわれ、左右に伸ばした枝いっぱいに鮮やかな黄金色に目を引かれます。ヒュウガミズキは同じ黄色でもやや控えめな淡い感じ。花も直径1㌢、長さ2㌢ほどの小柄で下垂れした花を咲かせています。日向というと九州の宮崎県を連想しますが、この花の原産地は近畿から北陸にかけての日本海側です。レンギョウヒュウガミズキ楽書き雑記「散策路を黄色で飾るレンギョウとヒュウガミズキ」
名古屋市農業センターで、ノッポの樹に似合わぬ小さな深紅の花を枝いっぱい咲かせているハナノキ(花の木)です。愛知、岐阜、長野の各県に限られた地域に分布する日本固有種。ハナカエデとも呼ばれています。氷河期の生き残りとかで樹高が20~30㍍になる高木。絶滅危惧種です。楽書き雑記「ハナノキの花」
寒暖の繰り返しが落ち着き、久々に名古屋・鶴舞公園に出かけると脇役的存在のクサボケ(草木瓜)やジンチョウゲ(沈丁花)も春本番を謳歌していました。クサボケはバラ科ボケ属の一員。当然ボケとそっくりですが、ボケが中国原産に対し、クサボケは日本原産。花や丈のサイズがクサボケよりボケの方がひと回り大きく、牧野富太郎も小型の方に「クサ」の冠をつけたようです。ジンチョウゲの肉厚の花弁に見える部分は咢が変化したものだそうで、芳香を放ちキンモクセイ、クチナシと並ぶ三大香木のひとつ。花言葉は永遠、不死、不滅とか。クサボケ ジンチョウゲ楽書き雑記「クサボケとジンチョウゲ」
マツの葉と言えば針金のように細長い2本の葉を思い浮かべますが、3本の葉もあるのですね。名古屋市農業センターの農業指導館前にある2本立つ「テーダマツ」。長さも普通のマツの2倍以上あり、ボリュウム感たっぷりです。テーダマツは北米東部の原産で、アーカーソン州のシンボルツリー。アカマツのような赤みを帯びた樹皮はさらに粗々しく、樹高も高いのは30㍍を超えるそうです。楽書き雑記「松葉が3本のテーダマツ」
草散歩道の草むらも野に咲く花で賑やかになってきました。今回はヒメオドリコソウ(姫踊子草)]。先に掲載したホトケノザ(仏の座)の傍らで、まるで姉妹のように咲いています。2つは確かによく似ています。同じところで同居するかのように生息、草丈や開花時期もほぼ同じ、どちらも1㌢あるかないかのピンクの花。もちろんよく見れば花や葉の姿形にも違いがありますが、遠目には「そっくりさん」です。花言葉はホトケノザが「調和」や「小さな幸せ」など落ち着いた姉の感じ。ヒメオドリコソウは「春の幸せ」「陽気」「愛嬌」など妹を感じさせます。 しだれ梅の古木の根元にもヒメオドリコソウ(左)とホトケノザ(右)が同居。白い花はハナニラです。落書き雑記「ヒメオドリコソウ」
開花ラッシュの春本番。名古屋市農業センターでも、ハナニラとユキヤナギが満開を迎えました。ハナニラが咲いているのは、先日まで花見客で賑わった梅園。林立する古木の足元を、白や淡い青、ピンクの星形の花で埋めています。南米アルゼンチンの原産で鑑賞用に導入。球根が放りっぱなしで増え、病害虫にも強いとあって広がりました。ユキヤナギは日本原産。細い1~2㍍の枝に純白の小さな花をびっしり付けて垂れる姿は、名前の通り。公園には欠かせない花のひとつです。ハナニラ ユキヤナギ 楽書き雑記「ハナニラとユキヤナギ」
名古屋市農業センターの花木園に並ぶハクモクレンとシデコブシが、ほぼ満開になりました。ハクモクレンは中国南部が原産。葉より先に花が開き、純白でやや肉厚の花を上向きに咲かせる姿に圧倒されます。花言葉も気高さ、荘厳など。シデコブシは日本の固有種。自生は東海3県(愛知、岐阜、三重)に限られ、開発などによって一時はレッドリストの絶滅危惧種に指定されていましたが、自治体や住民の保護活動によって準絶滅危惧種になっています。花言葉は友情、友愛など。楽書き雑記「ハクモクレンとシデコブシ」
名古屋市農業センターでサンシュユ(別名・ハルコガネモチ)が満開です。中国北部の原産でミズキ科ミズキ属。別名は葉が出る前に黄金色の花を枝一面に咲かせることから牧野富太郎が付けたそうです。実が滋養強壮や不眠症などの生薬や果実酒として活用されています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・名古屋市農業センターが昨年春から進めていたリニューアル整備事業のうち、残っていた牛舎などの工事が終わり23日からオープンされます。楽書き雑記「黄金色のサンシュユが満開」
横綱ソメイヨシノの土俵入りを先導するオオカンザクラとシナミザクラ。名古屋市農業センターの花道でも並んで立ち、満開の姿で横綱の登場を待っています。2つはよく似ていますがオオカンザクラが薄紅色でややうつむき加減、明治期に中国から渡来したシナミザクラは雄しべがやや長いのが特徴のようです。ウエザーニュースによる名古屋のサクラの開花予想日は3月23日、満開予想日は4月1日となっています。楽書き雑記「横綱ソメイヨシノの先導役」
やや薄暗い半日陰の庭が似合うアセビの花。白と赤があり、白はよく見かけますが、今年は初めて赤いアセビが咲く姿を名古屋・鶴舞公園で目にすることができました。アセビは日本や中国・雲南省などの原産。木全体に毒性があるといわれ、馬が食べると足取りが酔ったようになることから漢字では「馬酔木」と書くほど。他の動植物を寄せ付けないので庭木として広がったようです。鶴舞公園で咲いているのは鶴々亭前の庭。ドウダンツツジに似た壺型の小さな花がボリュウム感のある穂状になって、常緑の葉を覆うように咲いています。花言葉は「献身」だそうです。楽書き雑記「常緑を覆う赤いアセビ」
この期の庭の主役、コデマリとセッコクが咲き誇っています。でも、ちょっと気になることが・・・。コデマリの花の間から、何本もの若い枝が伸びています。思い当たるのは、昨年は花後に枝落としをしたあと、秋が深まってから樹高を低くしようと枝の上部を切ったこと。この際、花芽が付いた部分も刈ってしまったようです。セッコクも勢いよく咲いていますが、花茎のバルブが横に垂れ、全体として締まりがありません。ネットで調べると、思い当たるのは過剰な日照と水。それまで樹木の枝に架けてあったのを、他の鉢植えの草花たちとともに吊るした結果、日照を終日浴びることになりました。また、セッコクは乾燥には強く多湿には弱いのに、鉢植え草花への水やりをセッコクにも浴びせていたことです。【コデマリ】【セッコク】楽書き雑記「管理に失敗したコデマリとセッコク」
バス通りの沿道や公園を彩る満開のツツジ。恥ずかしながら僕はこの花を何の根拠もなしにサツキである、と思い込んでいた時代がありました。友人たちと「ツツジかサツキか」が話題になって間違いを知ったのですが、今も見分ける自信はありません。今回も、念のためネットの「ツツジとサツキの見分け方」を読んでみました。そこには①花の大きさ=ツツジ約6㌢、サツキ約4㌢②おしべの数=ツツジ5本以上、サツキ5本③咲き方=ツツジ一斉に咲く、サツキぱらぱらと咲く④葉の大きさ=ツツジ約4~5㌢、サツキ約2~2.5㌢⑤葉の表面=ツツジ柔らかい毛がある、サツキつやつやして光沢がある――などとありました。ものさしと天眼鏡を持って出かけて確かめると、③についてははっきりしませんが、①②④⑤はツツジと合致しました。しかし、近くにある植え込みを見ると...楽書き雑記「これはツツジ?サツキ?」
名古屋城内の石垣の向こうに、真っ白なかたまり。「あれは、何じゃ?」。そう、ナンジャモンジャ(本名ヒトツバタゴ)です。モクセイ科の落葉高木。古木は30㍍にもなるといい、長崎県の対馬や愛知、岐阜、三重、長野県などに自生し、国の天然記念物に指定されています。名古屋城西南隅櫓下の堀を挟んだ梅林沿い。近づくと、細長くて真っ白な4枚の花びらの花が雪のように樹全体を覆っています。花言葉は「清廉」。まさに、そんな感じです。楽書き雑記「名古屋城のナンジャモンジャ」
名古屋城の東門前から、お堀沿いに名城公園方向へと向かう「藤の回廊」を歩いてきました。延長660㍍の回廊ができて40年近く。三尺藤など9種85株の紫や白、ピンクがかった房が風に揺れていました。楽書き雑記「名古屋の藤の回廊を歩いてきました」
名古屋・昭和区のハナミズキ通りを歩いてきました。昭和区では、1989年に名古屋の市制100周年記念事業として、区民の投票でハナミズキを区の木に選定。塩付通や山手通、桜花学園高校周辺などにハナミズキ並木ができ、春には白やピンクの花で、秋には赤い実で彩っています。街を歩くと、ハナミズキを庭のシンボル樹にしている民家もあちこちに。街路樹としては白いハナミズキが中心ですが、民家の庭では赤やピンクが目立ちます。楽書き雑記「名古屋・昭和区のハナミズキ」
前回掲載したホトケノザと同様に散歩道で見かける淡いピンクの花、ヒメオドリコソウです。ヨーロッパ原産。明治中期に東京で見つかり、在来種のオドリコソウに似た小さくて可愛い花だったので姫の冠がついたそうです。ヒメオドリコソウは道端や畑、公園の垣根の周りなどで他の野草たちと混在しています。ホトケノザとも同居するかのように生えていることが多く、見間違うことも少なくありません。両者の一番の違いは、ホトケノザの花は花径の襟巻状の葉の上に飛び出し起立するように咲くのに対し、ヒメオドリコソウは葉の下から横へ顔を出すように咲いていることです。楽書き雑記「ヒメオドリコソウ」
散歩の度に道端でよく目にするホトケノザです。花茎に襟巻状の葉が階層状につき、襟巻の上に薄紫の筒状の花が起立するように咲いています。この襟巻を蓮華座に見立てて花の名がホトケノザ、花言葉も信心がうかがえる調和や小さな幸せ、輝く心などになったようです。道端だけでなく、畑や公園の花壇の周りなどでも繁殖。いわば雑草扱いされていますが、かがみこんで見つめたくなる可愛い花です。ただし、春の七草のひとつとされる同名の黄色い花のホトケノザ(別名・田平子=タビラコ)とは全く別物です。楽書き雑記「かがんで鑑賞したくなるホトケノザ」
我が家のガラスケースのようなミニ温室に、花径が直径1㌢、長さ1.5㌢ほどの釣り鐘型でオレンジがかった花が咲いています。多肉植物の「エケベリアローラ」です。多肉植物の趣味があるわけではなく、多肉植物とサボテンとの違いさえ分かっていません。なのに、肉厚の植物なら水やりなどの手間も少ないからと、ミニ温室に数個だけ置いています。ローラは3ヵ月前、名古屋・久屋大通の「フラリエ」の多肉植物・サボテンコーナーで、花芽が付いているのを1個だけ買ってきました。直径6㌢ほどだった苗は9㌢近くに。そこから4本の花茎が伸び、蕾が合わせて約30個。開花期間が結構長く、3月上旬から、ひとつ、ふたつと咲くのを楽しんでいます。楽書き雑記「可愛いローラ」
散歩コースで、ややノッポの樹木にフジの花が目にとまりました。あまり使わないコースであることや、最近まで雑木林状になっていたのでフジの存在には気づきませんでした。野生化した桑の木などに蔓を絡ませて薄紫の花序を垂らしており、花序の長さが10~20㌢とやや小柄なことからヤマフジのようです。花の周りにはアブなのかハチなのか分かりませんが、やや大きめの虫が蜜を求めて群がっていました。楽書き雑記「散歩コースで新しくフジの花を発見」
半日陰の庭でも元気に育ってくれる、ムスカリとツルニチニチソウの青い花が今年も満開です。ブドウを逆さにしたような姿のムスカリ。草丈約15㌢とやや小柄ですが、快活や陽気といった花言葉通り、庭を賑やかにしてくれます。それに手間がかからないこと。球根植物なので分球で増え、数年前は10本足らずだったのに何倍にもなりました。ツルニチニチソウも極めて丈夫な植物ですが、それが少々持て余すほど。蔓がどんどん広がり、花後の切り戻しが欠かせません。【ムスカリ】【ツルニチニチソウ楽書き雑記「庭のムスカリとツルニチニチソウ」
コロナ感染に対するさまざまな規制が緩和され、3年間続いた日常生活でのマスク着用の姿も、少しずつですが減ってきました。描いたような「マスク通学」も、やがて思い出になることでしょう。創作した絵は、瀬戸内の連絡船が発着する渡船場の朝。船から降りてきた登校生や通勤客、観光客らは全員マスクです。マスクの色は、全て白にしました。20号です。楽描き水彩画「マスク通学も、やがて思い出に」
名古屋・鶴舞公園の緑化センターに咲くトキワマンサクとシナヒイラギ。この公園には何度も来ているのに、どちらも花を見たのは初めてです。トキワマンサクは、マンサク科トキワマンサク属。といっても、この属はこの1種だけ。自生地は中国にもありますが、日本では静岡、三重、熊本だけだそうです。マンサクが落葉樹に対し、トキワマンサクは年中葉があることから「常盤万作」の名がついたようです。花は白いリボンのような花弁で木全体を覆い隠さんばかりに咲いています。シナヒイラギは中国や朝鮮半島が原産の常緑樹。花弁4枚の花茎1㌢あるかないかの黄色みをおびた花が数多く咲いています。クリスマスの装飾には欠かせない赤い実は目にしているのに、このような花が咲くとは知りませんでした。 楽書き雑記「トキワマンサクとシナヒイラギ」
名前の由来は葉や枝、花の形からという植物は少なくありません。名古屋・東山植物園の散策路でカメラに収めた、今を盛りと咲くミツバツツジやコバノミツバツツジ、ミツマタ、シジミバナもそうでした。鮮やかな紫色のミツバツツジやコバノミツバツツジ。低木落葉樹ですが、開花まもなく枝先に飛び出してくる葉が3枚のひし形をしているので名前になったそうです。枝の先に黄色い花を咲かせるミツマタも落葉低木。中国中南部からヒマラヤが原産で、樹皮が1万円札など高級和紙の原料になることで知られていますが、枝を見ると必ず3本に分かれています。ユキヤナギと思って近づいたのが、シジミバナでした。こちらも中国原産の落葉低木。株元からたくさんの枝が立ち、小さくて可愛い八重の花をびっしり咲かせています。この花がシジミ貝の中身に似ているので、シジミバナ...楽書き雑記「植物の名前の由来」
名古屋・鶴舞公園緑化センターの庭に咲くカリンとリキュウバイです。カリン(花梨)は中国原産。果実は生食できませんが、カリン酒や砂糖漬け、飴などの原料としてお馴染みです。ピンク色の花がこぼれるように咲き、芳香を振りまきます。「豊麗」の花言葉はぴったりですが、もう1つ「唯一の恋」といった言葉もあります。リキュウバイ(利休梅)も中国原産で、明治末期に渡来しました。緑色の花芯に純白の5弁の花。派手さはありませんが、花言葉でもある「控えめな美しさ」と「気品」を感じます。だから茶席の花として愛され、名前にも千利休の名前が入ったのは頷けます。この花を最初に見かけた時、「サクラ」と思って近づき、名札の「利休梅」の文字に「ウメだったのか」と苦笑いしたものです。別名にも「ウメザキモドキ」とか「マルバヤナギザクラ」といった具合に...楽書き雑記「カリンとリキュウバイ」
名古屋の東山動物園で、秋田県の男鹿水族館GAOから転入してきたホッキョクグマの「フブキ」が新しい環境に慣れるための訓練を終え、獣舎外の運動広場での公開が始まりました。東山動物園のホッキョクグマは2020年に1頭だけだった推定年齢30歳のオスが亡くなり、獣舎は空っぽでした。フブキは20年12月に男鹿水族館で生まれたオス。2歳といっても、体重は約300キロもあるそうで、北極の王者らしさを感じます。プールで泳いだり、崖歩きなどを少しずつ楽しんでいるようですが、僕が訪ねた時は獣舎の出入り口で出たり入ったりでした。楽書き雑記「東山動物園でホッキョクグマ「フブキ」が顔見せ」
サクラはソメイヨシノだけではないことを改めて知る「花見どころ」へ行ってきました。名古屋・東山植物園の「桜の回廊」です。3月中旬に開く早咲きのカンヒザクラから、開花は4月中旬になる遅咲きのサトザクラまで、全国から集めた約100種1000本。花吹雪が舞うかたわらで、枝いっぱいの蕾が開花を待つサクラが、階段状の回廊に並んでいます。楽書き雑記「100種1000本のサクラの回廊」
名古屋・鶴舞公園の緑化センターにある2つの立体花壇で、クリスマスローズやラナンキュラスが咲き誇っています。約40株のクリスマスローズが咲いているのは、大小の岩を積み合わせたロックガーデン。うつむき加減に咲く白やピンクのクリスマスローズも立体的に鑑賞できます。2台並んでいるレイズドフラワーベッド(80㌢×120㌢、高さ90㌢)には、色鮮やかなラナンキュラスやワスレナグサなどが盛られ、高齢者や親子連れに人気です。楽書き雑記「この時期この花壇・鶴舞公園の2つの立体花壇」
名古屋・鶴舞公園の緑化センターの庭に咲く、橙色のクサボケと純白のユキヤナギです。クサボケはバラ科ボケ属で、日本固有種の落葉低木。中国原産の一般的なボケは枝が上に伸びて広がるのに対して、クサボケは草の領域である地上30~70㌢程度の高さに枝分かれして横へ伸びています。どの公園でも、ひときわ目を引くユキヤナギもバラ科。名前の通り柳のような細くて長い枝に小さな花を雪のように咲かせた姿には、しばし見とれます。(クサボケ)(ユキヤナギ)(楽書き雑記「クサボケとユキヤナギ」)
ミモザの名前でも親しまれているフサアカシアが、鶴舞公園のスイフヨウ園入口で花数を増やしています。オーストラリアの原産。黄色い小さな花が球形状に集まった花が芳香を漂わせています。花言葉は友情、感謝、秘かな愛、エレガンスなどと豊か。人気のプレゼントであるのが分かります。楽書き雑記「ミモザ(フサアカシア)です」
名古屋市農業センターで2本のハナノキが、園内を見下ろすように赤い花を咲かせています。といっても、高木のうえ花は小粒なかたまり。入場者も「何だろう」と見上げ、名札を見て納得しています。カエデ科で日本の固有種で、別名をハナカエデといい、樹高が15~20㍍にもなる落葉高木の雌雄異株。愛知、長野、岐阜、滋賀県など限られた範囲に分布し、愛知県が「県の木」に選定していますが、レッドリストでは絶滅危惧種Ⅱ類になっています。花言葉は「信仰」だそうです。農業センターで開催していた「しだれ梅まつり」は21日で終了。センターはリニューアル整備工事のため、22日から来年3月まで休園(10月ごろ一部エリアで開園の予定)に入ります。楽書き雑記「日本固有種のハナノキ」