おきなぐさ 宮沢賢治、陣崎草子 出版社:三起商行株式会社
子供の頃、畑の畦や野原でこの優しい花をよく見かけました。初夏には長いひげをもつ種子ができていました。転勤先の岩手に住んでいた頃、山に行くと懐かしいいろいろな花に出会えました。枯れた野原でこの花を見つけた時その話をすると「おきなぐさ」は「うずのしゅげ」と呼ばれていると教えてもらいました。「うず」は「おじいさん」。「しゅげ」は「ひげ」という意味だそうです。たまたま車で通りかかった道なのですが、岩手のどこかの山ではまだこの花が咲いているかもしれません。今はどうなっているだろうと時々思い出していました。子供の頃歩いた故郷の野山はすっかり変わってもう見ることはできません。偶然通りかかった花屋さんで見つけたオキナグサは記憶の花と同じ形をしていますが、色が薄くたぶん園芸種なのだと思います。それでも買ってきて植えてみまし...おきなぐさ宮沢賢治、陣崎草子出版社:三起商行株式会社
2023/05/20 19:12