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  • 読書感想:『ヘタな人生論より中国の故事寓話』 (河出文庫)〜やっぱり困ったら先人に訊け!気付きがある古来中国の話〜

    再読。 やはり故事成語は面白い。 人間関係、就職、ストレス、お金のこと・・・ コロナ渦の中にいると、些細なことですら時間と手間を費やすことが増えてきた。 会って話をすればすぐにわかるのに 自分のことがわかってくれれば、誤解されるようなことなんてないのに 永遠の悩みとすら感じてしまうような悩み、実は古来の人が全て解決しているというのが、古典を読むとよくわかる。 最近話題になっている古典の魅力は、本書を読むとその通りだと改めて実感。 そして様々な価値観が提示されているからこそ、自分という存在の認知がとても重要なんだということを腹落ち。 どこを選んでも、何を優先してもメリットデメリットは存在する。 …

  • 読書感想:『滅亡から読みとく日本史』 (KAWADE夢文庫) 〜定説と最新説 見比べて学ぶ滅びの原因〜

    日本史の中で滅んでいった数々の家。 もちろん必然ともいえる流れや出来事が原因だったところもあるが、偶然や悲運に見舞われたところも結構ある。 勝者の歴史はとかく必然性を前提にした論建てになりがちなので、その視点一択ではなく、より色々な情報や視点を持って、その原因や経緯を知っておく。 日本史(世界史もだけど)との付き合い方は、昔よりも単純ではなくなっている。 (それを面白いと思えてくると、一気に歴史は身近になる) とはいえ、日本史はまだまだ研究途上にあるものも多い。 定説(常識)と思われていたものがどんどん塗り替えられているややこしさがあるのが、このジャンルの難しさではある。 それを含めて、滅んで…

  • 読書感想:『選ぶ力』 (文春新書) 〜悔いなき日々とは?選べないことを知ることで、得られるもの〜

    五木寛之という作家は、出会うときによって、その存在が大きく違って見える。 かつて『生きるヒント』読んだときは、力を抜いて読める不思議な雰囲気に魅せられ「こんないい大人になりたい」と思ったもの。 生きるヒント 自分の人生を愛するための12章 (角川文庫) 作者:五木 寛之 発売日: 1994/06/23 メディア: 文庫 新版 生きるヒント 1 自分を発見するための12のレッスン (集英社文庫) 作者:五木 寛之 発売日: 2016/08/19 メディア: 文庫 それ以降、折に触れて五木さんの著書やインタビューを読んでいるのだけど、あるとき、ご本人の心情がマイナス(後ろ向き)に針が動いている感じ…

  • 読書感想:『はぐれ鴉』第四回(小説すばる 2020年 8月号 [雑誌]) 〜思いの炎が消えていく。彷徨いの才次郎、始めたのが疑似恋愛?〜

    ようやく仇敵と再会した才次郎。 ところが現れた"はぐれ鴉"は彼の憎悪を掻き立てる存在ではなかった。 (只者ではなさそうだけど) 作品スタートから奇妙な雰囲気に包まれている竹田藩。 その雰囲気に溶け込むかのように、彼は存在感を消していた。 この爺さんと一家惨殺が結びつかないのは、この14年で何かあったってことだろうか。 (そもそも、あれだけの人を斬り殺したのだから、音沙汰ないという事自体が奇妙なんだけど) やはり何かの大きな意図が隠されている感じがするなあ。 生涯をかけた(若干の野心を含んだ)才次郎の思いは、覇気のない相手を前に行き場を失う。 傷を癒やすために滞在した温泉、気持ちよさそうだったけ…

  • 読書感想:『布武の果て』第五回(小説すばる 2020年 8月号 [雑誌]) 〜堺が見た戦国大名の結末。積み重ねた先にあるもの〜

    石山本願寺蜂起。 後々振り返れば、ここから10年にわたる抵抗勢力との戦いが始まる。 天下布武最大の強敵が動き出したことで、その他の勢力も反信長を掲げる。 そして、堺にとっても、孤立無援のなかで生き残りをかけた争いが勃発する。 織田軍絶体絶命のピンチを聞きつけ、彦八郎たちのもとへ堺の反信長勢力が詰め寄ってくる。 三好との関係復活、そして堺・織田派の判断間違いの責任問題。 まあ、そうなるよね。 現代でもよく見られる光景。 状況は確かに信長不利。 それでも現実の分析を行い続けてきた彦八郎たちは、ひるむことなく分析結果を突きかえす。 信長に抵抗したことで荒廃した尼崎の姿、織田の経済力、現状の他勢力の状…

  • 読書感想:『剛心』 第九回(小説すばる 2020年 8月号 [雑誌]) 〜目指すは和洋の調和。武田、内装を任されるってよ〜

    妻木、国会議事堂建築を目指す。 小林が推測する、妻木の目標。 『剛心』は妻木とその仲間たちによる群像劇の様相を一層強めてきた。 今回スポットライトがあたった武田も、必要な人材の一人となるのだろうか。 武田五一。 人付き合いが苦手そう、仕事に対する情熱は人一倍。 そんな彼が妻木に見いだされ、勧業銀行の廊下(窓口)設計に任命されるのが、今回のお話。 「武田くんがうまくやってくれますから」みたいな流れを作られ、意図を汲みつつも不安と恐怖で胸がいっぱいになる武田。 「僕の設計案が本当に通るんだろうか」 先方の顔色を思い出しながら、その一方で自分の力を発揮したいという思いが高まり、悶々とする日々。 (そ…

  • 読書感想:『塞王の楯』 第十二回(小説すばる 2020年 8月号 [雑誌]) 〜塞王散る?伏見城攻防戦〜

    伏見城攻防戦といえば、関ヶ原の戦いの前哨戦として知られている。 西軍にとっては、決起後初めての戦い。 最終的に西軍が勝つものの、当初はやる気がなかったのか、なかなか堕ちる気配がなく、東軍は善戦した、ということになっている。 その戦いに隠された«楯»と«矛»の情報戦。 匡介たちは、伏見からやってきた人たちをとっ捕まえては、現地の情報を聞き、状況を想像する。 明らかになったのは戦いが繰り広げられる中、状況に応じて石垣を組み替える源斎の姿。 彼らに言われる前に「そんなこと出来るのか?」とこっちが叫んだよ(笑) どんどん進化する技術に変化する戦術。 予測しきれない中でも最善の一手をうつために、あえて〈…

  • 「さらば、わが友」読書感想:『チンギス紀』 第三十九回(小説すばる 2020年 8月号 [雑誌]) 〜鮮やかな黒の軌跡、ジャムカ草原に散る〜

    このときが、来てしまった。 月日が経てば立つほど、このときは確実なものとして、読み手のページめくりに影を指していただろう。 ジャムカ、散る。 もはや無理だろ、死に場所探しだろ。 そう思うほど、チンギスとジャムカの力は開いていった。 お互いが願った草原の統一はあと一歩のところまで迫ってきていた。 皮肉にも、民族が争い続ける要因を、お互いが作り続けていた。 チンギスは、圧倒的軍事力を誇りながら、ジャムカを恐れていた。 鉄を求め、歩兵(城攻め)を想定した布石をうち、先々を見据えた配置を次々と実行していく。 そんな予定通りの展開をしておきながら、満たされない思いを抱えていた。 戯れのごとく自分をさらし…

  • 読書感想:『「見えてる人」になるたった1つの法則』〜まず始めよう、そしてやり遂げよう〜

    要するに「考えるより行動しろ」を言いまくってる一冊。 まず行動しよう。 始めたからにはやり遂げよう。 その行動は、例え失敗しても価値を下げることにはならず、将来の貯金となって帰ってくる。 この考えは全面的に同意する。 けど、ページめくってもめくっても「行動しろ」一点張りすぎ。 後半飽きてきたよ(笑) まあ、8年前の本だから、理屈より動くことが大事だということなんだろう。 その頃は、失敗を恐れ、動かない風潮が世界中を包んでいたのかもしれない。 インプットばかりでは頭でっかちになるぞ、という話は今でも根強い。 成毛さんは著書で「日本人はインプットしすぎ」とよく言っているし、『0秒で動け!』の伊藤羊…

  • 読書感想:『断片的なものの社会学』〜無意味とされるこの世の欠片から、今が見える〜

    犬が死んだ。 事実はこの一行で済む。 気に留めなければ、きっとどこかで起きていること。 意識しなければ、とりとめのないことと同じ扱いで、この出来事はみんなの耳を通過していく。 しかし、この本の著者・岸さんはインタビュー時に突然聞いたこの事実が忘れられなかったという。 どんな犬だったのか どう葬られたのか 飼い主は悲しんだのか 唐突だったからこそ、その場の流れに不釣り合いなその一言に、思いを巡らす。 頭の中で予想・想定していなかったことを、僕たちはその時の文脈や雰囲気に合致しないと意識の外に放り投げる。 だけど、それは確かに存在した。 題材にもネタにもなりづらいまま、それらは社会の片隅で起きてい…

  • 2020年6月読んだ本のまとめ。~気がつけば半年経過 これからを少し考える~

    半年前、きっとこんな折り返しになるとは思わなかった。 今も、感染者が増え始め、足場は少しも落ち着いていないことを知る。 きちんと怖がる。 やはり、難しい。 そんななか、折り返し。 ブームや流行に全くのることなく(笑)好きなように読書をしていけたことは、ありがたいとしか言いようがなく、これからも、こうやって読書していければなあ、とぼんやり思う。 この目の前に横たわるたくさんの本を活かし、己が体現者となる。 先々のゴールやビジョンをあえて考えず、ただ(傍目から見て)黙々と本を読み、本を積み上げていく(ダメなパターン) もしそのときお付き合い頂ければ、どうぼくが変化しているかをみてほしいな。 うまく…

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