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  • 読書感想:『空海の風景〈上〉』 (中公文庫) ~イノベーター・空海とは何者だったのか?空海を探る司馬さんの脳内追体験~

    平安時代初期。 日本の宗教史において(日本史そのものにおいて)得がたき二人のリーダーが現れた。 厳しい修行と懐深き学びの場をつくることで日本宗教界の母なる地を生みだした最澄 人智を越えたその明晰さと異次元の発想であらゆる事項のイノベーターとなった空海。 努力型と天才型(という分け方でいいのか自信は無いが) リーダーの理想たる姿を体現したかのような二つの存在によって、日本の歴史は大きな軸を得て、中世・近世へと進んでいく。 そして二人の功績は、宗教だけではなく文化、思想など幅広い分野に及んでいる。 今なお、二人が創設した文化財(比叡山・高野山)に国内外から多くの人が訪れ、何度も足を運ぶその魅力はど…

  • 読書感想:『どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから"の仕事と転職のルール』 ~大変だけど選んでみる? 自分の道をいくエネルギーをもらえる1冊

    転職回数、二桁。 著書を出される度にその回数が増加していく尾原さん、その経験を通じて、御本人が掴んだ働き方(生き方)とは何なのか。 これまでの著書は御自身の経験や働くフィールドについての本だったが、本書はその働き方(生き方)について、ついにフォーカスされることになった一作。 日本では(昔ほどではないにしろ)転職回数の多さは社会的マイナスイメージとなって、自身に降りかかる傾向にある。 しかし、地殻変動は起きていて、その中で生きている人は確かに存在する。 尾原さんもその1人。 そしてそういうアウトロー(?)な方の存在が、今後注目されるかもしれない。 言うまでもなく、コロナの影響だ。 今後の生きる基…

  • 読書感想:『戦国武将の叡智-人事・教養・リーダーシップ』 (中公新書 (2593)) ~今さらだが戦国時代はおもしろい! 温故知新のエピソード~

    『麒麟がくる』時代考証・小和田先生の新作。 なんと御本人は最近youtubeチャンネルを開設し、週3前後とかなり精力的に更新。 この本もそこで紹介されていたので、思わず購入。 動画の力はスゴイわ(笑) youtu.be 本書はタイトル通り、戦国時代に生きた人々のエピソードをテーマごとに紹介。 今に生きる僕たちが学ぶべき要素がふんだんに盛り込まれている。 元の(連載)記事が4~5年前のものなのでやや論調が古くさく、おなじみの史料を多様していたり、被りネタが見られるなどの難点はあるものの、小和田チョイスの戦国時代エピソードは読めば読むほどひきこまれる。 ※いくつか新録もある。 今さらだが、やはり戦…

  • 読書感想:『戦国武将の精神分析』 (宝島社新書) ~歴史研究の新しいアプローチ 歴史×脳科学!~

    人間はウソをつく。 それは昔も今もおそらく変わらない。 今ですら、事実(真実)が正確に記録されておらず、問題になるケースがあるのだから、歴史上の書状や日記、書籍や記録の信憑性は根本的な所で担保されているとは言えないのだ。 しかも、それらの史料が今後山ほど出て来る保証はなく、日本史の研究は“わからない”袋小路となっている事例が多いんじゃなかろうか(むしろ、未解明のものが山ほどある) ある意味小説(フィクション・ストーリーメイキング)目線にはなってしまうけど、人や気象、海外との比較、当時の思想や事象、さらには他の専門学やホモサピエンス学といった幅広い観点こそ、僕たちが学ぶべき“日本史”が含まれてい…

  • 読書感想:『30ポイントで読み解く 吉田松陰『留魂録』』 (PHP文庫) ~受け継がれた狂気と熱狂 松蔭魂の叫びを知る1冊~

    幕末長州の火付け役・吉田松陰。 彼は高杉晋作・久坂玄瑞ら多くの弟子を育てた教育者として名前が挙がることが多いが、思想家であり、行動の人であり、読書家でもあった。 そして何より彼が残した膨大な著書こそが、僕たちが吉田松陰という人物を知る大きな手がかり。 中でも有名なのが処刑前2日間で書き上げたという魂の書『留魂録』 極限の状況の中で彼が残した、まさしく魂の叫びが、長州藩の行き先を決めた、といっても過言ではない。 本書はこの書籍のダイジェストを通じて、松蔭の生涯と弟子・関連人物の生涯、松蔭死後の松下村塾や吉田家、さらには松陰神社設立秘話までを網羅したもの。 幕末から明治にかけて、数多くの著書がある…

  • 読書感想:『「関ヶ原」の決算書』 (新潮新書) ~関ヶ原で本当に損したのは?山本博文さんの遺作にしてタメになる必読本~

    『決算!忠臣蔵』という映画を覚えているだろうか。 忠臣蔵をお金の面から描いた異色の作品。 赤穂城明け渡しにかかるお金、家臣に渡すお金、生活費、武具維持費、さらには討ち入りの費用などなど、武士の使命感と現実の家計問題との間で揺れ動く赤穂浪士たちの姿が、コミカルに描かれていた。 主演は堤真一、お笑い芸人の岡村隆史が役者として出演して注目を集めたことでも知られている。 決算! 忠臣蔵 [DVD] 発売日: 2020/05/02 メディア: DVD この映画、実は原作が新書、つまり物語ではなく研究本から生まれた作品。 しかも、著者は東京大学大学院情報学環教授、史料編纂所教授の山本博文さん。 著書から感…

  • 読書感想:『ビジネスを成功に導く! コンサルタントの「決断力」』 (PHPビジネス新書) ~最後は決断。「何のために」を忘れない心づくり~

    コンサルタントの仕事(役割)を一言で言えば、という話になれば、きっと「解決(ソリューション)」、ということになるだろう。 調査して、分析して、提案して実行して、成果を出す。 その過程は様々あれど、やはり解決することこそ、大きな価値。 しかし、どんなに情報が揃っても、絶対の成功が約束されるケースはそうそうみられるものじゃない、とぼくは(勝手ながら)思っている。 だからこそ、最後の最後は、踏ん切りをつけてやる。 決断力こそ、実現のために必要な力。 野口さんの本というと、フレークワークを中心とした型の紹介、というイメージがあるが、本書は「can(できること)「will(したいこと」を尊重しよう、とい…

  • 佐々木作品にハズレなし!読書感想:『家康の猛き者たち 三方ヶ原合戦録』 (時代小説文庫)

    戦国最強の武田信玄がついに攻めてくる。 頼みの織田信長は四方に敵を抱えていてアテにできない。 迎撃か、降伏か。 徳川家は揺れに揺れていた。 しかし徳川家康はこの逆境を機に徳川家の構造改革に乗り出す。 従属ではなく独立を 分裂を起こさない結束を そして、生き残るための唯一無二の強さを! 志を同じにする本多正信を筆頭に、新生徳川の象徴となる武神に本多忠勝 、諜報部隊に服部半蔵父子。 家康の基に集いしプロジェクトメンバー。 個々の能力を総動員し、滅亡不可避の戦いへ。 従来から言われている三方ヶ原の戦いに漂うネガティブ雰囲気は全くない。 それまでの卑屈な立場が災いしておどおどしていた家康が「変わるんだ…

  • 2020年4月読んだ本のまとめ。~生活が変わって知った、読書ライフの実態~

    緊急事態宣言による在宅ライフ。 はじまってしばらくしてはたと気付く。 “全然本読めてない・・・” 自宅にいるのに 時間ある(はず)なのに いっときフラストレーションたまっていた。 で、生活振り返ってみた。 これまで生きてきたなかで、いつ・どこで読書していたのか。 朝起きて、出勤途中で読んで、休憩時間で読んで、移動時間で読んで、移動先で読んで、休憩の喫茶店で読んで・・・ ああ そうか、うちで読むより、そとで読んでいたのか。 だから、読む量どころか回数も少なくなっていたのか・・・ ということがわかったので、4月中盤以降は、「読書回数」増やすように心がけた。 (一回あたりの時間は意識しない) これに…

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