8月13日(土)の十勝毎日新聞の第1面のコラム、「編集余禄」の執筆者は、帯広市で畑作を営んでいる、時田則雄さんである。時田さんが全国的に有名な歌人であることはもはや誰でもご存知だと思うが今回はその内容にとても共感したのでまずここに全文を転載させていただく。「
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8月13日(土)の十勝毎日新聞の第1面のコラム、「編集余禄」の執筆者は、帯広市で畑作を営んでいる、時田則雄さんである。時田さんが全国的に有名な歌人であることはもはや誰でもご存知だと思うが今回はその内容にとても共感したのでまずここに全文を転載させていただく。「
だぶつく牛乳消費の話は、ちょっとお休みして、今回は、昨日から始まっている、コラボ展示会のお知らせ。帯広駅地下1階帯広市民ギャラリーにて8月11日(木)~ 8月16日(火)までT.A.L.(Tokachi Art Links)によるコラボ展示会に私もメンバーの一人として参加させてもらっ
コロナ禍を原因とする、昨年末の生乳需要の落ち込みで、「生乳廃棄」の可能性が騒がれて、メディアを巻き込んだ、大々的な、「生乳消費キャンペーン」が行われたのはまだまだ記憶に新しく1年前どころかまだ10か月も経っていないつい最近の話である。「生乳のただぶつき」は騒
ロシアのウクライナ侵攻に端を発し、世界に流通する燃料価格が高騰し、多くの産業のコストが上昇している。それに従って世界に流通する穀物の価格も高騰し、我が国の畜産の家畜のエサが高騰し、乳牛が食べるエサのコストも高騰し、酪農のコストが上昇している。一年前いや半
「能楽は日本を代表する伝統芸能であり、世界最古の舞台芸術として世界からも注目されています。」という謳い文句で始まるチラシがいま帯広市内を中心に配られている。今年の夏も帯広に「能」の公演が開催される♪「室町時代に確立された能楽は本来、五穀豊穣や天下泰平を願
手元にある「獣医畜産六法」平成22年版(たまたま手元にあったのはこの版)、第5章 衛生 の、〇家畜伝染病予防法(最終改正・平成17法102)には、法律で定められた法定伝染病のラインナップが記されており、1、牛疫2、牛肺疫3、口蹄疫4、流行性脳炎5、狂犬病6、水泡性口炎7
「ヨーネ病は今後もなくなることはない」そう思わせる事実として病原体であるヨーネ菌の性質がある。ヒトの結核やらい(ハンセン病)と同じく死滅しづらく繁殖スピードが遅い性質である。それでも全世界の酪農と肉牛生産牧場が一致して徹底してグローバルな目標を立ててヨー
「今の対策では(ヨーネ病)はなくなることはない」前回の記事に対して、頂いたコメントの中の言葉である。じつは私も全く同意見である。ヨーネ病対策は法定伝染病であるからその対策の内容は100%法律にのっとって遂行されている。その法律の目的は「ゼロ・ヨーネ」を目指し
牛にとって非常に恐ろしく、発症したら最後、治療法がなく、慢性の下痢で痩せて死に至る、「ヨーネ病」という伝染病。病原菌の「ヨーネ菌」は、人の「結核菌」や「らい菌」と同じ仲間の「抗酸菌」という非常にしぶとい細菌である。抗生物質でも消毒液でもなかなか死滅せず増
「ゼロ・ヨーネ」対策で、牛のヨーネ菌を撲滅させようと頑張っている、我が日本の牛の畜産業界の、農場レベルのヨーネ病発生率は、約3%であるという。一方で、カナダ、フランス、米国、など農場レベルのヨーネ病の陽性率が約70%であるという国々のヨーネ病対策は「ゼロ・ヨー
ヨーネ病については、日本以外の国々のデーターがある。「農場レベルのヨーネ病陽性率の国際比較」というものだが、それを見ると、これがなかなかに、ショッキングなデーターなのである。日本以外の国々といってもデーターのほとんどはヨーロッパでそれに加えて米国とカナダ
ここでちょっと人の病気との関係を話題にしてみたい。牛のヨーネ病について語るとき、必ずと言って良いほど話題になるのは、人のクローン病である。難病と言われるクローン病の原因に、ヨーネ菌(抗酸菌)が関係している、というデーターがたくさん報告されているからである
我々牛の臨床家にとって、最も身近な法定伝染病となってしまっているヨーネ病。毎月のように、その診断と認定に立ち会い、毎月のように、ヨーネ牛の殺処分に立ち会い、家保の先生と顔を合わせなければならない。その殺処分の数は一向に減る傾向がなくむしろ増えているように
我々牛の臨床家にとって、最も身近な法定伝染病となってしまった、ヨーネ病。撲滅しようとしても、容易に死滅しない、病原菌の抗酸菌という頑固な性格と、潜伏期間の遅さなどによって、思うように撲滅ができていない、というもどかしさがある。さらにその蔓延の背景には農場
ヨーネ病は牛の法定伝染病の中でも、我々臨床現場の獣医師にとって、最も身近な法定伝染病である。最も身近な・・・ということは最も関わりの深い・・・と言い換えることもできそれは最もよく接する機会のある・・・とも言い換えることが出できる牛の法定伝染病なのである。
ヨーネ病が疑われる牛が、我が診療地区の幕別町で発生し、その診断を家保に依頼して、診断が確定したのは、もう25年以上も前のことだった。当時はまだ十勝地区でも数頭の発生に止まっていてヨーネ菌の感染経路などがつぶさに調べられていた頃だった。町内のその発生農場は和
牛のヨーネ病は、発症したら最期、下痢が止まらなくなり、有効な治療方法もなく死に至る、という恐ろしい病気である。しかもヨーネ菌が感染してから発症するまでの潜伏期間が非常に長く数年以上かかるのが普通なのでヨーネ病の牛がいったい何時何処でどのようにしてヨーネ菌
「実用的なワクチンは無くワクチンによる予防出来ない。また、治療方法は無いため、感染動物は殺処分される」、そんな文言で説明される、牛の法定伝染病、ヨーネ病が蔓延して久しい。私は今まで牛の伝染病についてこのブログで取り上げることを極力避けてきた。私の診療地区
今年もまたトーチカにこだわっている。2月と3月に続いて、6月のトーチカを、じっくりと見て回るツアーを組んだ。写真家の古川さん山下さん、書家の白石さん高橋さん、それに加えて今回は初めてトーチカを見る方々との見学ツアーである。冬の雪と氷に覆われたトーチカとはかな
今回は、私が所属していて、課題句の選者などをさせていただいている、俳句誌「円虹」330号。平成7年1月、山田弘子が創刊、主宰・山田佳乃、師系・稲畑汀子、の63ページ、虹のムコウ「総合俳誌通読(123)」大瀨俄風で、私の一句 浜に打ち寄す流氷のなれのはて
俳句雑誌「風港(ふうこう)」219号、平成16年4月、千田一路が石川で創刊、主宰・石川雅雪、師系・沢木欣一、の49ページ、「現代俳句鑑賞」山本くに子で、私の一句 ラーメンの汗で仕事の汗とばす 安田豆作を、鑑賞していただいた♪その評「
俳句雑誌・季刊「帯(OBI)」9号、令和2年5月、長浜勤が埼玉県で創刊、師系・鈴木鷹夫、の19ページ、「現代俳句鑑賞」新井秋沙で、私の一句 交差して又一すぢの狐跡 安田豆作を鑑賞していただいた♪その評「『俳句四季』四月号「近詠」より
俳句誌「漣(れん)」51号、主宰・前田攝(せつ)子、平成30年創刊・滋賀県大津市、師系・石田波郷、の35ページ、「現代俳句深森々」(51)林垣内 好恵で、私の一句 地吹雪に捨てたるごとく駐車せり 安田豆作を鑑賞していただいた♪その
俳句誌「風土」774号、主宰・南うみお昭和35年、石川桂郎により東京で創刊、師系・石川桂郎、神蔵器、 の14ページ「現代俳句月評」 中根美保のなかで私の一句 屋根の雪落ちし風圧受けにけり 安田豆作を、取り上げていただいた。以下そ
ここのところ、全国各地の俳句結社誌や、俳句関係の本が送られてきて、自分の俳句がその中に取り上げられているのを、教えてもらえる事があり、とても嬉しく思っている。先日は「俳句で巡る日本の樹木50選」 著者・広渡敬雄 本阿弥書店というカラー写真入りのとても
「お産なんだけど、尻尾しか触れないんだ・・・」という電話が酪農家のYさんからかかってきたのは朝の往診に出かけようとしていた時だった。先ずはその難産の介助のためにYさんの牛舎へ直行してその牛の産道に手を入れるとなるほど尻尾1本に触れその奥に胎児の臀部があった。
コロナウイルス禍は、相変わらずニュースが続いているが、ワクチンの接種などで、爆発的な感染の広がりは治まって来たように見える。それに連れて人の移動にも制限がかからなくなって来たようだ。1人1人の個人の感染防止対策自己防疫手段に慣れて来たせいもあるのだろう。多
新年度の「ばんえい競馬」の、馬券の売り上げが、前代未聞の盛況らしい。北海道の独特の競馬として岩見沢市、旭川市、北見市、帯広市、の4地区を巡回しながら行われていた「ばんえい競馬」が売り上げの不振から3町が撤退し残った帯広市の開催も①「人気低迷」②「売上不振」
先週のFMウイングの金曜ポコペンを、何気なく聞いたいたら、7月23日(土)の午後、とかちプラザ2階のレインボーホールで、夏井いつき先生の「俳句ライブ」が開催されるという情報が飛び込んできた!これは十勝在住の俳人ばかりではなく全ての人たちにとってのビッグニュースだ
FMウイングの人気番組「金曜ポコペン」の、川柳合戦コーナーへいつも、斬新な「縦読み川柳」、を投稿してくれる「きくりん」さんが、その作品集の第二弾を刊行した♪まことにおめでたいことでこのような前代未聞のことを実行し続けている「きくりん」さんを私はとても尊敬し
北海道十勝地方も、花の季節は、あっという間に過ぎて、一気に、初夏の佇まいになって来た。山は新緑の色となり街の木々も遅速はあれど皆それぞれに若葉を広げ始めている。そんな新緑の中でも北海道らしい美しい新樹といえば白樺の新樹だろう。白い幹に眩しい緑は北の初夏の
桜前線が日本の最東端、根室・千島に到着し、ここにようやく、桜のシーズンが終了した。日本の桜の季節の終了にあたりひとこと言っておきたいことがある。それは「梅と桜」のこと。北海道在住の人ならば北海道の梅と桜がほぼ同時に咲くことは全く当たり前である。しかし本州
マスメディアの中でも、日刊紙の新聞は、週刊誌や月刊誌よりも、正確かつ簡潔、余計な事を言わずに、真面目でお堅いイメージがある。特に各新聞社の「朝刊」はその粋を極めた一流の記者の方々が所狭しと健筆を振るっているというイメージがある。それに対して「夕刊」は若手
どうも近頃、ちまたの防風林が、ずいぶんと伐採されているなと思って、ブログの記事にしていたら、その理由を裏付けるような記事が、昨日の道新の一面に出た。ああ・・・やっぱりそうなのかという感じである。こういう記事を読むと日々の仕事での「風害」の原因の複雑さを思
前回のぺヤング獄激辛は、まさに地獄のような辛さで、初めて完食不能だった。今回はぺヤングの暴走!?から少し目をそらしてマルちゃん側の新製品どうしの間で繰り広げられている厳しいレギュラー争いとやき弁の販売戦略について書いておこうと思う。いままでレポートしてきた
前回書いた、十勝地方に吹き荒れた激しい砂嵐(土埃)の記事に対して、hig先生からコメントが寄せられた。「防風林が減ったことも原因なのではないでしょうか、日照をさえぎるとか、圃場の大型化とかで邪魔になるのでしょうけど、もう一度価値を考え直す必要があるのではない
4月26日から27日にかけて、北海道地方に暴風が吹き荒れた。26日の朝に往診へ出たときは、風の強さなどまるで感じていなかった。ところが午前10頃の往診先の家から西の空を見たとき快晴だった青空に整地した広い畑から茶色い土埃が舞い上がって大空の下半分を隠し始めたと見る
我が家の桜が満開を迎えている。自慢気な物言いで恐縮だが、この辺りでは最も早く、最も目立つ桜の木のようで、多くの方々から「きれいだね」の一言を聞くたびにうちの桜は大したもんだ・・・(^^;と毎年思うようになった。我が家の一員の中で最も世間様から愛されているらし
今年はいつになく、我が家の狭庭に生える桜の木の、開花する姿をゆっくりと、部屋の窓から眺めている。というのも去年の夏に自分の書斎を作って窓から目の前の桜の木を毎日眺めるようになったからでそれ以上の理由は特にないのだが桜の開花というのはつくづく人の心を明るく
桜前線は、そろそろ北海道に上陸したのだろうか?今年の十勝の帯広市の桜の開花予想日は、平年よりも8日早い、4月24日となっている。北海道の中では松前町の4月21日函館市の4月22日札幌市の4月23日に次いで4番目の予想となっている。北海道の中でも晴れの日が多い十勝地方は桜
今年も根雪が一気に解けて、十勝地方もいよいよ春の景となってきた。空気が乾き、木々が芽吹き、草花も咲き始める。広大な畑には黒い土と青い麦が現れる。今日はそんな畑作地帯を仕事で回っていたら青々とした麦畑に早くもトラクターの姿があった。何をしているのだろうとよ
「あ・・・ペヤングの新製品・・・」先日、たまたま、コンビニに寄ったときに、見つけてしまったペヤングの新製品。久しぶりなのでこれはもう買うしかないと、手にとってパッケージを見ると何やら恐ろしいことが書いてある・・・「ペヤングやきそば獄激辛Final・獄激辛の辛さ
「俳句四季」の四月号、60~61頁に、私の俳句16句を掲載させてもらった。タイトルは「近詠」、そのままである。「精鋭16句」とあるのが、ちょっと照れ臭いが自分の句がこのようにまとまって俳句総合誌上に活字になって全国の俳句愛好者の目に触れるのはとてもうれしいことで
十勝地方の露地に咲く花の中で、もっとも早く咲き始めるのは、何の花だろうと、往診中にあちこちと、目を凝らして見ていると、雪が解けたばかりの路肩に黄色く光るものを見つけた。福寿草だった。どうやらこの辺の露地の植物の中でもっとも早く咲く花は福寿草のようだ。福寿
四月になって、十勝地方も温かくなり、雪解けが一気に進んでいる。雪景色の中では、白鳥の群れの白さは、それほど目立つものではなかったが、雪解けで大地が黒々と姿を表すと白鳥の色だけが残っているように見えてくる。昨日の往診の途中でも北へ帰る白鳥の群れが黒々とした
一人でも多くの方が俳句に興味を持ち、一人でも多くの皆さんに俳句を楽しんでいただきたい、という思いで、2年前に放送を開始した、FMウイングの、 豆作の「のったり俳句ひねもーす」は今年の4月から3年目に突入する。放送開始当初からアシスタントをしてもらっているシルマ
北海道新聞の読者にあまねく、毎月届けられるフリーペーパー、「月刊しゅん」の19頁に、私の主催する「豆桜(まめざくら)句会」 が登場した♪毎月ではなく季刊「豆桜(まめざくら)」というタイトルで句会で出された俳句を5句取り上げてそれに解説をつけている。どんな句が
先日北見の俳人よしざね弓さんからいただいた、「オホーツク流氷カリー」。とても気になっていて、早く食べてみたくて、先日ついに、その時がやってきた。箱を開けるとレトルトパックが二つ出てきたのであれ、二人前?と思いきやよく見るとこれが一人前で作り方としてはご飯の
ばんえい競馬で最高峰のレース、農林水産大臣賞・第54回ばんえい記念の、今年度の覇者は、我が幕別町で生まれた、メジロゴーリキ(牡8歳)だった!幕別町で生まれ幕別町で育った馬が遂にばんえい競馬の頂点に立った。父・ニシキダイジン母・メジロルビーという十勝では珍しい
しばらく体調を崩されて、俳句の活動を控えておられたという、北見のよしざね弓さんから、先日レターパックをいただいた。中にはよしざね弓さんの作品が掲載された最近の文芸誌と本が入っていた。どうやらまた俳人としての活動を再開されたようだ。これはとても嬉しいことで
昨日の夜当番の午後10時前、仔牛の肺炎を診たN牧場から事務所に戻り、さてこれからカルテを書こうと思った矢先、携帯電話が鳴った。「産みそうだから来てくれ・・・」Aさんの馬のお産だった。そのまま再び車に乗ってAさん宅に着くと息子さんとOさんが手伝いに来ていてちょう
昨年秋から6回にわたって開かれた、道民カレッジ連携講座「俳句を作ろう!」、が、3月5日に終了した。ほとんどが初心者さんばかりの講座の講師というのは初めての経験だったが皆さんがそれぞれ毎回楽しそうに俳句を作りながら句会の座を続けることが出来た。最後の回では参加
十勝の「道新文化センター」の、「春の受講生募集」号が刷り上がった。そこに紹介されている新設講座のひとつに登場したのが、「川柳大作戦」という川柳の講座である。今から約半年前文化センターの事務局のT島さんから「短歌の講座、できませんか・・・?」と言われて「・・
写真家の巨匠、山下僚さんと、十勝の海岸線を散策した。今回はその3回目で、浦幌町の十勝太付近に、旧日本軍が遺したトーチカを見て回った。3月の初旬というとまだこの付近の砂浜には凍てていた十勝川が解けて膨大な量の氷塊が海へ流れ出しそれが海流に押し戻されて砂浜に打
3月5日の昼を過ぎても、十勝地方は青空が見えて、薄日のさす暖かい午後だった。それが夕方になるとあっという間に厚い雪雲が空を覆い細かい雪が一斉に降り始めその雪は密度を増やしながら大粒の激しい雪となり数時間の間に10センチ以上の積雪になった。午後8時頃になると降り
先日の雪の降りしきる朝、いつものように往診に出て、幕別町の札内地区へ向かうところで、いつもの踏切で汽車の通過を待っていると、三脚にカメラと望遠レンズを構えて、鉄道写真を撮っている人がいた。ここの踏切にはよく鉄道マニアの人たちがきてはカメラを構えている。そ
乳製品が足りない時は、どんなに質の悪い生乳でも、かまわず売れたので、酪農家はとにかく生乳の、「質」など考えずに「量」を搾ればよかった。ところが生乳が余った時に生乳を乳製品に加工する技術が十分に出来ていなかったことで生乳を廃棄するという危機が訪れた。その時
せっかく搾った生乳を余らせ、加工する能力もないままに、大量に廃棄する危機を繰り返し、一方において、生乳を原料とする乳製品を外国から大量に輸入し続ける日本の酪農業界。おかしな現象が続いているがおかしな現象は乳業会社や農政ばかりではなく生産現場でも起こってい
過去から現在に至るまで、いくたびも生乳を廃棄する事態をくりかえす、酪農業界の有り様に対して、もっとも怒りを感じているのは、やはり酪農家ではないかと思われる。大変な思いをして毎日毎日牛から搾乳しているのだからそれは当然だと思う。そしてもうひとつ忘れてはなら
我が国の「乳製品」の自給率は、現在59%で、ここ3年低下傾向にあるらしい。https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_070_385/「生乳」の自給率は、現在100%だとはいうものの、それを搾るための、「乳牛の餌」の自給率は、現在34%で、 http://zookan.lin.gr.jp/kototen/rakuno/r222_
生乳が5000トンも余って、それを廃棄する危機の中で、チーズの原料は輸入して、4月からチーズの値上げをすると発表した、大手乳業会社。何かが歪んでいるとしか思えないのだが歪んでいるのは乳業会社ばかりではなく乳製品にまつわる農政であることは言うまでもないだろう。農
「ポテトが足りない」という記事が出て、馬鈴薯の大産地の十勝に住む私は、それを疑問に思って、2月10日の早朝にブログ記事を書き、生乳廃棄5000トンの危機という事態が、再び来ないための「他山の石」としたつもりだった。その舌の根の乾かぬ日の朝の北海道新聞にこんな記事
生乳と同じように、北海道の十勝地方が、大きな生産シェアを持っている農産物に、じゃがいも(馬鈴薯)がある。今年のじゃがいもの出来はまずまずだったようだ。毎年収穫の秋なるとじゃがいもを作っている農家さんや知り合いなどから沢山いただくことがありじゃがいもの大産
生乳5000トンの廃棄の危機は、ひとまず回避できたというニュースで、酪農業界の関係者は、胸を撫で下ろしているようである。しかしこういうニュースを聞くにつけ生乳や乳製品ばかりではなく農産物の全てにおいて我々は「ぞんざいな扱い」をしているのではないかと思わざるを
戦後から長年続いている、工業立国の日本、農業軽視の日本、は農業人口の激減をもたらし、農業関係者からの発言力(選挙票=政治力)が落ちた。そんな背景の中で今回の生乳廃棄問題が出てくると今までのように生産者側に立ってそれを守ろうとする政治力は弱く消費者側に立っ
今回の生乳廃棄騒ぎは、コロナウイルスという特殊な事情があったから、と言うこともできるが、今後も新型コロナウイルスが、変異をしながら、この世にはびこり続ける以上、これからはコロナ禍を特殊事情だなどとは言えなくなり何事をするにもコロナ禍を想定しなければならな
生乳が大量に余ってしまったならば、それを飲んで消費しようとするキャンペーンは、大変有効で、実際に今回、生乳の大量廃棄の危機が、回避できそうな見通しになった。だがこの先生乳がまた大量に余ってしまう状況がいつ来るともわからない。もしまたこの先生乳が大量に余る
コロナ禍などの影響で、生乳が前代未聞の5000トンが余りそう、という危機感を、マスコミが大々的に喧伝し、消費者がそれを真摯に受け止め、年末年始を通して生乳の消費運動が盛り上がりここへ来て前代未聞の5000トン廃棄という憂き目に会うことがなんとか回避されそうな気配
生乳が余り、廃棄されることになれば、酪農王国北海道の、面目は丸つぶれであろう。酪農業界は一体何をやってきたのかどこを向いてやってきたのかという批判は逃れ得ないだろう。しかし冷めた目でこれを見るならばコロナ禍という予期せぬ事態を発端とした緊急事態だから致し
昨年の暮れに、生乳が前代未聞の5000トン廃棄!、という予測が出て、それは大変だ、という事で、新聞・テレビ・などのマスコミが、こぞってこの話題を取り上げて、生乳廃棄回避のための、大キャンペーンが続いている。特に生乳の生産地である酪農王国北海道ではその報道は凄
昨年の暮れ、業界団体Jミルクから出された、「過去最大規模の生乳廃棄の恐れ、約5000トン」という情報が、各マスコミによって大々的に報道され始めた。各新聞社はもちろんのこと各テレビ局などもこぞってこのニュースを取り上げて生乳大量廃棄の恐れという危機感を煽った。年
国道38号線沿いの、帯広市内の東端。渡辺勝入植の地の傍の、水光園への入り口付近に、大きな楡の木が、国道へはみ出しながら、堂々と生えているのは、帯広市周辺に住む人ならば誰でも知っているのではないかと思う。この大楡の木はかなりの樹齢であり幾たびか剪定されたり割
昨日ようやく、いただいた年賀状の、お返事の挨拶を書いて、投函することができた。今日はもう鏡開きの日だというのに随分と遅くなってしまい年賀状をいただいた皆様方には失礼をしてしまったことをご勘弁下さり今年もどうぞよろしくお願いいたします。ということで今年も例
去年の11月に、日ハムの Big Boss 新庄監督をネタに、 いんでないかい新監督は宇宙人 豆作と詠んで道新川柳欄に掲載されたことで調子に乗りそれから事あるごとに川柳を道新へぼちぼち投句するようになって今日はまたその中の一句が活字になった♪ 血税を使って森友幕
広尾町の酪農家のΚさんから、メッセージが届いた。先日の私の記事の中の、鷲の羽跡の場所へ行ったというお知らせだった♪ ↓↓「あけましておめでとうございます。 ご無沙汰しています。 ブログで見て豊似浜のクジラ?らしきものを見てきました。 上半分はほぼ骨だけにな
あけましておめでとうございます。2022年、寅年。豆作只今61歳。今年の抱負は、まずは健康維持。そして家族の健康。経済活動(仕事)が出来ることに感謝。自分の仕事は相変わらず家畜(主に牛馬)の健康を守ること。「家畜健康第一主義」でシンプルに家畜の健康の為に働きた
飲み友達のH田さん宅にお邪魔して、毎年続けている恒例の餅つき大会。今年も晴れた青空のもとで、無事に終了することができた。なんだかんだ言って毎年続けているのでH田さんをはじめ色々な方々が入れ替わり立ち替わり訪れては餅をついてゆくというこの一日を過ごさないと年
マルちゃんがなかなか脱皮することが出来なかった、いわゆる普通の「やきそば」という概念。新製品を作るにしても、ソースや塩や醤油味の域から脱することが出来なかったマルちゃんだったが、ここへ来て、とうとうマルちゃんのやきそば弁当が一皮むけた。それが今回紹介して
インスタント焼きそば界における、関東の雄である「ペヤングソース焼きそば」と、北海道の雄である「マルちゃんやきそば弁当」が、ここ4~5年間にわたり、北海道本土において、熾烈なバトルを繰り広げていることは、インスタント焼きそばファンならずとも、多くの日本国民が
先週の土曜日は寒波がやって来て、雪が数センチ降った後の晴天になった。この日はたまたま、写真家と書家の方々と一緒に、T.A.L.(Tokachi Art Links)のコラボ展のため、太平洋沿岸のトーチカを見に行くことになっていた。大樹町の旭浜に埋もれつつあるトーチカ数基と広尾町
「畜大牛乳」製造中止のお知らせお詫び 令和3年9月22日 「畜大牛乳」ご利用の皆様畜大牛乳製造中止のお知らせ 畜産フィールド科学センター
人のテーピングの前の下地に、皮膚を粘着剤や摩擦から保護する目的で巻く、「アンダーラップテープ」というものがあり、ドラッグストアーなどで手軽に購入できる。そのアンダーラップテープを仔牛の骨折の治療の時にストッキネットの上に巻きその上からキャストで固定すると
今年の2月に、「ざりり」という絵本を出版して当ブログにもその事を紹介させてもらつた洞内(ほらない)由紀子さんの「乳牛の絵本原画展」が、11月29日(月) ~ 12月25日(日) まで帯広市・広小路の「まちなかshowラウンジ」 (以前は「日曜喫茶館」だった場所) にて開催さ
先日、帯広市民ギャラリーで行なった「月下崩砦(げっかほうさい)展」 は、大樹町の写真家の古川こずえさんが中心になって毎年開催されるコラボ展示会の一つだった。古川さんが写真の被写体としてこだわりを持っているものの一つに「トーチカ」がありそれをテーマにした展
「満月」のち「難産」、のち「大雨」ときて、そのあとは決まって「大風」が吹く。というのが、おきまりのコースである。今回のいわゆる爆弾低気圧が上空を通過しその中心から伸びる寒冷前線の通過による激しい風雨はまさにそのパターンで規模も大きかった。我が診療地区の十
▽農場の難産介助で、分娩をさせたあと、双児の確認を省略して帰ってきて、その後▽さんから2仔目がいたという電話を受け、恥ずかしい思いをした。1仔目が大きかったことや忙しかったことや空腹だったことや確認を怠った言い訳は色々挙げられる。しかしそういう時にこそしっ
宵のうちの初産の乳牛の子宮捻転の診療を、帝王切開によって終わらせて、その夜遅く、別の初産の乳牛の過大児の難産を、経膣の陰部切開によって終わらせて、寝床に着いたのが午前3時。翌朝の6時に親牛の乳房炎と仔牛の腸炎の緊急診療が入りそれを終えたら通常の診療受付時間
夜間待機時間への突入寸前に入った往診が、初産のホルスタインの帝王切開で、約3時間かかり、その夜帰宅して就寝し、深夜1時に枕元の電話が鳴って、また初産のホルスタインの難産。飼主の◯さんの稟告では産道が狭く胎児がなかなか来ないという。(・・・今夜2頭目の帝王切開
一昨日の夜間当番は、久しぶりに大忙しだった。折しも月蝕が観測される満月の翌日。十六夜の月の不思議なパワーはその日の午後にもまだ残っていた。夜当番の時間が始まる17時前に「初産牛のお産なんですけど、朝からずっとふんばっていて、出ないんです・・・」◎牧場の場長
毎年なんだかんだと参加させてもらっている、T.A.L.(Tokachi Art Links)のコラボ展示会。11月23日(火)まで、帯広駅地下の帯広市民ギャラリーで開催中なのでぜひ、足を運んでいただきたいと思う。このコラボ企画で私は代表の古川こずえさんの岩のように強いモチベーションにい
先日北海道地方を、西から東へというよりは、南から北へとせり上がるように、ゆっくりと通過していった低気圧。南北に二つの低気圧が連なるいわゆる二つ眼の低気圧でそこから伸びる温暖前線に西からの寒冷前線が追いつき閉塞前線となって北海道の十勝地方の上空をほぼ真北へ
2020年7月8日生まれの和牛、生まれた時に、肛門に形成不全が認められ、その数日後に、帯広畜産大学の先生に相談して、当時の我が診療所のスタッフだったH獣医師と当時畜産大学の教員だった先生(お名前失念)とで肛門形成術を施したという和牛の♀仔牛。施術はみごとに成功し
「急告、牛さん来帯!」というメッセージが、先日、ひかり句会で一緒だったQちゃんこと久才秀樹さんから入った。ひかり句会とは帯広市内の「ひかり食堂」の店主りっきーこと三品吏紀さんの主催する俳句の句会である。メッセージは続けて「ついさっき下川町の農業委員会の人た
毎日都市近郊や農村を、車で回り歩く仕事をしていると、思いがけないものを見つけることがよくある。美しいものや珍しいものを見つけると思わず車を止めて携帯写真のシャッターを切るのが最近の楽しみの一つになっている。だがそんなチャンスはなかなか訪れることがない。そ
11月3日は文化の日。この日は気象学的に「晴れの特異日」として有名で、過去のデーターによると、とりわけ晴れの多い日として知られている。そんな日に、NPOとかち馬文化を支える会から「馬の聴診・体験会」の講師をおおせつかり帯広競馬場のふれあい動物園へ出向いた。晴れ
「安田さん、伝言があります・・・」▲畜産の診療から帰って着た同僚のT獣医師が言った。「授精師のKさんからで、安田さんに食べてほしい焼きそばがあるそうです(笑)・・・」「・・・え、焼きそば?・・・あー、ペヤングかな?」「あんかけの焼きそば弁当が出たので、食べて
我が家の物置の裏は雑草だらけだったので、春先にラウンドアップという除草剤を撒いて、シバクサやタンポポやアカザなどを、全て枯らしておいてすっきりとしていた。ところがその後6月の末頃から朝顔の双葉があちこちにあらわれ双葉のあとに本葉を出し本葉を伴いながら長い蔓
先週のはじめ頃、北海道は急に寒くなり、一気に秋を通り過ぎて、冬を思わせる空模様になった。その日の朝家の窓を少し開けて空気を入れ替えた時「コー、コー、コー・・・」と白鳥の声が聞こえて来た。いつものように出勤するとその道の頭上を数羽の白鳥が鳴きながら首をまっ
「乾乳牛が立てなくなった・・・」という稟告は、私の若い頃からよくあったのだが、昔は乾乳牛を太らせてはいけないという、やや乱暴な飼養管理方法の俗説があったので、それを真に受けて極端な給与制限をした結果乾乳牛が急激な栄養不足に陥り栄養失調や低カルシウム血症を
最近多いと感じている症例のひとつに、乳牛の産前の起立不能がある。昔からある症例で、原因も様々なのだが、産前に立てなくなる原因の中で最近特に多くて気になるのが四肢の疾患である。股関節脱臼や関節炎や脊椎損傷などによって四肢がダメージを受けてお産を前にした乳牛
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8月13日(土)の十勝毎日新聞の第1面のコラム、「編集余禄」の執筆者は、帯広市で畑作を営んでいる、時田則雄さんである。時田さんが全国的に有名な歌人であることはもはや誰でもご存知だと思うが今回はその内容にとても共感したのでまずここに全文を転載させていただく。「
だぶつく牛乳消費の話は、ちょっとお休みして、今回は、昨日から始まっている、コラボ展示会のお知らせ。帯広駅地下1階帯広市民ギャラリーにて8月11日(木)~ 8月16日(火)までT.A.L.(Tokachi Art Links)によるコラボ展示会に私もメンバーの一人として参加させてもらっ
コロナ禍を原因とする、昨年末の生乳需要の落ち込みで、「生乳廃棄」の可能性が騒がれて、メディアを巻き込んだ、大々的な、「生乳消費キャンペーン」が行われたのはまだまだ記憶に新しく1年前どころかまだ10か月も経っていないつい最近の話である。「生乳のただぶつき」は騒
ロシアのウクライナ侵攻に端を発し、世界に流通する燃料価格が高騰し、多くの産業のコストが上昇している。それに従って世界に流通する穀物の価格も高騰し、我が国の畜産の家畜のエサが高騰し、乳牛が食べるエサのコストも高騰し、酪農のコストが上昇している。一年前いや半
「能楽は日本を代表する伝統芸能であり、世界最古の舞台芸術として世界からも注目されています。」という謳い文句で始まるチラシがいま帯広市内を中心に配られている。今年の夏も帯広に「能」の公演が開催される♪「室町時代に確立された能楽は本来、五穀豊穣や天下泰平を願
手元にある「獣医畜産六法」平成22年版(たまたま手元にあったのはこの版)、第5章 衛生 の、〇家畜伝染病予防法(最終改正・平成17法102)には、法律で定められた法定伝染病のラインナップが記されており、1、牛疫2、牛肺疫3、口蹄疫4、流行性脳炎5、狂犬病6、水泡性口炎7
「ヨーネ病は今後もなくなることはない」そう思わせる事実として病原体であるヨーネ菌の性質がある。ヒトの結核やらい(ハンセン病)と同じく死滅しづらく繁殖スピードが遅い性質である。それでも全世界の酪農と肉牛生産牧場が一致して徹底してグローバルな目標を立ててヨー
「今の対策では(ヨーネ病)はなくなることはない」前回の記事に対して、頂いたコメントの中の言葉である。じつは私も全く同意見である。ヨーネ病対策は法定伝染病であるからその対策の内容は100%法律にのっとって遂行されている。その法律の目的は「ゼロ・ヨーネ」を目指し
牛にとって非常に恐ろしく、発症したら最後、治療法がなく、慢性の下痢で痩せて死に至る、「ヨーネ病」という伝染病。病原菌の「ヨーネ菌」は、人の「結核菌」や「らい菌」と同じ仲間の「抗酸菌」という非常にしぶとい細菌である。抗生物質でも消毒液でもなかなか死滅せず増
「ゼロ・ヨーネ」対策で、牛のヨーネ菌を撲滅させようと頑張っている、我が日本の牛の畜産業界の、農場レベルのヨーネ病発生率は、約3%であるという。一方で、カナダ、フランス、米国、など農場レベルのヨーネ病の陽性率が約70%であるという国々のヨーネ病対策は「ゼロ・ヨー
ヨーネ病については、日本以外の国々のデーターがある。「農場レベルのヨーネ病陽性率の国際比較」というものだが、それを見ると、これがなかなかに、ショッキングなデーターなのである。日本以外の国々といってもデーターのほとんどはヨーロッパでそれに加えて米国とカナダ
ここでちょっと人の病気との関係を話題にしてみたい。牛のヨーネ病について語るとき、必ずと言って良いほど話題になるのは、人のクローン病である。難病と言われるクローン病の原因に、ヨーネ菌(抗酸菌)が関係している、というデーターがたくさん報告されているからである
我々牛の臨床家にとって、最も身近な法定伝染病となってしまっているヨーネ病。毎月のように、その診断と認定に立ち会い、毎月のように、ヨーネ牛の殺処分に立ち会い、家保の先生と顔を合わせなければならない。その殺処分の数は一向に減る傾向がなくむしろ増えているように
我々牛の臨床家にとって、最も身近な法定伝染病となってしまった、ヨーネ病。撲滅しようとしても、容易に死滅しない、病原菌の抗酸菌という頑固な性格と、潜伏期間の遅さなどによって、思うように撲滅ができていない、というもどかしさがある。さらにその蔓延の背景には農場
ヨーネ病は牛の法定伝染病の中でも、我々臨床現場の獣医師にとって、最も身近な法定伝染病である。最も身近な・・・ということは最も関わりの深い・・・と言い換えることもできそれは最もよく接する機会のある・・・とも言い換えることが出できる牛の法定伝染病なのである。
ヨーネ病が疑われる牛が、我が診療地区の幕別町で発生し、その診断を家保に依頼して、診断が確定したのは、もう25年以上も前のことだった。当時はまだ十勝地区でも数頭の発生に止まっていてヨーネ菌の感染経路などがつぶさに調べられていた頃だった。町内のその発生農場は和
牛のヨーネ病は、発症したら最期、下痢が止まらなくなり、有効な治療方法もなく死に至る、という恐ろしい病気である。しかもヨーネ菌が感染してから発症するまでの潜伏期間が非常に長く数年以上かかるのが普通なのでヨーネ病の牛がいったい何時何処でどのようにしてヨーネ菌
「実用的なワクチンは無くワクチンによる予防出来ない。また、治療方法は無いため、感染動物は殺処分される」、そんな文言で説明される、牛の法定伝染病、ヨーネ病が蔓延して久しい。私は今まで牛の伝染病についてこのブログで取り上げることを極力避けてきた。私の診療地区
今年もまたトーチカにこだわっている。2月と3月に続いて、6月のトーチカを、じっくりと見て回るツアーを組んだ。写真家の古川さん山下さん、書家の白石さん高橋さん、それに加えて今回は初めてトーチカを見る方々との見学ツアーである。冬の雪と氷に覆われたトーチカとはかな
今回は、私が所属していて、課題句の選者などをさせていただいている、俳句誌「円虹」330号。平成7年1月、山田弘子が創刊、主宰・山田佳乃、師系・稲畑汀子、の63ページ、虹のムコウ「総合俳誌通読(123)」大瀨俄風で、私の一句 浜に打ち寄す流氷のなれのはて
「育成♂牛の出べそを治して欲しい。」という稟告。飼い主の◯さん自らの希望で、診療所へ搬入して、手術台での初診となった。どんな状況かわからなかったが、現場(◯さん宅)で診療するよりも診療所に連れて来てくれた方が様々な対応ができるし獣医師も複数いるのでありが
木槿(むくげ)の花が、あちこちで咲いているのを見かける頃になった。ピンク色で、花の中心部が濃い紅色。その特徴によって底紅(そこべに)という別名がある。あるいは真っ白な白木槿(しろむくげ)もある。薄い五枚の花弁を開き可憐な雰囲気がある。朝に咲き夕にはしぼむ1
ここのブログに俳句の話を書くと、閲覧者の数がガタ落ちするのが常になっている。ここは獣医畜産関係者の皆さんに、より多く見ていただいているらしく、俳句関係者の皆さんには、あまり見ていただいていないのかもしれない。それでも懲りずにまた俳句の話題を(笑)。十勝の
俳句は、日本の誇る立派な文芸である、と同時に、とても庶民的な文芸である。日本語を使う人ならば、誰でも、簡単に俳句を詠むことができる。俳句は、俳句を職業にしている人よりも、別の職業をしている人が詠むと、味のある俳句になることが多い。かくいう私も俳句が職業で
『これは日本人が食べる分だからいい』と言いながら、日本へ輸出する小麦にグリホサート(発癌性除草剤)散布し、輸送前にイマザリル(禁止防腐剤)を噴霧するアメリカの小麦農家、が居ることは事実らしい。これに対して『これはアメリカ人が乗る車だからいい』と言いながら
十勝地方のわが町の小麦の収穫も、ピークを過ぎて、残す所あとわずかになったようである。仕事の途中で耳にする話によると、今年の小麦は豊作とのこと。嬉しい限りである。地元十勝で小麦が豊作ならばそれを十勝管外へ出荷して地元の農家さんの収益が増すのはもちろんのこと
十勝地方の我が町の、小麦の収穫作業が、ここ数日で本格化している。町内の畜産農家さんを往診していると、いたるところで、小麦の収穫用の巨大なコンバインと、その前後に、ハザードランプを点滅させながら、JAの関係者の車が伴走しているところに遭遇し、そんなコンバイン
十勝管内の各JAと、その畜産農家さん方の関心事は、もっぱらこの病畜処理施設の、経営者が変わることによって、病畜を受け入れる時の料金が上がり、金銭的な負担が増すのではないかというところにある。それを懸念するのは当然だろうしそうならないように働きかけるのも当然
詳細はさておき、要するにこの施設には、① 敷地、② 建物、③ 運営権、という三つの財産があり2012年までは十勝農協連(山本組合長)が全てを所有していた。それを2013年に①の敷地を岸化学グループ(本部・徳島)という企業に売却した。そしてその敷地の賃貸契約が2023年ま
我々現場の臨床獣医師と、非常に深いつながりのある、「病畜処理場」。いわゆるレンダリングプラントにも、経営体としての事情があるようだ。先日の十勝毎日新聞のトツプにでかでかと書かれていた記事は十勝の「病畜処理場」が畜産農家にとっていかに大事な施設であるかを物
7月の中旬、西日本の沖縄や九州や四国から、梅雨明けの便りが届くようになってきた。梅雨明け前には、激しい豪雨になることが多く、今年も静岡県の熱海などで、土石流が発生して甚大な被害が出てしまった。毎年我が国のどこかでこの季節に必ずどこかで豪雨による災害が発生す
先週のたしか月曜日、いつものように往診に出て、わが町のN地区の道道を、南へ向かって走っていたら、対向車線に・・・なんと大きなトラックが横倒しになって路肩をはみ出し半分畑の中へ落ちていた。これだけの大きさのトラックが横転しているというのはどれだけのハンドル操
米国で売られている「米国仕様」のシダーが、我が国で売られいている「日本仕様」のシダーよりも、スタイリッシュで使い勝手が良いことに気づき、悔し紛れに、米国人の手先の不器用さがそうさせたのだ、などと結論をした前回の記事(笑)。それを読んでくれた同窓生でZoetis
「◉さんの牛、どうでした・・・?」、昨日の早朝、臀位の難産で失位を整復中起立不能、吊起しながら、やっとの思いで介助娩出させた、◉さんの初産の牛が気になっていたので、この日往診に行ったK獣医師に聞いてみた。「・・・あぁ、あの牛・・・立ってましたよ。」「立てま
先日の夜間当番の朝、「お産で、お尻しか触れない・・・」という酪農家の◉さんからの電話。臀位の難産である。これはよくあることなのでまずは双子を想像。または単体の臀位もありうる。着いて診ると本当にお尻だけで後肢は全く触れない状態だった。「初産で、予定日も過ぎ
日本伝統俳句協会・北海道支部によって、毎年俳句を募集して開催する、北海道支部賞の「入選句集」が完成。去年からこの賞の主催を荒舩青嶺さんから引き継ぎなんとか今年も第9回目の結果報告として冊子にまとめることができた。この「北海道支部賞」の自慢出来るところは選者
コロナ禍の緊急事態宣言で、延期をしていた、日本伝統俳句協会・北海道支部の、卯浪俳句会「十勝教室」。昨日ようやく第1回目の句会を開くことができた。この日は朝から快晴で昼間の気温は30℃を超えた。しかし北海道十勝らしく湿度の低いさっぱりとした暑さで句会場のSalon
我が町の糠内地区は、盆地になっていて、十勝管内でも有数の、寒暖の差の激しいところである。厳寒期には十勝で最も気温の下がる陸別地区と肩を並べるほど気温が下がりマイナス25℃を下回ることはザラである。夏期には逆に気温が上がりプラス30℃以上になることはザラである
6月20日は父の日だった。6月の父の日は、5月の母の日に比べて、歴史も薄く影も薄い。常識的に考えて人は誰にも父と母がいるが母から受ける愛情の方が大きいのが普通だからそれは当然と言える。我が家も当然それが当てはまっていて毎年母の日には妻が子供達から色々感謝の贈り
「このCIDR(シダー)、使ってもらえますか?」繁殖検診に行った∮牧場のチーフの#君が持ってきたのは、数年前に∮牧場の社長が、カナダで買ってきたというシダーだった。シダーすなわち膣内留置型黄体ホルモン製剤である。そんなシダーを使うことに全く問題はないので了解し