第3586日目 〈今日は昨日の続き、明日は今日の続き。その影に埋もれる無くなりつつある生活の古典について。〉
年齢を重ねると、新しい年を迎える、もう今年も今日で終わりだ、という実感は薄れてゆく。今日は昨日の続きであり、明日は今日の続きである。 若い頃はそんな風には思いませんでした。12月31日は12月30日の翌日という意味しか持たず、01月01日は12月31日の翌日でしかない。ただ年が改まるから……今年から来年へ、去年から今年へ……、なんとなく区切りになっているだけのこと。とはいえ、地元の神社に参詣して、おせちを食べて、年賀状を見て、等々正月にやるべきことは当然やりますけれどね。 子供時代のように祖父母の家に親戚一同が集まることがあれば、大晦日やお正月の意識も多少はされて胸も弾むのだろうけれど、そんな年来の習慣を継続できている<家>が果たしてどれだけあるのでしょう。晦日──30日に仏壇から位牌や写真をおろして綺麗にし、神棚をおろして神宮や氏神のお札を新しくして注連縄をさげて、台所の竈神の..
2022/12/31 02:00