マーメイド クロニクルズ 第二部 第3章−5 ルールは変わる(再編集版)
未だ何人も訪れたことがなく、今後も誰も訪れないであろう西インド諸島とアゾレス諸島の狭間、インド洋「バミューダトライアングル」。その2万里を越える海底に、四次元空間につながる海主ネプチュヌスの城がある。きらめく宝石のように飾り立てられた100の部屋は、マーメイド、マーライオン、セイレーンなど、海主の眷属たちの住処。陽の光さえ届かぬ深海底にひっそりとたたずむ城の回りでは、赤、青、黄、緑、オレンジにかがやく魚、エイ、鮫たちが泳ぐ。水龍とマーライオンが戦う姿が描かれた広間では、青みがかった白銀の髪をなでるネプチュヌスが黙りこくっている。彼のマリンブルーの眉毛がわずかな海流に揺れた時、ネプチュヌスが思念を発した。(一同のもの、面をあげよ)海神界の親衛隊長シンガパウムの一族が、呼び寄せられていた。「忠義をつくすもの」でマー...マーメイドクロニクルズ第二部第3章−5ルールは変わる(再編集版)
2020/06/29 00:00