【佐藤優】30代で35年ローンを組む異常

【佐藤優】30代で35年ローンを組む異常

①朝日新聞取材班『負動産時代マイナス価格となる家と土地』(朝日新書810円)②宇野みどり『はじめはここからスワヒリ語』(第三文明社1,500円)③スティーヴン・ホーキング(青木薫・訳)『ビッグ・クエスチョン<人間の難問>に答えよう』(NHK出版1,500円)(1)朝日新聞取材班『負動産時代』は、日本の不動産ビジネスが抱える問題を構造的に解明した優れたノンフィクションだ。<さまざまな「負動産」問題の根っこにあるのは、「新築主義」とも言うべきゆがんだ住宅政策と、焼き畑農業のような土地政策である。「土地神話」時代の政策の骨格をひきずったまま、噴出するさまざまな問題に対して場当たり的に対応しているように映る>との指摘はその通りだ。特に持ち家政策に諸悪の根源があるように思えてならない。サラリーパーソンが35歳で支払...【佐藤優】30代で35年ローンを組む異常