ジェンダーの視点から「教養」を見据える意味―『夢みる教養』

ジェンダーの視点から「教養」を見据える意味―『夢みる教養』

☆『夢みる教養』(小平麻衣子・著、河出書房新社・2016年)☆サブタイトルは「文系女性のための知的生き方史」ここでいう「文系」とは文学をメインとしながらも哲学、史学、教育学、心理学などを含む人文科学に加えて社会科学も一応念頭に置かれているようだ。しかし、実際に本書で論じられているのは、大学に設置された学部学科でいえば文学部国文学科(近年は日本文学科などと称されることも多いが(※))をメインとした「人文知」の領域と捉えて、ひとまずさしつかえないないだろう。※偶然にも本日(2024/03/20)天皇皇后両陛下の長女である愛子さまが学習院大学文学部日本語日本文学科を卒業されたという。また「のための」と書かれていることから、いわゆるハウツー本と勘違いされる可能性もなきにしもあらずだが(失礼を承知で言えば、そんな輩...ジェンダーの視点から「教養」を見据える意味―『夢みる教養』