レンズという窓を通じて見えるもの。あるいは見えざるもの。
写真自体よりも、寧ろそこから喚起される「もの」に意味があると考えています。全てのものは消え去っていきます。それでも、この儚い時間を、ほんのひと時だけでも繋ぎ止めてみようと思います。 ※機材紹介ブログではありません。撮影した写真を掲載するブログです。
過去2回の会津への旅で、会津の奥深さと恐ろしさは身に沁みて分かった。本当の意味で会津を制覇することなど出来る筈もない。それでも福島コンプリートを目指す以上、形だけでも会津の最奥まで到達しなければならない。まだ先の話になるが、来るべき福島コンプリートのフィナーレは、会津最奥の檜枝岐村、あるいは沿岸部の双葉町(福島第一原発のある町)だと考えていた。GWとなり、遠距離ドライブを厭わず出かけるチャンスが来た。沿岸部は季節に関係なく到達できるが、奥会津は真冬だと厳しい。今しかない。いよいよ会津最奥を目指す短い旅に出ることにした。短い旅といっても一日に8〜10時間も運転するきつい旅である。会津の最奥は本当…
GW前半戦として、またも会津方面に行ってきた。都合3度目の会津遠征であり、どうしても進路が被る。既視感(というより実際に既視)のある町並みを何度も通過する。楽しいというより、苦行のような趣きすらあり、一体何のためにこんなことをしているのか、煩悶を続ける道中となった。それはそれとして・・・。本編に入る前に、道中に道の駅で食べた「ラーメン丼」を紹介する。その道の駅のレストランでは結構本格的な「喜多方ラーメン」を食べることができる。でも僕はオリジナルであるという3つのメニュー、すなわち「ラーメン丼」、「ラーメンピザ」、「ラーメンバーガー」が気になって仕方なかった。こういうのが好きなのである。もはや味…
秋田県某所。物件が特定されないように、断片的な写真しか掲載できないことをご容赦願いたい。撮影したのはちょっと前のこと。いつものように街を歩きながら写真を撮っていた。そこに廃屋らしき建物を見つけて、通り過ぎようとした。ん?、ん?。建物の奥で灯りが点いている?。こういう場合は大抵、どこかの穴から光が差し込んで反射しているだけだ。僕は何となく入口に近づいてみた。照明が点いている。流石にこの建物で営業はしていないだろうと思ったら、入口に「営業中」の札が掛かっている。これが雑貨屋さんとかであれば、敢えてそういう狙いなのかもしれない。でもここは美容室だ。この状態で営業許可の更新が出来るのだろうか?。あまり…
気づけばGWが目の前に迫っている。秋田県では今だに肌寒い日が続き、朝晩にはストーブを使っている。我が家の太陽光発電の発電量も、例年の半分ほど。4月の日射量(発電量)は記録的な低さになっている。ここ15年では間違いなく最低だと思う。桜前線も目立った盛り上がりのないまま終焉を迎えた。晴れ晴れとした5月が来るように願っている。来月には僕のブログも移転することになるだろう。GooBlog最後の日々も楽しみたい。写真の桜の遊歩道は、今のGooBlogにそっくりだなと思った。X-T5 / XF90mm F2.0LM WR
我が家の猫、銀次郎くんが14歳になった。銀次郎君は「25歳+α」まで元気に生きることを目指している。だからまだまだ道半ば。今後も食事と運動には気を使っていこう。まあでも本人(本猫)は、気ままなものである。既に先代のオス猫の年齢を超え、来年にはボス猫の年齢を超える。嘘みたいだ。これからの一日一日を大事にしていきたい。猫生はまだこれから。楽しくやろうぜ!X-T5 / XF35mm F1.4R
FUJI(SATO)カラーで写そう(終)〜記憶の色は薄れていく
藤里町の大部分は山岳地帯であり、市街地は町の南側のわずかな範囲に集中している。北側には白神山地が広がっていて、心許ない林道で青森県の西目屋村と繋がっている。山岳地帯の一部には秋田県側からは直接行くことができず、青森県側しかアクセスできない場所もある。町の南側の市街地も国道7号線から10キロほど離れており、まるで陸の孤島のようになっている。街中には食品スーパーも含め、一応の店が揃っている。冬季間はそこに籠もって生活するような感覚があるのだと思う。勿論、今の時代はクルマで離れた町まで出かけることは難しくない。それでも、それほど遠くない時代までは、人々は決められた相手とだけ接触し、決められた店で買い…
秋田県北部の町、藤里町。これが2回目の訪問である。初めて藤里町を訪れたのは2021年のことだった。それまで幾らでも機会があったのに藤里町に行かなかったのは、世間を騒がせた児童連続殺人事件があった町だったからである。事件のことを想うと胸が締め付けられる。加害者に同情するつもりはないが、あまりに切ない事件である。更にいえば、この小さな町にはワイドショーの取材班が長期に渡り張り付き、地元住民との間に軋轢や衝突もあったと聞く。スティル写真とはいえ、カメラを手に町を歩いて良いものか逡巡したのも事実である。だが前回の訪問時に町を歩いて、藤里町はそんな暗いイメージの町ではないことも知った。今後は事件のことで…
東北コンプリートのプロセスで350近い旧市町村を歩き、250近くの役所(旧役所)を見てきた。基本的に田舎の町であるほど、役所の相対的な位置は高く、街自体が役所を中心に作られていることが多い。繁華街の殆どは、役所か寺社仏閣(その土地の中心的な)の周囲に作られている。役所は市民に開放され、市民が使うことを前提にしている自治体もあれば、どちらかというと排他的で江戸期の「城」のような感覚で運営している自治体もある。そこは自治体の考え方次第だけれど、市役所を市民に積極的に開放している町は、大抵の場合で住みやすい町であると思う。さて、ここは秋田県能代市。僕は能代市のことは正直よく知らない。街で写真を撮るけ…
秋田県の能代市方面の幾つかの町に写真を撮りに行った。すべて何度か行っている場所だ。同様に何度か入ったことのある食堂でランチを食べようと思ったら、その店は廃業していた。だからGoogleマップで調べた店に行くことにした。移動経路にあるからだ。それが今回の写真である。肝は「異様な量」である。僕は食べ物写真のセンスがないので、写真では凡庸に見えるかもしれない。実際には一目見ただけで「え?嘘??」と思うほどの量である。正直少し混乱した。国道沿いにある「食事処かあちゃん」という店である。その名の通り、かあちゃん、いやまあ実際には「ばーちゃん」が一人で切り盛りしている。要約すると以下のような店である。①基…
宮城県の登米市から栗原市の築館に移動したのが前回。築館の前には同じ栗原市にあるジャズカフェ「コロポックル」に行っていた。これで3度目だろうか。JBLスピーカーの最高峰「DD67000エベレスト」を設置した店である。値段の話をするのは野暮だが、スピーカーだけで800万円オーバー。なんだか凄いパワーアンプ機器などを含め、オーディオだけで2000万円くらいになるのではないか。何を言いたいかというとカフェの投資の範囲を超えているということだ。これだけの機器の音をたった700~800円の珈琲一杯で聴くことが出来るのは、もはや奇跡と言っても良い。ところがその珈琲がまた旨いから困ったものだ。オーディオ機器は…
落ち椿を見る度に、京都の法然院に行きたいなと思う。京都に住んでいるとき、誰もいない時間に落ち椿を撮影しようと考え、朝早い時間に出かけたことがある。若い僧侶が石畳に椿を丁寧に撒いていた。最初は「なんだやらせだったのか」と驚いた。でもその様子を眺めているうちに、それはやらせではなく修行なんだろうなと思った。一度で良いから僕も自分で椿を撒いてみたいものだ。そのとき、どんな想いが去来するのか。あるいは何も考えないのか。それは叶わないだろうから、こうやって落ち椿を見つけたら写真に撮ろう。『8のつく日はwebにお花を』X-T5 / XF23mm F1.4R LM WR
登米の町からの帰路、旧・築館町(栗原市)に立ち寄った。築館は合併時点で人口が約1万5千人ほどの町だった。でも印象としてはもっと大きな町に思える。何がそう感じさせるのかは分からない。僕は「築館」と聞くと、反射的に「ブルース」と言葉を繋げたくなる。この場合のブルースは、本物の「Blues(ブルーズ)」ではなく、淡谷のり子とか青江三奈なんかの歌謡ブルースである。多分、伊勢佐木町ブルースみたいな感じで、「築館町ブルース」という語呂を楽しんでいるだけだが・・・。登米の後に築館。宮城県は楽しめる。X-T5 / XF23mm F1.4R LM WR
ガイドブックには決して載ることのない、私的な「登米の歩き方」を掲載する。本当はガイド地図も作ろうと思ったが、歩いて探すことも楽しみの一つなので止めておいた。もっとも、これを見て実際に登米を歩く人はいないだろう。ガイドブック的な出版物は、どうしても「映える」スポットにばかり注目する。都会の喧騒から離れ東北独特の町並みを訪れた方が、わざわざお洒落なカフェに行く必要はない。そもそも登米町には、お洒落なカフェなど存在しない。それを補って余りある個性豊かなスポットが満載なのである。決してガイドブックが取り上げない(あぶら麩丼はギリ取り上げる)、登米の名所を歩いてみよう。①天然もの看板真っ茶色に染まったオ…
「ブログリーダー」を活用して、6X6さんをフォローしませんか?