【2764冊目】三浦綾子『塩狩峠』
塩狩峠 (新潮文庫)作者:綾子, 三浦新潮社Amazon 「新潮文庫の100冊2021」全冊読破キャンペーン88冊目。読み終えて、いろんなことを考えさせられました。特に、キリスト教というもの、信仰というものと、そろそろ正面から向き合わなければなるまい、という思いが強くなりました。自分の命を犠牲にして列車を止めるという信夫の行動自体は、彼自身の気高さ、人間的な高み、ということで説明がつくのかもしれません。しかし、それをかたちづくったのは間違いなく、キリスト教の信仰であったことを考えるとき、そのことを抜きにして信夫の行動だけを称えるというのは、やはりある種の欺瞞ではないかと思うのです。歴史を見れば…
2021/10/28 19:03