真珠湾の冬(ジェイムズ・ケストレル)
書評で高い評価であり、エドガー賞受賞作の本作品を読んでみた。先日、読んだ佐々木譲の「エトロフ・・」と同じく、真珠湾攻撃の時期を舞台にしているのに興味を持ったのも一つの理由だ。読んでみて、驚いた。自分のイメージしていたものとは、全く、違っていたのだが、自分の好みの文体と、好みのストーリー展開、見事な結末だったのだ。近年、読んだ小説の中でも、5本の指に入る傑作と言っても良いだろう。ストーリーを簡単に述べると、1941年のホノルルが舞台だ。そこで、白人男性と日本人女性の惨殺された死体が発見され、主人公のマグレデイ刑事が捜索にあたる。主人公は、やや、ハードボイルドで、陸軍の狙撃兵も経験した射撃の名手のかっこよさが際立つ。やがて、犯人の手がかりを追って、香港に飛ぶのだが、そこで、仕組まれた罠に落ち、投獄される。そし...真珠湾の冬(ジェイムズ・ケストレル)
2023/10/31 22:05