甘利俊一先生の講義のような語り口が楽しい『めくるめく数理の世界 ― 情報幾何学・人工知能・神経回路網理論』
2024年のノーベル賞は、AI(人工知能)にフォーカスが当たった。物理学賞をホップフィールドとヒントンが受賞したというのに驚くと同時に、甘利俊一先生が選に漏れたことを残念がる声が多かった。深層学習のもととなった確率的勾配降下学習法は甘利先生のアイディアによるもので、それをヒントンが実用化した。ホップフィールドの連想記憶モデルは、一時期 Amari-Hopfield モデルと称されたこともあり、現在の生成 AI の基本方式であるアテンションに発展した。 このあたりの詳しい事情は、伊東乾先生の記事「本来なら日本の甘利俊一・福島邦彦両氏が受賞すべき今年のノーベル物理学賞」が参考になる。 jbpres…
2024/10/30 13:00