つくもが家に来てから約1週間後、保護主Uさんに引き取られた兄弟猫の茶トラくんを事情により1泊2日預かることになった。 茶トラくんが到着した時私は仕事で不在だったが、同居人によると、初めての場所に物怖じすることもなくすぐにつくもと遊び始めたらしい。ごはんもよく食べ、トイレもしっかり使ってくれたそう。私が帰宅すると、つくもお気に入りのキャットタワーに2匹仲良くおさまって寝ていた。 遊ぶ兄弟 寝る兄弟 同じ月齢の子猫が2匹いると、性格や体格を比較することができておもしろい。 茶トラくんはひとり遊びも好きらしい。つくもが寝ている隙におもちゃを独り占めして遊んでいた。つくもの方が人にも猫にも構ってほしい…

5月31日。この日はいよいよ白猫つくもを迎えに行く日である（これまでの経緯はこちら）。私は空のキャリーと菓子折りを抱えて保護主のUさん宅へ向かった。 Uさんの自宅リビングには大変立派なケージが鎮座しており、各部屋にたくさんのおもちゃが転がっていた。兄弟猫の茶トラくんとつくもが無尽蔵に暴れまわる様子を私たちはしばし眺めた。生後おそらく1,2週間で母親とはぐれてから約2カ月間、つくもはUさん一家に大事に大事に育ててもらったのだ。慣れた環境から連れ出すことも、仲良しの茶トラくんと引き離すことも、正直胸が痛んだ。今夜は兄弟を探して大鳴きするだろうと思った。でもつくもはうちの子になるのだから、覚悟を決め…

知人から子猫の里親にならないかと打診され、引取り手がいないのなら私が...と答えたものの、実際に会うまでは何だか半信半疑だった（打診までの経緯はこちら）。他に里親が見つかるかもしれなかったし、そもそも子猫と暮らすイメージが湧かなかったのだ。いつかまた猫とのご縁があるとしたら、どこかで行き倒れている成猫と出くわすのかなと漠然と考えていた。ポテと出会った時の思い出に完全に引きずられている。自分が子猫を無事に育て上げられるのだろうかという不安ももちろんあった。 人間がそうやって益体もない考えを巡らせている間にも、子猫はすくすくと成長し、引渡しの日が5月末日に決まった。それに先立って保護主のUさんが兄…

ポテを失って4カ月。思いがけない縁が重なり、我が家は子猫を引き取ることになった。 その子猫はとある民家の屋根裏で誕生した。4月8日、天井から落ちてきた新生児らしき子猫たちを家主が発見。野良のお母さん猫が屋根裏に侵入して出産後に立ち去ってしまったものと思われる。落ちてきたのは黒と茶トラの2匹だったが、残念ながら黒猫は亡くなってしまった。その家では飼うことができないので周囲に相談したところ、Uさんという方から茶トラと会ってみたいと申し出があった。 4月13日、Uさんが顔合わせのために訪問すると、そこには茶トラと共に白猫がいた。あの後白猫も落ちてきたという。引き取ってもらえないなら子猫たちは屋外に放…

1月末の深夜、愛猫ポテが亡くなった。縦隔型リンパ腫の診断を受けてから約2ヵ月半であった。 その日の朝、ポテはリビングに設置してあるポテ専用の段ボール箱にこもっていた。昨日からもうほとんど水も飲んでおらず、食べ物は1週間近く口にしていない。日中、私が仕事に出ている間、ポテは箱から出てきて少しだけホットカーペットに横になったらしい。足がふらつくので同居人がお腹を支えてあげると、何とか歩くことができたそうだ。私が帰宅すると、今度はまた別のポテ専用の箱に入っていた。 ポテは手足を投げ出して、床にお腹をつけて横たわっていて、時々ナーンと鳴いた。助けてほしいときの鳴き方だった。私たちは箱の両隣に腹ばいにな…

ポテが縦隔型リンパ腫の診断を受けたのが11月中旬。緩和ケアを選択した場合の予後と伝えられていた2ヶ月が経過した。ポテはまだ頑張ってくれている。 緩和ケア開始以降は波はあるものの概ね穏やかに過ごしてくれていたと思う。通院は基本的に2週間に1回。主な症状は下痢と目ヤニ鼻水で、下痢は薬で抑えることができた。点眼点鼻薬も処方してもらったのだがポテが嫌がるので頻繁にさすことができず、ウェットシートでこまめに拭き取った。食欲もあった。ただ腫瘍に栄養を取られてしまうらしく体重は減ってしまったが。何より胸水が溜まらない状態を維持できたのが良かった。 1月中旬、私はどうしても避けられない2泊3日の出張の予定があ…

2022年の夏に公園で猫のポテを保護し、初めて動物病院に連れて行った時、この猫は10歳を超えているかもしれないと言われた。確かに当初は毛並みも歯もボロボロで素人目にも若い猫には見えなかった。でもその後ポテと暮らすうちに、そこまで高齢ではないのではと思うようになった。毛艶も改善したし、おもちゃでよく遊ぶし、何より鳴き声が高くてあまりにも可愛かったためである。 引越しを機に新しい動物病院を受診した際、改めて年齢を尋ねてみたところ、6～8歳ぐらいではないかとのこと。間をとって7歳だとすると2022年に出会った当初は5歳だったことになる。ポテはじいちゃん猫ではなくオジサン猫だったんだな。まぁ真実は知り…

縦隔型リンパ腫と診断され緩和ケア中のポテだが、今も日々新しい姿を見せてくれる。 鏡餅に擬態するポテ うちにはサイズの違う2つのビーズクッションがあって、ポテが大きい方しか使わないので、小さい方が人間用になっていた。ところがある日突然ポテが小さい方も気に入って使いだした。コンパクトにおさまっている姿がとても良い。大きい方も変わらず使ってくれるので人間用クッションはなくなった。 狭い足場でくつろぐ（？）ポテ これはキャットタワーのステップでくつろいで（？）いるところ。このキャットタワーはこれまで中段の箱しか使っていなかったが、先日下段のハンモックでも寝るようになり、さらに間にあるステップも使うよう…

2025年になった。 あけましておめでとうございます お正月明けからポテはまた少し体調を崩した。以前胸水が溜まっていたときのような不自然な呼吸は見られないが、ほとんど食べてくれず下痢も再発してしまった。迷った挙句病院へ連れて行ったところ、腫瘍が大きくなっていてもうかなり状態が悪いとのこと。幸いなことに胸水は溜まっていないので、これまで通りのステロイド剤と整腸剤、下痢止めで様子をみることになった。 緩和ケアを選択したから病院へ連れて行くか否かの判断が難しい。獣医師も、胸水がたまったら抜去はするが、それ以外にもうできることはないという口ぶりだった。（血液検査をして腎臓の数値が悪いようなら治療をしま…

今年もポテとクリスマスを迎えることができた。 不本意ながら撮影に協力するオジサン猫 11月にポテの縦隔型リンパ腫が発覚し、ポテと一緒にいられることの有難さをいっそう感じる年末となった。2年前も去年もそうしたように、家で料理を作ってみんなでクリスマスを祝うことにした。 乾杯 チーズや生ハムやピスタチオを並べ、まずはビールで乾杯。私が担当したパンプキンスープのポットパイは失敗した。器が大きすぎたこと、手際が悪く冷凍パイシートが温まってしまったこと、ちゃんと側面にも卵黄を塗らなかったことが敗因。敗因が多すぎる。でも愛猫が傍らにいてくれるのならそんな失敗は些細なことなのである。 エゾ鹿のシチュー メイ…

縦隔型リンパ腫と診断され緩和ケアを続けているポテの最近の変化。 その1。ねこじゃすりが目ヤニじゃすりになった。 ねこじゃすりで目ヤニを取られるポテ このねこじゃすりはポテと暮らし始めて1周年の記念にプレゼントしたものである。ポテも気に入ってくれて、よくブラッシングに使っていた。最近病気の影響で目ヤニがたくさん出るようになったのだが、猫用ウェットシートで拭かれるのは嫌がるし、乾いて固まった目ヤニは手ではなかなか取れない。それでふと思いついてねこじゃすりで目回りを撫でてみると、目ヤニがよく取れる！ポテも気持ちが良いらしくされるがままになっていて大変有難い。 その2。ハンモックが寝床に認定された。 …

ステロイドが効いて腫瘍が小さくなったので11月末から12月初旬までポテはすこぶる体調がよかった。食欲も平常時以上に旺盛だった。減ってしまった体重を取り戻そうとしていたのかな。ポテは緩和ケアの一環としてステロイドを使っているのだが、余命僅かと宣告された愛猫のこんな姿を短期間でも見ることができるのなら抗がん剤治療を選択する人がいるのも理解できるなぁと思う。 そこからまた少し体調が悪化した。目ヤニと鼻水が増え、2,3回下痢をした。食欲は若干落ちたものの食べてくれているのだが、明らかに体重が減っていくのが心配だった。とはいえ呼吸は落ち着いているし、緩和ケアを始める直前のような目に見えてしんどそうな様子…

うちの猫のポテが縦隔型リンパ腫と診断された。それから約2週間悩んだ後、我々は化学療法ではなく緩和ケアを選択することにした。その経緯とポテの様子について記録しておく。 緩和ケア開始まで 11月13日に病院から戻ってからポテの具合はどんどん悪くなった。1日のほとんどを横たわって過ごすようになり、トイレまで歩いていくときなどの足取りも頼りなく、日に数回下痢をした。餌にはいよいよ手をつけなくなって、それなのに下痢は出るので体がすっかり痩せてしまった。この期間は見ている人間もつらくてたまらなかった。 外注検査の結果が返ってくるのを待つ予定だったのだが、とにかく食べないのが不安で、11月24日に病院に連れ…

猫白血病ウィルス（FeLV）陽性のうちの愛猫が縦隔型リンパ腫と診断された。診断までの経緯やポテの様子などを記録しておきたいと思う。 診断までの経緯 11月12日。わずかに口を開けてハッハッハッと短い呼吸を繰り返しているのを見かける。2日前に人間が1泊外泊をして帰宅した際も、いつもならニャーニャカ文句をいいながら寄ってくるのに、あまり鳴きもせず大人しかった。心配になる。 11月13日。仕事中に同居人（在宅勤務中）から連絡がある。ポテの呼吸が胸水の溜まった猫の呼吸に近い気がするので近所の動物病院に電話で問い合わせたところ、早めに連れて来るよう言われたとのこと。私も仕事を切り上げて帰宅し、病院へ。 …

今の家で黒猫ポテと暮らすようになってから10月は特別な季節になった。太陽の位置が低くなって、南向きの窓から室内に直射日光が差し込むようになるためである。そうすると猫は日向ぼっこができるし、日向ぼっこ中の猫を眺めることは人間の健康に良い。 9月末、ポテは日差しの気配が近付くのを感じて窓際待機を開始した。 このガラスさえなければ… そして10月に入ったある朝、ついにポテ専用クッション（かつては人間用）に日差しが届いた！ あーきたきた もうちょい奥まで照らしてもらえる？ 10月半ばにはクッションに完全に日が当たるようになり、ポテは念願の日向ぼっこを楽しんでいる。 これよこれ ちなみにこの写真は、クッ…

丹波焼陶器まつり「秋の郷めぐり」に行ってきた。 気持ちのいい秋晴れ 中心部にある「陶の郷」は大変な人出で駐車スペースを見つけるのに苦労した。次行くなら平日がいいな。陶の郷をぐるりと見て、登窯を見物して、窯元をいくつか回った。帰りに寄ったカフェの黒豆パフェが美味しかった。 というわけで今回の戦利品。 千代市陶房① 千代市陶房さんの土星みたいなうつわ。丼ぐらいのサイズ感。1点1点模様が違って縦に縞が入っているものもあった。 千代市陶房② こちららも千代市陶房さん。湯吞みを購入する予定はなかったんだけど、色味と質感があまりにも格好良かったので買ってしまった。これで焼酎のお湯割りを飲みたい。 市野悟窯…

今年の夏も暑かった。夏ってこんなに暑かったっけと、ここのところ毎年思っている気がする。それでも8月末には少しずつ涼しくなり、夜はエアコンを切って窓を開けて眠れるようになった。 翌朝もしばらくはエアコンなしでいけるが、昼前にはだんだん室温が上がってくる。そうするとポテがこの暑さをどうにかしろと様々な方法で主張してくる。 方法その1 転がってアピール まずは転がってアピールする方法。人間の見ている前でちょっと歩いたかと思うとゴロンと横倒しになってみせる。暑すぎてもう動くこともできないという雰囲気を演出している。 方法その2 カーテンに籠ってアピール あるいはカーテンの裏に入り込む方法もある。むしろ…

猫のポテを公園で保護してから2年が経った。2年間の感謝と3年目もよろしくという気持ちを込めて、今年もプレゼントを用意した。 ちょうど記念日の朝に到着 購入したのはキャットタワー。ポテは高齢だしあまり高いところに登らないので116cmの低めタイプにした。色は黒猫が映えそうなベージュを選択。 組立て完了 さっそく組み立ててデスクの横に置いてみた。仕事中ポテはよく足元で構ってほしそうにしているので、これで手の届くところまで登ってきてもらえるんじゃないかな。 不審物を発見 制覇 おっかなびっくり近寄ってきたので、最近お気に入りのフリーズドライささみで釣って1番上まで誘導してみた。 ささみもうないの？ …

前回 野良卒業1年後の猫の日常 08:30｜起床しない 人間の起床時間。いつも人間が起床すると一緒にベッドを出るポテだが、今朝はまだ寝ていたい気分だった様子。ベッドでぼんやりしている隙に鼻を拭かれる。 睡眠の邪魔なんですが？ 08:40｜起床、朝食 執拗に鼻を狙うティッシュから逃れ、餌皿へ向かう。 08:50｜毛繕い 満腹になると餌皿から離れ、手足をペロペロ舐める。ご満足いただけたようで何より。 まぁ悪くなかったかな 09:30｜出勤に対する抗議活動 人間が出勤する気配を察知し、足元に寝転がって猛抗議。出勤を10分遅らせることに成功する。※先ほどから写り込んでいる新聞紙はポテのゴロ寝用です。 …

前回の定期健診から半年以上が経ち、いよいよポテを動物病院に連れて行かねばならない頃合いとなった。 前回は腎臓の数値が悪くなっていることを指摘され、その後腎臓に配慮した餌に切り替えている。本猫はいたって元気でよく食べているが、たまに餌を吐き戻すのが気がかり。先日は珍しく毛玉を吐いた後、連続して数回吐いたので大変心配した。今回も血液検査をして、諸々の数値をチェックしてもらおう。 イヤな予感がする… 通院前夜、キャリーケースを出したところポテは警戒の眼差しを向けてきた。その日はそのまま就寝し、翌朝、ベッドで油断しきって寝ているところを抱え上げてキャリーに放り込んだ。今までで1番スムーズなピットインで…