「山沢損」(爻辞)
「山沢損」の各爻は、下の爻が応じている上の爻に尽くし、上の爻はそれに答える。「初九、事を已めて遄(すみや)かに往く。咎无し。酌みて之を損(へら)す。」初九は、身分は低いが、陽位の陽爻として志は正しい。応じている六四のために自分の仕事を止めても、速やかに駆けつける。咎はないだろう。「酌みて之を損(へら)す」いろいろな事情を斟酌して尽くしている。「九二、貞に利し。往くは凶。損せずして之を益す。」九二は中徳を備えた陰位にいる陽爻。六五に応じている。中を正しく守ることが中徳であるので、動かない方が良いだろう。往くのは凶となる。じっとしている方が六五にも益になる。「六三、三人行けば、則ち一人を損す。一人行けば、則ち其の友を得。」卦辞のところで、この卦の成り立ちとして、「地天泰」の九三と上六が入れ替わったと述べた。こ...「山沢損」(爻辞)
2025/02/27 16:26