老春・盛衰記

男と女の間には

女のわたしからわたしたちを実態のわからない存在と思うのは、どうしてでしょうか。それは多分、女の性が多面的であるためでしょう。多くの男は女性の一面しか見ていないし、見ないための結果として、不可解な存在として捉えてしまうのではないか、と思われます。男も女も相手の気持ちがわからないと嘆く。いずれも相手が自分と同じものだと考えているところからくる誤解である。歌ではないけれど、男と女の間には、深くて暗い谷間が横たわっているようだ。男と女の間には

2024/06/29 23:08

不可思議な存在

男のわたしから女性を玉葱に例える人がいる。幾層もある皮はむけば剥くほどわからなくなるからだという。関係が深まり、幾たびの交わりをかさねるたびに、その存在が不可思議に思えるようになる。たまねぎではないが、剥けばむくほど涙が出て目が曇り、ますます実態がわからなくなる、というのが真相なのだろう。不可思議な存在

2024/06/28 19:25

男と女の性のちがい

女のわたしから男は果てるとそれで一巻の終わりになりますが、女はそうではありません。女はなんども果てることができるんです。終わりがない。男は強い快楽とともに放出して終わり、あとは死をイメージさせる虚無感に囚われるようですが、女の快楽は持続的です。そりゃあ疲れますけれどもね。でも、男のようにはなりません。火山に例えれば、噴火する火山が男、それに対して、地中のマグマが滾り、くすぶり続けるのが女なんです。心も躰も堰き止められない快感に溺れるのです。それも、より長く、持続的な交わりであればなおいいのです。ですから、女にとっては終わりのないスローSが最高なんですね。男と女の性のちがい

2024/06/26 10:00

急速に醒める男の性

ずっと一緒にいたいという女の願望は、かならずしも男にはそぐわないものがある。男は常に冷静であって、べったりとくっついているのは性にあわないのだ。だからと言って、愛情が失せたというわけではなく、ほどよい距離をとっての関係の方が長続きすると思っている。あまり近づきすぎると早く醒めてしまい、急速に飽きてしまう。女のS行為は無限だけど男のS行為は有限なのだ。男の性は目的を果たすと急速に冷めるという生理がある。すべてはここから発しているような気がする。急速に醒める男の性

2024/06/23 10:18

相聞

これからは女としてのわたしの考えと、それに対するパートナーの男としての見解を交互に記述することにしたいと思います。で、その1。女のわたしから。女はね。好きな人とはいつも一緒にいたいと思うわけです。二人の世界をおもいっきり楽しみたいと。気持ちが盛り上がっている時はいっときも離れたくないと思うんですね。二人でいる時はすべてを分かち合いたいし、自分がいいと思うことは相手にもいいと思って欲しいんですね。自分が燃えている時には相手も同じように燃えていて欲しいんです。相聞

2024/06/21 11:27

女性の自立とS行為

一般的に、S行為というのは、男性が女性の躰を使って目的を達成することだと思われている。だから、「気がすすまなかったけれど、相手のことを考えると嫌やと言えずに応じた」ということになる。これでは、女性にとって自律的なS行為とはいえない。女性の自律したS行為とは、自分の躰が相手に使われているという感覚から脱することだである。女性は自身の躰を使って、みずから快感を得るという姿勢が必要なのだ。女性自身の快楽を求めることこそ本来のありかたなのだ。このようにしてこそ、初めて自律的なS行為を達成することができ、結果、男女が同じように快感をえることができることになるのである。女性の自立とS行為

2024/06/18 09:49

躰に刻まれる絶対感

すっかり満たされた行為の後、いまのオルガスムが絶対のものと思える時がある。しかし、それもいっときのことで、時の経過とともにその時の感触はうすらいでゆく。振り返ってみれば、あれは一瞬の幻想のようなものであったと思えるのだ。そうと知りつつ、またあの時の感触が忘れられず、絶対の境地を求めるようになる。命が燃え尽きるほどの充実感は他のこととは代えることのできない悦びであるのだ。躰に刻まれる絶対感

2024/06/14 10:18

自分を知るためにも

恋をすることで人は自分をよりよく知ることになる。今まで知らなかった自画像を。意外に真面目なんだなとか、気弱なんだとか、悲観的なんだなとか、好色なんだとか、それまで知らなかった自分を知ることになる。それによって相手をより知ることになり、人間への関心もたかまる。どんなかかわりであっても、心があり、感情がある人間には、そのステップが不可欠なのだ。自分を知るためにも

2024/06/11 12:05

読書の醍醐味

読書の醍醐味は、心折れる現実からの逃避願望と別の自分になる変身願望が満たされることであり、これは何ものにも変えられない自由であり、権利でありましょう。特にラブストリーにおいては。例えばこんな場面で「二人の間には危険で甘い匂いが立ち込めはじめていた。いま彼女の躰にふれても拒みはしまいと男は思った。男の中に芽生えた雄の本能がむらむらと沸き起こった。」というような下りで。読書の醍醐味

2024/06/10 09:41

躰のリズム

まずは、性的欲求。男性も女性もめぼしい相手を探している時、男性ホルモンのテストステロンにより性欲が引き起こされる。次に、恋慕。ある特定の一人に恋焦がれている時は、ドーパミンが高まっていることが多い。そして、愛着。母性のホルモンであるオキシトシンが増えると、カップルの絆が生まれる。という具合に、躰はひとつのリズムをもって躍動してゆくのである。躰のリズム

2024/06/08 11:16

もっと前向きに

特に女性は自分の年齢に線をひいてしまって、もう恋愛は無理とか、S行為は考えられないと、自分の気持ちを封じ込めてしまっている人が多い。そうすることで、男性が近づいてこなくても傷つかないようにしているフシがあります。ですが、男性からみると年齢はそれほど絶対的なものではなく、魅力ある女性であればその気になる、ということのようです。日本の場合、過度に道徳的であり、世間体を気に過ぎますね。そんな考えを捨てて、もっと自分に正直になった方がいいように思います。年取ったふりをしてそれに安住する安易な生き方ではなく、もっと挑戦的になるべきだと思いますね。もっと前向きに

2024/06/04 19:09