「はじめまして。○○と申します。出身は――」──この無難な定型文が、実は人生最大のビジネスチャンスを取りこぼしている。元外交官でビジネススクール教授の山中俊之は、『日本人の9割は正しい自己紹介を知らない』で「自己紹介は名刺交換でも履歴書朗読でもなく、30秒で相手の脳を射抜くマーケティングだ」と断言する。 日本人の自己紹介が滑る原因は「謙遜」「情報過多」「順番ミス」という“三つの壁”。遠慮して強みをぼかし、時系列に経歴を羅列し、最後にやっと結論を言う──これでは聞き手の集中力は15秒で途切れる。 そこで著者が提示するのが“4WH”フレームだ。①Who=肩書きより「どんな人間か」を一語で示す。②W…