法律学における理解の足跡

原作者と知的財産法の関係

  もう数か月も前の話になって恐縮ですが、「セクシー田中さん」という漫画原作者がお亡くなりになって、メディアを賑わした件がありましたね。これは原作とドラマ制作…

2024/09/29 07:21

死刑執行、1時間前

少し前の話になりますが、今年の4月、大阪地裁が現行の死刑執行告知の方法について判断を下した興味深い判決がありました。 これは死刑囚の二人が、現行の死刑執行告…

2024/09/26 21:39

法律的話題ないし論点

  現在、当ブログは各種法律（含む憲法や法哲学、法思想等）ごとに分類し、話を進めています。今後は刑事法学や民事訴訟法、執行法、それに知財法や不動産登記法等にも…

2024/09/26 21:33

会社法第6条～第24条

  会社法は25条の設立から、独自の世界を具体的に展開することになります。  あえて独自の世界といったのは、その前の第6条から第24条までが、必ずしも独自の世…

2024/09/24 20:31

少年法 ⑤ 家庭裁判所が事件を受理する場合～通告と報告～

  犯罪少年について、ここからは家庭裁判所の話になります。まず注意すべきは警察・検察の段階で関与する裁判官（令状発付や勾留質問）は家庭裁判所の裁判官ではないと…

2024/09/23 11:00

民法（総則、物権、債権）㉖ 虚偽表示（94条）における善意の第三者の意味と範囲（2）

  前回は虚偽表示における「善意の第三者」の意義、範囲について話しましたが、今回はその「善意の第三者」の具体的事例について更に続けて詳しく分析していきたいと思…

2024/09/23 06:34

少年法 ④ 犯罪を犯した少年のその後～検察段階～

前回も話した通り、犯罪少年も一般成人と同様警察に逮捕され、検察に送致され、それから検察官の判断によって裁判所に勾留請求されるか更に勾留延長されるかまでは同…

2024/09/22 06:23

民法（総則、物権、債権）㉕ 虚偽表示（94条）における善意の第三者の意味と範囲（1）

  心裡留保は飛ばし、民法総則における重要論点である虚偽表示に進みたいのですが、ここで私にとって最難関であるのが「善意の第三者」の意味、範囲です。今でも分かる…

2024/09/21 07:36

民法（総則、物権、債権） ㉔意思表示の構造

  意志表示というのは、一言でいえば権利変動を欲する意思を表示する行為をいいます。契約の申込み・承諾や契約の解除等があげられます。そして、前にも話したとおり、…

2024/09/19 04:59

会社法第2条、3条 ②会社の意味

  会社ってなんだ？  会社法3条では、法人格であるって記載してますよね。  じゃ、法人ってとなるわけですが、人間以外で法律上の権利義務の主体になれるもの、つ…

2024/09/18 21:26

少年法 ③ 犯罪を犯した少年のその後～警察段階～

  少年法の対象となる少年は、何度もいうように、①犯罪少年～14歳以上で犯罪を犯した者（犯罪とは刑法及び特別刑法に規定する各罪）、②触法少年～14歳未満で犯罪…

2024/09/16 15:24

民法（総則、物権、債権） ㉓ 意思表示の到達についての整理

  私は、平成29年改正前民法から学んでいたのですが、正直、あの大改正にはついていくのが大変でした。どこがどう変わったのか、それはどういう趣旨にもとづくものな…

2024/09/16 08:35

民法（総則、物権、債権） ㉒ 準法律行為とは何か

  法律要件があれば法律効果（私権の発生、変更、消滅）が発生する。例えば、民法96条1項を分析すると、①相手方の詐欺によって法律行為（意思表示）をなした場合は…

2024/09/15 17:07

民法（総則、物権、債権）㉑ 法律行為の分類

（契約、単独行為、合同行為） 法律行為の種類として、契約、単独行為、合同行為の3種があることは言うまでもないことです。簡単に説明すると、要素とする意思表示の…

2024/09/15 08:44

民法（総則、物権、債権） ⑳ 法律行為とは何か

  民法上の法律行為とは、端的に言えば、「意思表示を要素とした私法上の法律要件」ということになります。敷衍すれば、人が私法上の権利の発生・変更・消滅（法律効果…

2024/09/15 07:49

少年法 ② 少年審判手続の全体構造

  20歳未満の者（少年）が犯罪行為をなした場合、20歳以上の者（一般成人）が犯罪をなした場合とは異なる刑事手続を経ることは前回話したとおりです。  ではどの…

2024/09/14 09:10

民法（総則、物権、債権） ⑲私権の客体である「物」～理解しにくい部分～（2）

  4 無記名債権、金銭は動産か  無記名債権というのは、入場券や商品券のように債権者を氏名によって特定せず、その証券の正当な所持人を権利者とする債権です。現…

2024/09/14 08:15

民法（総則、物権、債権） ⑱ 私権の客体である物～理解しにくい部分～（1）

  民法第85条以下で私権の客体である「物」について規定していますが、私権の客体って何なんだろう。学習初期の頃は「物」を意味するに尽きると思っていたのですが、…

2024/09/13 10:48

民法（総則、物権、債権） ⑰ 権利能力なき社団の意義、要件、効果

  （意義） 繰り返しになりますが、権利能力なき社団とは社団の実体を有するが法人格をもたない団体をいいます。  （要件）最高裁判例は、権利能力なき社団について…

2024/09/12 05:35

民法（総則、物権、債権） ⑯ 任意団体と権利能力なき社団、財団

  権利能力なき社団（財団）は、社団（財団）の実体を有するが法人格を持たない団体をいう。以下、権利能力なき社団を中心に話を進め、最後に財団に触れます。  一般…

2024/09/09 22:15

加筆補正

  商法②と④について若干加筆補正しました。ご覧いただければさいわいです。  そろそろ会社法、民訴法、刑訴法に突入したいと思います。 法律系資格 人気ブログラ…

2024/09/09 21:37

少年法 ① 少年法における「少年」の意義と年齢

  少年法についてはその手続きの全体構造を話すにとどめたいと思います。  少年審判における「少年」とは審判の時に20歳未満の者です（少年法2条1項）。だから、…

2024/09/08 08:59

民法（総則、物権、債権） ⑮ 一般財団法人の組織概要

  一般財団法人の組織概要は、一般社団法人のそれとほぼ同じであるが、社員総会が存在しません（人の集まりではなく財産の集まりだから）。評議員、評議員会が必須設置…

2024/09/07 08:33

民法（総則、物権、債権） ⑭ 一般社団法人の組織概要

  一般社団法人は営利社団法人である会社に比し、規模、目的などにおいて多種多様なものがありますよね。そのため機関設計に柔軟性を認める必要があり、法定の必須設置…

2024/09/04 20:48

民法（総則、物権、債権）⑬代表者の越権行為と法人の責任～一般法人法78条と民法110条との関係～

  一般法人法78条をみてみましょう。 （代表者の行為についての損害賠償責任）第78条一般社団法人は、代表理事その他の代表者がその職務を行うについて第三者に加…

2024/09/03 04:39

民法（総則、物権、債権）⑫ 法人の不法行為能力

  法人の不法行為能力という表現、少し違和感を覚えますが、結局、これは法人は誰のいかなる不法行為について損害賠償責任を負担するのかという意味です。一般法人法7…

2024/09/02 20:58