法律学における理解の足跡

お知らせ

  この小説は習作なのでしばらくしたら削除します。  そして、これから三か月くらいを目途にして、新しい中編小説をアップする予定です(^^♪

2023/06/13 22:10

恋と才能Ⅱ（最終話）作品

  初めて相対した川下であるが、小太りで外見的にはそれほどに大きな男ではない。しかし、達朗にとってはとてつもなく巨きな男に映った。  日本で史上唯一のグランド…

2023/06/13 21:46

恋と才能Ⅱ（32）青春の墓碑銘

  最後の決戦前、達朗は建物から出て、由貴子とともに裏門側の桜のベンチに腰掛けていた。  都会的なビルディング然とした施設会場生涯学習センターには、戸建ての勝…

2023/06/12 16:39

恋と才能Ⅱ（31）決戦の朝

  日曜日の朝食にしては早い時間帯であったが、達朗はマーブル模様のテーブルクロスに向かう両親に事の経緯をまず簡単に説明した。  今回のチェスの大会で自分は優勝…

2023/06/12 13:26

恋と才能Ⅱ（30）適性

  翌日の日曜日、クリスマスイブ前夜が日本チェス選手権の最終日であり、この日をもって今年の日本王者が決まる。  おそらく、決着は川下と達朗の直接対決となるであ…

2023/06/12 11:14

恋と才能Ⅱ（29）果し合い

  熊沢との熱戦を終え、外で待っている由貴子の元へ退出しようとした達朗であるが、少し離れた先二五番ボードに黒山の人だかりができているのに気づいた。  熊沢もそ…

2023/06/12 07:13

恋と才能Ⅱ（28）音楽

  上位五ボードには上空からカメラ撮影がなされ、ウェブ配信される。  由貴子は一人会場建物から外に出た。  敷地の裏門側に巨人の太もものような桜木があり、時季…

2023/06/12 06:37

恋と才能Ⅱ（27）イケメン

  「うん、ドローだな。」  達朗は初めて林田の肉声をはっきりと聞いた。  絞り出すような声音ではあったが、彼の両の瞳にはドローで悔いなし、妙に充実した満足感…

2023/06/10 10:01

恋と才能Ⅱ（26）狂人との激闘

  翌週三日目での対決を見込んで、達朗は川下氏の愛弟子吉行少年と林田氏の棋譜を何度も並べ、コンピューター解析を試みたのだが、やはり林田氏の方が変化をよく調べて…

2023/06/10 06:31

恋と才能Ⅱ（24）今、マニアの宴が始まる

   大会当日の一二月一五日の土曜日、達朗はいつものように由貴子とJR市ヶ谷駅で待ち合わせては会場入りしたのであるが、夏に一度来ているだけに勝手が分かっている…

2023/06/07 22:01

恋と才能Ⅱ（24）大会前夜

  オフィスカジュアルに大き目なトートバッグを抱えて、新宿西口交番前に現れた由貴子は心なし疲れているようにみえたが、シトラス系の爽やかな香りが、達朗にとっての…

2023/06/06 21:55

恋と才能Ⅱ（23）主治医

  達朗は十五歳で発達障害の診断を受けて以来、月に一回の割合で心療内科に通院しており、ADHDの薬だけでなくタイムスリップに対処できる薬や睡眠剤も処方されてい…

2023/06/05 21:51

恋と才能Ⅱ（22）精神科閉鎖病棟からの挑戦者

  「精神科閉鎖病棟からの挑戦者なんだってさ。」  自分で言って失笑する由貴子であるが、蕎麦屋の入り口には行列ができていることに気づき、口早にこんな話をしてく…

2023/06/03 21:32

恋と才能Ⅱ（21）紅葉

  季節の移ろいというものはグラデーションのようで、明確な境目の一日を把握することは難しい。  今年もまた夏から秋への移行はスムースになされ、そのスムースな風…

2023/06/03 08:46

恋と才能Ⅱ（20）発達障害に対する反応

  「広汎性発達障害・・・？」  一瞬、由貴子は鳩が豆鉄砲を食らったような表情を浮かべ、円卓の向かいでビールのジョッキを弄ぶ達朗の顔をしげしげと見つめた。  …

2023/06/03 07:25

恋と才能Ⅱ（19）小説

  夕飯までにはまだ時間があったので、館内の喫茶に腰を落ちつける二人で、美術館らしいセンスの良い瀟洒な内装が印象的であった。  話題は来るべき十二月の日本選手…

2023/06/01 21:30