【刀剣】『北条五代記』関東長柄刀流行の傍証となる軍役文書?
後北条氏の遺臣・三浦浄心は『北条五代記』で、かつて戦国時代関東の若い輩の間で、柄を長く拵えた刀が流行したことを記しています。それは書かれた時代でいうところの鍵槍のように流行したものですが、この時代の人々の感覚では珍奇に見えたであろう刀のようです。 ■『北条五代記』寛永本 「三五 関東長柄刀の事 付かぎ鑓の事」(※1)・見しは昔、関東北条氏直時代まで、長柄刀とて、人毎に、刀の柄を長くこしらへ、うでぬき(刀を握った時手から離れないようするための紐)をうて、つかにて人をきるべく体たらくをなせり。当世は、かぎ鑓とて、くろがねを長くのべ、かぎをして、鑓の柄に十文字に入、其先に小じるしを付、柄にて人をつく…
2022/08/12 16:35