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きみの靴の中の砂 (サヨナラ —— 旧goo blog版) https://blog.goo.ne.jp/disinfectant1953

このサイトは "Creative Writing" の個人的なワークショップです。テキストは過去に遡り、随時補筆・改訂を行うため、いずれも『未定稿』です。

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2022/04/07

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  • なんになるんだろう

    『嫌気が差す』とはどういうことか。飽きるとかマンネリズムに陥ることを言うのだが、下手なことを言うと「飽きっぽい人だ」などと見当違いな評価をされたりするから口に出すのがはばかられる。言い方を変えれば『こんなことをしていて、一体なんになるんだろう』と気付いたときの気持ちだ。広辞苑第六版によれば『一定の技法や形式を反復慣用し、固定した型にはまって独創性や新鮮さを失うようになる傾向』とある。西洋美術史から転用された言葉だが、世の中のあらゆる場面で使い勝手がいい。『ツガイを好む哺乳類の研究』では三年がひとつのスパンで、少しずつでも変化させていかないと『この相手と一緒にいて、この先、一体なんになるんだろう』という不信感が生じることになる。なんになるんだろう

  • 枇杷

    濡れ縁に座り、南天の白い花の一群を眺めながら、房洲からの到来物――冷水に浸し置いた枇杷の実を口に運べば、弥が上にも夏に身を置く今日この頃の自分の存在が嬉しくなる。午後には雷注意報が出てたっけ。あと一旬日ほどで、陽は早くも夏至点に至るという。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>枇杷

  • 思い出し笑い

    その思い出し笑いは、なに? 別段興味があるってわけじゃないけど、少しは気になるよ。それにぼくは関わってるの?いったい何を思い出したの?<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>思い出し笑い

  • 夏を生きる

    今朝、里山に今年初めてのウグイスを聴く――繁殖期の証し。 彼等は、早くも夏を生きる。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>夏を生きる

  • ノースリーブの季節

    きみの誕生日の夜。取って置きのスプマンテに酔って、イチ子さんは気持ち良さそうにテーブルで眠ってしまった。*初夏、きみにノースリーブが似合う季節。ノースリーブの季節

  • 初めての夏時間

    ふたりで過ごす、初めての夏時間。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>初めての夏時間

  • 例えば、二人の夏は…

    【深夜ギャラリー】例えば、二人の夏は…。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>例えば、二人の夏は…

  • 午睡の夢 —— カリブの風

    夏。午睡の夢。大汗をかいて目覚める。傍らの時計を見れば、昼寝に費やした時間は小一時間ほど。短いながら、不思議な次元を生きたようだ。<fontcolor="#ff9900">*</font>きみの肌の色はぼくと違って、スペインとインディオのハーフ・ブラッドらしいカフェ・オ・レ色。きみは、その豊満な褐色の太ももを作業台代わりにしてハバナ葉の葉巻を巻いていた——まだ、きみの体温が残っているよう。その巻き立ての一本をぼくに手渡しながら、「お昼、何か作りますか?」なんて日本語で聞いてくれたりする。傍らの開け放った窓から、レースのカーテンを大きく揺らして、熱く湿った南風が吹き込んでいた。あれはきっとカリブの風だったのだろう。遠く、街の喧噪も聞こえていた。<ahref="https://blogmura.com/pro...午睡の夢——カリブの風

  • 英領ヴァージン諸島

    英領ヴァージン諸島。首都ロードタウン郊外のホテル。プール・サイドに張られた白いキャンバス地のオーニングの下。赤く染められた手織りの麻のテーブル・クロスの上に、アジアからの旅人らしきその女性は、クラッシュド・アイスを入れたジン・ソーダのハイボール・グラスを置き、時折、それを陽の光にかざして見るのだが一向に口に運ぼうとはしない。ラジオから聞こえているのはジャマイカ・クレオール語の時報——トルトーラ・ショッピングモールが午後2時をお知らせします。カリブ海の湿気を含んだ風がゆったりと吹き抜ける午后。「日本の方ですか?」と彼女に声をかけるなど訳のないことではあったのだが…。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="...英領ヴァージン諸島

  • スポット・ライト

    あるプロフェッショナルのバンドマンを知っている。ビッグバンドの花形テナーサックス吹きだった。彼の話では、テナーサックス奏者として、ある曲のあるフレーズを一息で吹けなくなったら、プロとして一線を退くという不文律があるそうだ。また、楽器ごとにそういったフレーズがあるとも聞いた。引退し、写真集配の仕事を得て夫婦暮らしを支えた。車持ち込みでルートをいち日ふた回り。渋滞がなければ九時五時の仕事で、早々と大好きな家飲みが始められたようだ。ウイスキーを水割りで毎日ボトル半分弱。一週間に二本以上飲む計算になる。つまみは、飽きるまで同じものを通すのがスタイルで、例えば大きくなくてもいいから、ステーキと決めたらズーッとステーキ。ふた月でもみ月でも続く。口に合ったのか、とりわけその期間が長かったのが豚足だったとか...。「普通...スポット・ライト

  • 乱反射

    朝の雨が上がって、薄日が差し始めていた。庭のテラスに続く縁側のガラス戸が開け放つ音が遠くで聞こえる。 「チューリップも、もう見納めよー」と呼ぶようなイチ子さんの声。 洗面所の窓から庭を見遣ると、さっきまでの雨の雫が至るところで乱反射している。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>乱反射

  • 量よりクォリティ!

    今日は二十四時間、久々に何も書いていないいち日。恐らく、今週は何も書かないような気がする。無理して書くと、やっ付け仕事になる予感。年に何回かは思い返すことがある。それは、『重要なのは量よりクォリティ!』<fontcolor="#ff9900">*</font>何をブツブツ言ってるの、と振り向きざまにイチ子さん。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>量よりクォリティ!

  • 蜜月楼

    『蜜月楼』という、その中華料理店のような屋号のレストランは都会なら兎も角、この海沿いの田舎道にポツンとあるのも場違いな景観で、増してや看板の『フランス田園料理』とあるのには、どこか怪しさがあった。これには用心深い食道楽でなくても、足を運ぶには多少の勇気がいるだろう。日本では滅多にメニューに見ない『トリッパ(牛の二番目の胃で日本ではハチノスという)のパン粉焼き』が食べられるかも知れないと思った。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"...蜜月楼

  • 朝からアップルパイ

    今日もまた、朝からアップルパイ。 白黒フィルム時代のアメリカ西部劇映画(時代背景は今から200年位前か)で、未だに印象深い台詞がある。若い、まだ子のない夫婦が営む小さな牧場に通りすがりの来客。農場主が言う。「今、アップルパイが焼き上がったところだ。どうだい、食べていくかい。こう見えても林檎の季節にゃ、パイぐらい食べられる身分なんだぜ」文献に当たると、当時の米国庶民の平均的な経済状況を示す目安は、林檎の実る季節にパイを焼けるかどうか辺りだったようだ。江戸時代の日本人に例えるなら、「こんな百姓家でも、正月だけは、腹一杯餅を食えるんだぜ」と言ったところか。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https:/...朝からアップルパイ

  • ランボーやメルヴィル、或いはサリンジャーやピンチョン

    あるひとつのイメージがあって、その内容の要約は平易な文章で説明し得る。しかし、それは芸術作品ではない。それを芸術の領域に止揚するのが文学的行為。作家のスランプは『書くことが見つからない』のではなく、『納得がいく表現方法が見つけられない』というのが的確だ——陳腐な表現方法を採用するくらいなら『書かない』、というのも『書けない』と同じ範疇にされているが、このふたつは全く別物。文学的スランプを前者の意味で使うなら、文業を突然中止したランボーやメルヴィル、或いはサリンジャーやピンチョンなどの寡作の理由も説明できる。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.co...ランボーやメルヴィル、或いはサリンジャーやピンチョン

  • きみのために、丁寧に髭を剃った朝。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>朝

  • 今日は、書かないの?

    日本では、文筆家が、何かしら思い詰めて執筆しない期間を思慮もなく単にスランプと呼ぶが、英語圏ではWriter'sBlockといって研究対象である。これについては、Wikipedia日本語版がよく書けている。ちゃんとお勉強して、しっかり研究した人が書いてくれているようだ。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>今日は、書かないの?

  • 蓮(れん)という名の女

    『蓮(れん)』は伝統的に粋な名前で、自分が女なら仮にでも普段から名乗りたいほどだ。昨今、『教養ある時代錯誤の粋人』もいなくなったのか、そんな名は次第に命名されることも減り、遂には廃れたようだ。 人生で今のところ、ぼくは、たったひとりしか知らない。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>蓮(れん)という名の女

  • あの人のどこがいいの、なんて聞かないで❗️

    生涯続く、好きな音楽の傾向や色、食べもの——異性の好みもそうかもしれない——などは、いずれも十代から二十二、三歳までの間の生活環境・経験に基づくという。あの人のどこがいいの、なんて聞かないで❗️アタシの趣味なんだから…。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>あの人のどこがいいの、なんて聞かないで❗️

  • 恋には弱いの

    深夜画廊『なんだか夜更かししたいカンジ#3』——「お酒は弱くないけど、恋には弱いの」<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>恋には弱いの

  • 誰にも年にたったいち日しか巡ってこない

    ほぼ創作物全般に言えることだが、作家本人が好きな作品と、受け手側が評価する人気作品とは必ずしも一致しない。また、受け手側の評価も一作に集中することはなく、複数作に分かれるのが通例。その違いは、人それぞれに過去の行動や行為、記憶や思い出の差からくる、言わば感受性の土台が異なるからに他ならない。<fontcolor="#ff9900">*</font>この梅雨明け直後の終業式帰りのスナップ・ショット——明日から夏休みという、この場面、この一枚が、我ながら何故か見飽きない。明日から夏休みという日は、誰にも年にたったいち日しか巡ってこない——貴重な喜びのいち日の記憶が、ぼくの頭の中では、余りにも濃厚なのに違いない。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_c...誰にも年にたったいち日しか巡ってこない

  • カシスのジェラート

    当てにならない天気予報…。怪しい雲行きながら、時折、陽射しが乱反射する。 朝の風——長者ヶ崎を越えて来る。 今、今年初めてカシスのジェラートを食べたい気持ち。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>カシスのジェラート

  • 風のいち日

    今日、風のいち日。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブログ村"/></a>風のいち日

  • 今から三十年も前の話なのだから

    一瞬すれ違ったような出会いではあったが、今にして思えば、せめて名前くらいは聞いておけばよかったと思う——今更そんなことを言っても仕方の無いことなのだが...。紅茶のアールグレイが好きだと聞いた(ベルガモットの薫りは気持ちを落ち着かせるのだとか)——そんな些細なことを覚えているのに肝心な面影だけが次第に薄れていくような気がして...。まあ、それも仕方のないことか、何しろ今から三十年も前の話なのだから。<ahref="https://blogmura.com/profiles/11138716?p_cid=11138716"><imgsrc="https://blogparts.blogmura.com/parts_image/user/pv11138716.gif"alt="PVアクセスランキングにほんブロ...今から三十年も前の話なのだから

  • いつもパイナップル入り

    イチ子さんが休日のブランチに用意するサラダは、いつもパイナップル入り。それと、この頃じゃめずらしくなくなったけれど、モヤシの妹分のような豆野菜アルファルファも...。かつては、どこででも手に入らなかったらしく、出かけたついでに例えば麻布十番あたりのマーケットで買ってきていたようだ。ドレッシングは、決まってサワークリーム。それがダイエットのためなのか健康のためなのかは、まだ尋ねたことはない。 サワークリームは日本人の味覚からすれば酸っぱいだけで甘くなく、なんとも味気ないけれど、ぼくはイチ子さんの前で美味しくなさそうに食べたことはないと思っている——もちろん、美味しそうに食べたこともなかっただろうけれど...。 以前、なにが切っかけだったか「アメリカにはサワークリーム好きが沢山いるわよ」とイチ子さんがキッパリ...いつもパイナップル入り

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