読書感想:「絵巻で見る・読む徒然草」(島内裕子監修)を読んで
先週、図書館で借りてきた『絵巻で見る・読む徒然草』(島内裕子監修、朝日新聞出版)は、鎌倉時代末期の古典文学「徒然草」と江戸時代初期の絵画が同時に楽しめる大人の絵本のような魅力的な書籍であった。 この本では、「徒然草」の原文とその超訳(上野友愛、サントリー美術館学芸員)に加え、絵師の海北友雪が書いた「徒然草絵巻」(サントリー美術館蔵)とその解説が同じページに掲載され、また、徒然草の内容を、「対人関係の在り方」、「教養と振る舞い」、「理想のライフスタイル」、「心の在り方」、「人生の生き方」の5種にカテゴライズしていて、とても読みやすく工夫されていた。兼好の原文からは鎌倉時代、友雪の絵巻からは江戸時…
2022/01/31 10:22