世界一野球小僧の春の雷信頼が信頼を呼ぶ侍の桜花爛漫国中を埋め・・・・・・・・・・・投げる。打つ。捕る。走る。一つひとつは単純な動きだ。その連なりに白いボールが加わったとたんに、手に汗握るドラマに変わる。野球が持つそんな魅力を心から味わう2週間だった。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は日本代表の優勝で幕を閉じた。MVPに輝いたのはやっぱり大谷翔平選手だった。打席からブルペン、そして抑えのマウンドへ早変わり。米国との決勝の最終回、160キロ超の剛速球で相手を手玉に取った。漫画のようだ、と脱帽するしかない。世界一を決める試合なのに、どこまでも楽しそうだったのがこの人らしい。「侍」という武張った呼び方はどうも似合わない。<ボールが一撃されたなら/飛び出していくよ少年は/さだめられた次の杭へ/そして歓び...野球小僧