貧者の一灯・特別編
※性格の不一致どこからか、だんだんとパパとのズレを感じるようになってきていた。まずは、雄太の不登校(十七歳)からだったか、何気に言ったパパの一言が私の琴線に触れた。「甘やかして育てたからな」そう言ったパパが赤の他人に見えた。一瞬時間が止まったように感じてその後、血が逆流するような感覚になった。そのまま「ふざけんな!」って怒鳴ろうかと思ったけど妙に冷めた感情がわいてきて、「そうだね、私が一人で産んで一人で育てさせてもらいました」。淡々と言ってその場から立ち去った。その後、パパがどんな顔をしていたかは見ていなかったから分からないけれど、そのセリフを二度と聞くことはなかった。その時の話をすることもなかったから、どんな風に感じたかは知らないままでいる。どうしていいか分からず苦しんでいる雄太を見ていたから、何とかし...貧者の一灯・特別編
2023/01/31 18:51