貧者の一灯・番外編
「人生の終わりをどこでどのように迎えるのか」。一人暮らしや夫婦だけの高齢者世帯が増えており、関心も高いが、医療や介護などの知識が不十分で、不安を抱く人も少なくない。高齢化が進む京都府伊根町では、地域の医師らが住民研修会を開き、人の死や看取みとりの時期について語り合い、高齢者本人の終末期の意思決定を支えている。「住み慣れた家で」京都府北部の丹後半島にある伊根町は、人口約2200人で、65歳以上の高齢化率は44%。この町の公民館で9月に開かれた「伊根で生きて、伊根で逝く」と題した研修会には高齢者を中心に28人が集まった。まず講演したのは、石野秀岳ひでたか医師(42)。町内の診療所長で、顔見知りが多く、和やかな雰囲気で語りかけた。「高齢者が死ぬのは、三つパターンがあるといわれる。一つはがんで、比較的早く死に至る...貧者の一灯・番外編
2022/11/30 19:11