愚痴と不満が渦巻くニヒリズムファンタジー 「スティーブジャクソンのソーサリー」の邪推プレイブログです。 皮肉屋な主人公が「愚痴と不満」で世界を救う活躍を、元国家公務員が十数年間経験した役人生活を振り返りつつ描きます
ご都合主義はどうやって起こる? 最初に渡される金貨は給与何か月分? 48種類の魔法が自由に選べない理由は? 主人公はどれくらい危険? …など、ゲームプレイ中はさほど気にならないディティールにこだわって書いていますので、ソーサリー好きな方で、私の邪推にお付き合いいただける方は是非楽しんでいただければと思っています。
(僕はGOGO使ってない!)クリスタタンティの居酒屋へ入店した僕を、胡散臭そうに眺める村人たちの視線が痛い。 かろうじて店主だけが僕に声をかけてくれるけど、たった1杯のエールで金貨1枚を取ると言いだした。ジョッキ1杯のエールなんて、観光地でもせい
今回の緊急補正予算中で最大の事業予算が投じられた【王たちの冠】奪還。その命がけの任務を担当する唯一の国家公務員である僕に、なぜかその多額の予算による恩恵はまったく無い。 でもね、わが祖国アナランドの一部における賑わいは、僕の実情とかけ離れて派手さに
クリスタタンティの村へ入り、一軒の居酒屋を見つけた僕は、夕闇が村を覆う刻限に、一時の憩いを求めて中へ入った。店内には、ひと目でここの村人と判るいでたち(頭の上に結い上げた髪)の客があちこちに座っている。仲間とはしゃぐ一団もいれば、静かに飲み物の器を傾
倒れているゴブリンたちの懐を探ったら、金貨が2枚見つかった。金欠だったからこれはありがたいね。それから、1人目のゴブリンの脇に落ちている歯が8本。これもなかなかいいね。魔法の道具になるし。 (メタ記述)金貨:4→6ゴブリンの歯:4→12
もうここまででいいだろう。僕は坑道を出ることにした。体力の限界だし、とりあえずゴブリンのいた事務室奥の罠の廊下以外は全部見たからね。 厚生省が縄張りを主張して僕たちに開放しない屋内施設は、意外に少なかったわけだけど、どうやら粉塵被害を受ける労働者
オーガの体は、昨夜僕を襲ってきた狼男よりは小さいけど、それでもやっぱり見上げるばかりの巨漢だ。それに、広背筋と上腕二頭筋あたりの躍動感が、けた外れな腕っぷしの強さを顕わにしている。おまけに指先は、鉄みたいな爪で覆われてるから、ある意味刃物を10本持っ
呪文で開けた扉を抜けて部屋へ入り込むと、そこはかなりの広さだった。 たぶん何かの倉庫だろうね。部屋の一角には黒い岩石が山盛りに積みあげられてる。石炭か? 粉塵とかいろいろ気になるよね。室内だし。これ、厚生省にはちゃんと報告してるのか? 防護マ
中抜きの手先・現場監督ゴブリンを倒した僕は、ヤツの最後っ屁みたいな罠にかかることもなく、最初の分かれ道へ引き返してきた。しかし、SUSまで使って体力消費した割に、値打ち物にはありつけなかったな。 となれば、これで坑道を出てしまうなんてありえないよね
「チッ」値打ち物は見つからなかった。どこかに何かを隠してるみたいなんだよな。というのは、ゴブリンが首に銀の鍵をかけてるからね。 肌身離さず身に付けてるなんて、絶対にお宝のありかの鍵だと思うんだよね。鍵には「111」という数字が刻まれている。こ
【2分で読める第46話】公務員勇者がとにかくガチ勝負を避ける件
中抜きの疑いありとみたゴブリンに迫る僕。その気配を察して、巨大な石の棍棒を手に立ち上がったゴブリン。もはやどちらかが、あるいは両者が血を見ずには収まるまい。 (メタ記述)主人公:技量8(+1広刃の剣) 体力11 ゴブリン:技量7 体力6
【2分で読める第45話】公務員勇者がNAKANUKIを許せない件
僕はそっと足を忍ばせて室内に入った。ゴブリンと言えばたいていは大ざっぱな連中だから、少々のことでは目を覚ましたりしないと思うんだ。すすだらけで真っ黒の寝顔を横目で見ながら、僕は部屋の中央に向かった。 しかし、考えが甘かった。このゴブリンは、ゴブ
【2分で読める第44話】公務員勇者がクラピカ理論にこだわる件
右か左か迷ったとき、人は無意識に左を選択するケースが多い。だから、罠があるとすれば左に隠されていると思え。ねんどろいど HUNTER×HUNTER クラピカ ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア これは、僕が生まれ育ったアナランドに古くから伝わる格言で、ど
【2分で読める第43話】公務員勇者は「場に溶け込む能力」が肝心な件
僕は用心しながら鉱山へ近づき、木の陰に隠れながら前方の空き地をそっとうかがった。 かなりの数のゴブリンたちが集まっていて、キラキラ輝く岩とか、金塊っぽいかたまりが詰まった入れ物を抱え、洞窟を出たり入ったりしてる。あの中を抜けていかないと、屋内施設に
【2分で読める第42話】公務員勇者が縄張りの境界線で『等』を叫ぶ件
旅の二日目は、ひんやりした朝から始まった。僕は相変わらず丘を登り続けていた。途中で道が張り出して、そこだけ宙に浮いた感じの場所を見つけて、オヤと思って立ち止まった。 杭が何本か地面に打ちつけてあるんだけど、そこにはおぞましい光景があった。先端に
キャンプに出現したのは、このあたりで最強の夜行生物・狼男。僕は覚悟を決めて立ちあがり、戦闘態勢に入った。立ってみると、狼男のデカさがわかる。2メートル30センチから50センチくらいはありそうで、これだけ距離を保ってもなお、首を上に傾けないと顔が見えな
野宿を決め込んだ僕は、適当な場所でキャンプを張った。気が張っていたこともあって空腹感はなく、乏しい食糧のことを考えて食事は摂らずに毛布へくるまった。夜行性の生き物の存在だけが気がかりだった。 眠っていると、何やら足音がする。最初は小動物かと思っ
樹上の老人に出会ったとき、道が二手に分かれていたことを覚えているかな?再びそこへ戻った僕は、躊躇なく丘を登る道を選んだ。下りは谷間を下って行くんだけど、分岐する地点から見ると当然低い位置になる。だから、視界が開けて気持ちいいんだ。 ってことで下
妙な物音は、不快な羽音だった。僕は耳元で虫の羽音がすると、ブルブルッ!と頭を振って払いたくなるタイプなんだけど、みんなもそうかな? その気になって見上げるとすぐにわかるんだけど、蜂の巣があってね、音はそこからのものだった。さっきは老人を助けるのに
ブツブツと文句を言いながら30分ほど歩くと、ようやくシャムタンティの丘を登る斜面に差し掛かった。連なる丘を目指して昇り続けると、やがて道が二手に分かれる場所に来た。 「さて、どっちへ行くか」じつは僕の意思は最初から決まっていて、別に迷うことはなか
【2分で読める第36話】イートにダマされて負担増になってたまるか!
まんまと山賊二人を撃退した僕は、カントパーニから無事に離れることに成功した。せっかく村に入ったのだから、どうせなら食料を調達したかったんだけどね。僕は背負い袋に入れてある、たった2食分の食料のことを考えた。出張伺いに期間の日数を書けなかったことが原
僕はここで、JIGの魔法を選択した。さっき買った竹笛が、さっそく役立つときだ。 剣を立てて迫ってくる山賊ふたりに向き合ったまま、僕は呪文を唱え、笛に唇をあてた。(何してるんだ、コイツ?)という訝し気な表情が、山賊たちの顔に一瞬よぎる。 まだ
ところで、「魔法」ってどんなものか、知ってる?この旅で初めて魔法を使うことになるから、最初に1回だけ説明しておくよ。 魔法って聞くと、不自然で不可思議で非現実的なものだって思っちゃうよね。 でもね、魔法ってのはあくまでも『超』自然現象であって「
カントパーニの出口近くまでたどり着いた。もはやこの辺は中心地から離れていて、小さな小屋が点々と並ぶだけのうすら寂しい場所だ。 その間を抜けていくうちに、妙な違和感をおぼえたんだ。どこかで「シッ」と声を殺す気配がする。戸口の陰からこちらをうかがう
「待て」入ってきた戸口から出ようとすると、商人は僕を呼び止めた。彼は倉庫の奥を指差して、あそこから外に出ろと言う。 どういうつもりだろうとは思ったけど、僕は大人しく従った。おそらくカントパーニに進駐しているマンパンかフェンフリーの工作員が、何か
【2分で読める第31話】がっちり買いまSHOW! 金額DON!(歯と宝石)
斧の価格交渉をミスった僕は、気を取り直して次の商品に目を移した。 5.歯がたくさん入った袋歯は、魔法呪文の媒体になり得る。ただし、特定の生き物に限ってだけどね。だから、一口に「歯」といっても、その内容がとても重要なんだ。けど、どうも商人はさっきの
【2分で読める第30話】がっちり買いまSHOW! 金額DON!(笛と斧)
まだ買うと決めきってはいないけど、金貨9枚の剣はほぼ確定と考えると、残り金貨は11枚。慎重に決めていこう。 3.笛笛があるけど、たぶん竹笛だ。あれは魔法の道具になるんだ。 「笛は金貨4枚だよ」またもや判断に迷う、痛い金額だ。 でも今の
【2分で読める第29話】がっちり買いまSHOW! 金額DON!(薬草と剣)
手持ち金貨20枚をガッチリと握りしめ、僕は熟練の仲買人のように台上の商品を見定めた。太った商人の表情を読み取りながら、金額の交渉をしていく。 1.薬草薬草は金貨4枚ということだ。僕は背筋が寒くなった。だってさ、「金貨20枚」が僕の年収に近いレ
【2分で読める第28話】がっちり買いまSHOW! 商品DON!
でっぷり太った商人のオヤジが、対照的に痩せ型な僕の前に並べた6つの商品はこれだ。 ・薬草・鋭い広刃の剣(キタ━(゚∀゚)━!っ!)・笛・不思議な彫刻のついた斧・歯がたくさん入った袋・美しく輝く宝石 やったぜ!僕が今、最も欲する『剣』がラインナ
僕の死角で蠢く、怪しい倉庫番の商人。さっそく命を狙われる展開を迎えるか? ヤバいかもな・・剣の柄をを握りしめる僕。 ホントはまともな剣を調達してさ、むしろこれからが本番になるはずの戦いに備えたいんだ、僕は。なのにこのままじゃ、このなまくら剣
案内の男が倉庫を立ち去って、太った商人と僕の二人だけになった。 他に誰も居ないのなら、話してくれないかなあ?このカントパーニに何が起きているのかを・・。 僕が目で合図を送り、質問を口をしかけた瞬間、商人はまるでそれをさえぎるかのように「そこへ座
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