現場へ行って考えるということ
田中英道著『日本国史』の中から、少しだけ抜粋します。・・・この世界でもっとも独自な伝統を持つ日本の歴史が、中国や朝鮮から学んだものだ、と今でも(教科書には)書かれています。そんなことはありません。三国の文化の質を見分ける目を持たない歴史家は、歴史家ではありません。この三国は質が全くといって良いほど異なるのです。・・・・それまで私は「新しい歴史教科書をつくる会」の会長を務めたり、それ以降も日本国史学会を立ち上げたりして他の教科書に蔓延る、左翼イデオロギーを批判するのを専らにしていましたが、次第に、歴史というものをできるだけその「歴史の現場」で考える方法に切り替えていきました。そうした態度をとると、自ら保守的になっていく歴史家としての自分に気づくようになりました。歴史は決して否定から始まるものではないからです...現場へ行って考えるということ
2023/01/31 12:15