【文字起し】中村元先生によるスッタニパータ解説その2

経典としては、いろいろなものが伝えられておりますが、その中でスッタニパータという書物が一番古いものであろうといわれております。そのわけは、スッタニパータの中の言葉が、ヴェーダ聖典の言い回しに近いものが非常に多いのです。仏教が現れる前には、インドではバラ

【文字起し】中村元先生によるスッタニパータ解説その1

中村元でございます。 これから、仏教の経典の中で最も古いものと学者が考えております、スッタニパータという経典について、申し上げることにいたします。  「スッタ」と申しますのは経という言葉の原語、パーリ語で言うのです。サンスクリット語では「スートラ」と申し

中村元-スッタニパータ解説動画

『スッタニパータ』は、セイロンに伝えられた、いわゆる南伝仏教のパーリ語経典の小部に収録された経典のこと。 「スッタ」はパーリ語で「経」の意、「ニパータ」は「集まり」の意、あわせて『経集』の意となり、『南伝大蔵経』のようなパーリ語経典日本語訳の漢訳題名でも