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  • パーティーを続けよう―10th Anniversary RYUTist "HALL" LIVE―

    8月9日、新潟市民芸術文化会館でRYUTistのライブが開催された。結成から10年。アイドル戦国時代という言葉は死語になったが、たくさんのアイドルが現れては消えていく。アイドルもライブも一人では成立しない。新潟・古町を拠点に活動する彼女たちが長い間活動を続けることができたのは、多くの人に支えられてきたからだ。 ところで、私はいまこの文章をライブに参加した翌朝に市内のホテルで書いている。本当は「ライブ最高」と一言書いて終わりにしたいんだけど、どうしてこんな回りくどい文章をわざわざ書いているかというと、手放しで「ライブ最高」と言える状況ではないからだ*1。 改めて指摘するまでもなく、コロナウイルス…

  • オリンピック雑感(5)

    kuraitsukuookami.hatenablog.com 2021/07/31 「フェンシング男子金メダル」。中央線のトレインチャンネルで情報を得る。 2021/08/03 調べものをしていたら、「兄弟(兄妹?)で金メダル」というのが世間で話題になっているようだ。どうやってその情報にたどり着いたのか、お酒を飲んでいて、よくおぼえていない。 2021/08/04 日向坂46のメンバーがブログに「私はオリンピックを観ています」「どの種目も観ていて楽しくて、家にいる時はずっと流しています!」と書いていた*1。真実味がある。日向坂46は私に楽しみを与えている。オリンピックが日向坂46に楽しみを与…

  • 『サウンドプロダクション入門』に学ぶフィーレドレコーディング

    身のまわりの音が気になるようになった 機材を買った 自宅で録音してみた 音源を聴いてみた 身のまわりの音が気になるようになった 心が弱っているのだろうか、鳥がピーピー鳴いてるとか*1、セミが鳴いてないとか*2、身のまわりの音が気になるようになった。 スマートフォンが普及して、写真や動画を記録するのは当たり前になった。写真や動画を撮るように、鳥の鳴き声やセミの鳴いてない声を記録してみたい。「フィールドレコーディング」だ。『サウンドプロダクション入門』という本に良いことが書いてあった。 普段、視覚や聴覚と一緒に受け止めている外の世界は、聴覚だけ切り離すと全く違うものになります。視覚イメージのないと…

  • くらしと生協

    生協をはじめた。ネットで簡単に注文ができる。毎週配達員さんから手渡される紙のカタログが、部屋の隅っこに積み重なっていく。来週は断る。最後だから義理で読んでみたところ、これが意外とおもしろかった。 私の母は、生協のカタログを眺めては、薄いオレンジの注文用紙に1とか2とか、鉛筆で数字をちまちま書き込んでいて、毎週二、三時間くらいはやっていただろうか、子どもながらに長すぎると思っていたが、燃えカスが残りにくい香炉灰、排水溝まわりの汚れをすっきり落とす銅配合のお掃除用品、家具転倒防止板、シミ対策集中パック、夏の飲み物、ヨーロッパの小麦とライ麦を使ったパン、幼児・小学生・中学生向けタブレット通信教育、黒…

  • 余華『兄弟』の美処女コンテスト、ものの価値のあいまいさ

    こないだの四連休に余華『兄弟』を読んだ。鈍器のような本だ。 兄弟 作者:余華(ユイ・ホア/よか) アストラハウス Amazon 物語は二部構成になっている。第一部は文化大革命の嵐が吹き荒れる中国の架空の町・劉鎮を描いている。まだ幼い二人の主人公、兄・宋鋼と弟・李光頭は激動の時代を手を取り合って生き抜く。 それから開放経済の時代がやってくる。第二部で、弟・李光頭は劉鎮で一番のビッグマンに成り上がる。町が街に変わっていく。 第一回全国美処女コンテストが開催される。中国全土から三千人を超える美処女が劉鎮の街に一堂に会して競い合う。悪ノリとしか思えないイベントだ。コンテストの発案者にして出資者はもちろ…

  • オリンピック雑感(4)

    kuraitsukuookami.hatenablog.com 2021/07/27 台風が近づいているからか、あたりはぼんやりと暗い。雨はほとんど降っていない。風もおだやかだ。しずかだ。 2021/07/28 会社の同僚から「都内の感染者数が3000人を超えた」と聞いた。「全国で?」と訳のわからないことを聞いてしまった。東京都の数字らしい。なかなか大変なことになっている。 2021/07/29 ゴミ袋を買いにコンビニへ。人の気配が少なかった。いつも庭で寝ている大きな白い犬が今日はいなかった。 2021/07/30 つい気になって、市が公表している市内の感染者数を調べてしまった。先月は半分くら…

  • アルファベットを逆に言えますか

    江川泰一郎「英文法解説」を読んでたら、助動詞のcanの説明のところで、 Can you say the alphabet backwards? (アルファベットを逆に言えますか) というおかしな例文に引っかかった*1。「アルファベットを逆に言えますか」とはいったいどういう意味だろう。 英文法解説 作者:江川 泰一郎 金子書房 Amazon トッベァフルアとか、tebahplaとか、「逆に言えますか」というのはそういう言葉遊びではない気がする。エムとかエヌとか個別のアルファベットに対して、ムエとかヌエとか発音してみるのも違うと思われる。 まともに考えると、Z、Y、Xと、ZからAまで26個のアルフ…

  • オリンピック雑感(3)

    kuraitsukuookami.hatenablog.com 2021/07/25 台風8号が発生したらしい。天気予報はチェックしている*1。週の中盤から後半にかけて、東京に直撃するコースだ。オリンピックはどうなるんだろう。プランBを用意しているとは思えない。 西武ライオンズのユニフォーム、というとちょっと語弊があって、正しくは、西武ライオンズのあの「Lions」のロゴが胸のところに白抜きされている、青いTシャツを着た男の人が、黒い縁のめがねをかけて、なにやらガイドブックのようなものを読みながら、山の形をしたベージュの帽子をかぶった女の人を連れて、二人で歩いていた。女の人は、男の人の母親なん…

  • オリンピック雑感(2)

    kuraitsukuookami.hatenablog.com 2021/07/23 開会式の日の朝。よく晴れている。オリンピックは見ないと決めたけど、土砂降りで開会式に参加する選手がずぶ濡れになるのも気の毒だ。天気に恵まれてなにより。 コンビニへ行く道すがら、このあたりでは見慣れない、彫りの深い、整った顔立ちの若者が二人、サイクリングの途中なのか、自転車をガードレールに立てかけて、スマホでお互いの写真を撮影していた。私の住んでるところは多摩地域のごくごくふつうの住宅地で、カメラを向けたくなるようなものも特にない気がするんだけど、もしかすると海外からの観光客の方なんだろうか、他所の国に行くと、…

  • セミがいなくなった

    ここ何日か、ピーピー鳴いてる鳥のことばかり考えていたけど、セミの鳴き声を今年はまだ聞いていないことに気づく。おかしい。じつは聞いてるけど私が忘れてるんだろうか。二週間前に、大阪で暮らす同僚がセミが鳴きはじめたと報告していた。大阪と東京でセミがそんなに違うのか*1。一週間くらい前に、道路の真ん中に中くらいのセミが仰向けに転がっているのを見た。ミンミン鳴いてるのはまだ聞いていない。ピーピー鳴いてる鳥に食べられたんだろうか。昨日の夕方、父親が虫取り網をかついだ男の子に「クワガタはなかなか見つからないね」とつぶやいた。二人は曲がり角を曲がった。セミは見つかったんだろうか。 *1:最近聞いた乃木坂46の…

  • オリンピック雑感(開幕直前編)―ニュースダイエットとTOKYO2020―

    2021/07/22 四連休の初日。ついに明日からオリンピックが始まるらしい*1。オリンピック期間中に自分がオリンピックについてどんなことを考えていたか、あとから思い出せるように、こうして記録をつけることに決めた。 この日より前の日付の出来事は、今日、2021年7月22日に振り返って記録をつけたため、記憶の間違いがあるかもしれない。 2021/07/11 ロルフ・ドベリの「News Diet」を読み終えた。なにごとにも影響されやすい私は、ニュースを見るのをやめることにした*2。 News Diet 作者:ロルフ・ドベリ サンマーク出版 Amazon 7月22日現在の私が記憶している、直近のニュ…

  • 20210721 (1).txt

    梅雨が終わった。午前五時。あたりは静かで、遠くから電車が中央線を走る音が聞こえる。線路から二キロは離れている。駅の自動音声が新型コロナウイルスの感染対策を案内している、ニューデイズがコンビニおにぎりの常識を変える、会社員がつぎからつぎへとスマートフォンを改札にかざしては通り抜けていく、エレベーターが改札口とホームの間を往復している、制服を着た小学生の群れがホームを駆ける、と私は想像する。家はまだ眠っている。鳥がピーピー鳴いている。 まぶしい。 熊がはりつけにされていた。 ビニールテープを巻く木。青が多い時代。 独自性。 物騒なものを巻く遊具。 鳥がピーピー鳴いていた。姿はよく見えない。 夏が開…

  • 20210721.txt

    窓を開けて眠りにつくと、ひんやりした風が部屋に入ってくる。 朝方、4時を過ぎたくらいから、鳥がピーピー鳴いてるのが聞こえる。私はまだ眠ってるから、はたして私は聞こえてるのか聞こえてないのか、鳥は鳴いてるのか鳴いてないのか、そこは判然としない。とにかく、それからもうしばらくして、私が目を覚ましたときには、すでに鳥がピーピー鳴いてる、それはたしかなわけで、おそらく推定だいたい4時くらいから、空がぼうっと明るくなってくると、ピーピー鳴いてる鳥がピーピー鳴きはじめて、そのピーピー鳴いてる声が、眠っている私の耳に、部屋の開けた窓を通り抜けて、届いているのだろう、ということである。 ピーピー鳴いてる鳥はな…

  • グールドのブラームス

    はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」 大学に入ったばかりの、三月、四月くらいに、正確にいえば、三月はまだ大学には入っていないから、京都で一人暮らしをはじめたころに(ところで京都で一人暮らしをはじめたのが三月の何日で、その日にどんな出来事があったかほとんど記憶にない、家賃三万五千円のアパートから歩いて二分くらいのところにある生活用品店で、お店の名前ももう忘れてしまった、ティッシュやトイレットペーパーやこれから生活を始めるにあたって最低限必要になるものと一緒に、おそるおそるグレープ味かカルピス味のほろよいを買って、アパートで一人で飲んでなんだか拍子抜けしたことはおぼえている)、よ…

  • ゾンビとしてのサバイバルガイド―遠野遥「破局」

    TL;DR 『破局』のあらすじ 陽介がゾンビであることを示す13の特徴 1. 自分で自分はゾンビであると明言している 2. 攻撃性が高い 3. 性欲が強い 4. 肉を喰らう 5. 眠りの質が高い 6. 社会規範への意識 7. 筋トレが好き 8. 臭いに敏感 9. 他者の視線 10. 笑いがぎこちない 11. 話がつまらない 12. 突然祈る 13. 太陽の光に弱い ゾンビであることの意味、自分が自分でなくなること この世はゾンビランド 良いゾンビ、悪いゾンビ それでもゾンビとして生きていくための3つのケース・スタディ 膝の苦しみ 麻衣子の二度の変身 灯のこれから TL;DR 人類みなゾンビ ゾ…

  • 夏の終わりの光―「ポルトガル、夏の終わり」

    人生はほとんど思い通りに進まないというのは言うまでもないことで、過去は取り返しがつかないし、未来も自由に選べるわけではない。 『ポルトガル、夏の終わり』の主人公は、女優としてかなりの成功を築いたが、末期ガンで先はそれほど長くない。人生の最期を前に、家族や友人を自分のもとに呼び寄せて、お節介パワーを発動する。これが全然上手くいかない。 娘夫婦は離婚しそうだし、孫はいじけてビーチで遊んでるし、息子の結婚相手にと呼び寄せた友人はボーイフレンドを連れてくるし、形見の腕輪も森の奥にぶん投げられる。無情だ。でも、それぞれにそれぞれの人生が(上手くいってないなりに)あるわけで、もうすぐ死ぬからといって何もか…

  • 続・平和式典と首相挨拶の25年

    こないだ書いた記事で、平和式典での首相挨拶について簡単な分析をした。似てても似てなくても結論はどちらでもよかったんだけど、25年分しか遡れなかったことはひとつ気がかりだった。 kuraitsukuookami.hatenablog.com Wikipediaによると、広島の式典は1947年から、長崎の式典は1948年から行われているそうだ。首相が出席するようになったのは、広島では1971年が初めてのことらしい。長崎については記載がなかった。挨拶を伴うようになったのがいつからかは分からない。 今回の分析では、1997年から2020年までを対象としている。情報元とした首相官邸のページで遡れる限界が…

  • 物語は続く―sora tob sakana「信号」と「untie」

    どんなことにも終わりはある。終わり方はいろいろで、終わりを自ら選ぶこともできれば、なにかの拍子に突然終わってしまうこともある。 <寺口夏花>sora tob sakanaを応援してくださっている皆さんへ この度私達sora tob sakanaは解散することになりました。中学生を卒業する頃から、20歳になったら将来のことをもう1度考え直そうと考えていました。そして20歳になる今、改めて今の生活を見つめ直してみました。 楽しかったことももちろんありますが、そうでないこともたくさんありました。最近は今まで楽しいと思えていたことを辛いと思うこと、自分は人前に出るのが向いてないなと思うことがだんだん増…

  • 平和式典と首相挨拶の25年

    2020年の広島市原爆死没者慰霊式・平和祈念式、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典における首相挨拶が酷似していると話題になっている。本記事では、1997年から2020年までのおよそ25年間の首相挨拶がどれだけ類似しているか検証する。 mainichi.jp はじめに 準備 情報元 分析手法 結果 おしまい はじめに この記事をもって、私個人の政治に関する見解を主張するつもりは一切ない。これから示すのは(私の程度の低い分析によって加工された)ただのデータである。この件について賛否両論、様々な意見が存在しているのは知っている。データをどのように捉えるかは、言うまでもなく個人の自由だ。 同時に、この記事…

  • アイドルとフィクション、日向坂46「3年目のデビュー」

    映画館で観てきた。日向坂46のグループ結成から現在までの歩みを描いたドキュメンタリー映画だ。公開3日目に観ておきながら、私は超ニワカである。 hinatazaka46-documentary.com 結成時はけやき坂46という名前で、欅坂46のアンダーグループだったこと。 長濱ねるがけやき坂46と欅坂46の間のややこしい立場にいたこと。 グループが今後どうなるのか誰にも分からない不安な時期に、キャプテンの佐々木久美が「悔しくないの?」とメンバーに泣きながら訴えたこと。 武道館での3Days公演を1か月前に急遽打診されたとき、加藤史帆が「できる」とも「できない」とも答えられなかったこと。 日向坂…

  • 上出遼平「ハイパーハードボイルドグルメリポート」

    本書は、テレビ東京の同名の番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」を書籍化したものだ。ヤバい奴らのヤバい飯。ただ、番組で紹介された内容は、本書で語られる内容のごく一部にすぎない。 ハイパーハードボイルドグルメリポート 作者:上出 遼平 発売日: 2020/03/19 メディア: Kindle版 リベリアの元少年兵は、生きるためには敵を殺すしかなかった。内戦は終わり、彼らの人生は続いている。貧しいが、生きるためには食べなければならない。 台湾のマフィアは、豪奢な料理に舌鼓をうつ。その裏では、善良な人を暴力で傷つけ、時には誰かを殺すこともあるのかもしれない。 ロシアのカルト宗教の信者たちは、人…

  • スゴ本の読み方―Dain「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」

    「あとで読む」はあとで読まない。本書の帯に大きな字で書かれている。ドキッとして本書を読んでみたところ、これにはどうやら、要約すると、 ネット書店のレビューや本屋のPOPを見て、運命的な出会いを直感して本を買ったはいいものの、部屋で読み始めるとどうにも違和感がある。まあいいか、あとで読もう。こうなると、だいたいあとで読まない。本も商品なのだから、レビューやPOPが魅力的に見えるのは当たり前だし、運命的な出会いは稀である。図書館を活用しなさい。 という文脈があるようだ。一般に「あとで読む」は罪だ、と主張しているわけではないのだ。よかった。私は怠惰なので「あとで読む」だらけだ。図書館にもあまり通えて…

  • 断酒と2020年―町田康「しらふで生きる」

    今年も気づけばもう8月になろうとしている。 しらふで生きる 大酒飲みの決断 (幻冬舎単行本) 作者:町田康 発売日: 2019/11/06 メディア: Kindle版 町田康の『しらふで生きる』を読んで、なにごとにも影響されやすい私は、酒を断ち人生を取り戻そうと誓いを立てた。昨年の暮れのことだった。学生の頃から毎晩欠かすことなく酒を飲んでいる私は、酒に人生を奪われていたのだ。 仕事はつまらない。大学を出て、今勤めている会社にそのまま入社した。ソフトウェアエンジニアである。大学は工学部だった。ちょっとしたコードを書いて、ちょっとしたシミュレーションをしていた。能力はなくはないと思う。採用面接でも…

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