もの想いの秋
北海道を1人旅したのはもう50年ほども前。 JR(当時はまだ分割民営化前の国鉄)の今はもう無くなった北海道周遊券を使い、宿は全てユースホステル(往時の若者はこの施設に泊まって全国津々浦々を旅していた)の貧乏旅行?だった。 岐阜を東海道本線の夜行で発って東京に着いたのは翌早朝、そのまま上野発常磐線経由青森行きの急行に乗り換え、青森駅で青函連絡船に乗り継いだ時には既に深夜になっていた。 人は船に乗ると何故か寂寥感を覚えてしまうもの(小生の勝手な思い込み)で、デッキに出て船窓から洩れる明かりに揺らめく波頭を見ていたら、思わず眼がしらに涙が溢れて頬を伝って落ちた微かな記憶がある。(実はこの旅は失恋の深…
2024/09/30 13:31