STORY 5-④ by Yuki
「私は、『神様候補』であり、『組織』のトップである室長の直属の工作員。『神様候補』は私を含めて2人いますが、もう1人を右腕とするなら私は左腕でしょうかね」 「あえてそう言うってことは…、もう1人の『神様候補』の方が優秀だということか?」 「……。まあ、そんなところです」 一瞬、表情に影が見えたような気がした。 「それについては今は関係ありません。重要なのは、私が室長に大きな恩を感じているということ」 「恩?」 「そしてもう一つ。私は『組織』のために、これ以上仕事したくないということ」 「何?」 したくないってなんだ。今だって俺みたいな一般人相手にとんでも理論と俺の周りの人間への干渉を暴露してる…
2021/07/30 19:00