20 世紀日本で最も注目すべき食養家――栗山毅一
日本の食養家というと、マクロビオティックをはじめとする玄米菜食の提唱者を思い浮かべる人が多いと思います。玄米菜食は伝統的な日本食に近い部分が多く、導入に対する心理的な抵抗も少ないことから一部では人気があります。その一方で、70 歳前後で亡くなっている提唱者・指導者たちも多く、一般の平均寿命と変わらない印象があります。寿命があまり変わらないのなら「自分の好きなものを食べて死んだ方がまし」とか「結局はバランスの取れた食事が一番大事」といった考えに落ち着く人が多いのにも納得がいきます。私は、20 世紀の日本で活躍した食養家の中で最も注目されるべきは、このような玄米菜食主義者ではなく、栗山式食事療法を…
2024/08/15 11:51