多発性骨髄腫の治療 その4

多発性骨髄腫の治療 その4

サリドマイドは悪魔の薬と言われる。この薬はもともと西ドイツで鎮静・催眠薬として開発された。研究段階では”てんかん”の薬を目指していたとも云われる。そして1950年代から1960年代にかけて世界40か国以上で承認販売された。日本でも大日本製薬から睡眠・鎮静剤「イソミン錠」と胃腸薬「プロバンM錠」として販売された。産婦人科ではこの薬が妊娠初期の”つわり”を抑える効果があるということで、妊婦に処方された。ところが、1961年に西ドイツの医師であるレンツ博士がこの薬の催奇形性につい