民主の大きな転換となる2つの決定
2021年5月27日。香港にとって大きな2つの政治的な決定があった。 一つは、1989年の天安門事件の犠牲者を追悼する、恒例の「6・4集会」の開催を許可しないという決定。もう一つは、中国共産党が主導して改変した新たな立法会選挙制度の条例案を立法会(議会)が、賛成40票、反対2票の圧倒的多数で可決したことだ。いずれも結果は想像できたこととはいえ、民主派市民にとっては、民主の大きな後退を象徴する重い決定だ。 ーーー 「6・4集会」は事件の翌年から毎年、犠牲者の追悼と中国の民主化を祈って、ビクトリア公園で行われてきた。昨年は、コロナ対策による集会規制を理由に許可されなかったが、違法と知りながらも多く…
2021/05/29 21:44