赤い服 15
ここ何十年か、お盆の墓参りで他の檀家の方と関わりあう事等殆ど無い我が家です。因縁を付けられる事も無く来ていました。何だろうかと私は思いました。近付いて来るその人の、さり気ない顔を判別した私は、「あら、今日は。」、何ちゃんとその人の名を呼び挨拶しました。「珍しい、墓参りで出会うなんて。」と。向こうは吃驚した様子でしたが、直ぐにあら、何ちゃんだったのと私の名を挙げました。従姉妹同士ですもの、親戚です、ちゃん付けです。さて、従姉妹は驚いた様に普段と違う服装、化粧もでしょうね、私とは気付かなかった様子でしたが、如何したのかという様な事を尋ねて来ます。「ああ、今年還暦なので、赤い服にしようと思ったんですが、」、と、赤は似合わないからオレンジでと、私はいけしゃあしゃあと答えてすれ違ったという様な出来事がありました。にこやか...赤い服15
2021/08/31 13:45