市制町村制による地方自治体がうまれたとき、そこに「地方自治」の概念は1行もなかった。
地域社会や共同体自治を考えるとき、現代の機能しない「地方自治」の根本的問題が、そもそも明治の「町村制」のスタート時から横たわっていることを、地方自治に携わる人たちや地方自治を語る人びとがいったいどれだけ知っているでしょうか。とても大事なポイントであるにもかかわらず、その歴史的経緯がほとんど知られていないのではないかと思うので少しでも多くの人に知っておいていただきたく、長い引用になりますがメモとして以下の本の一部を転載させていただきます。『行き詰まりの時代経験と自治の思想権藤成卿批評集』書肆心水2013刊権藤成卿(ごんどう・せいきょう/せいけい)1868年生、1937年没。在野の東洋古制度学研究者。明治以来の官治主義、資本主義、都会中心主義を批判し、原始以来の伝統的な生産・生活共同体の尊重を訴え、昭和期の農...市制町村制による地方自治体がうまれたとき、そこに「地方自治」の概念は1行もなかった。
2024/10/30 23:44