太陽の母
初日にパニックが起きたが、いつも通り気丈に話しかけてくれた。その隣に立っておられた姪にあたる方にも見守られながら、特有の汗をかいた。 呼吸をしろと言われたが、一度反応してしまった扁桃体・ニューロセプションはなかなか戻せるものではなかった。 その夜に電話あり。 かけなおしたら、よく頑張ったと。 師匠にはまだまだだと思われたと思っていたから。 今日自分を自分で駄目なやつだと思っていると打ち明けた。 本当に花火みたいに笑いとばして、あんたが駄目なわけないでしょと。あの人から聞いたことがない声色で、こんなに可愛い私の娘なんだからと。 実の母以外にもうひとり、母がいるように感じた。だから言葉に詰まった。…
2022/01/30 01:48